お知らせ
Message
ファクタリングのデメリット10つを徹底解説!
2024年7月20日
ファクタリングは融資と比べて短時間で資金調達できるなど数ある資金調達方法の中で人気があります。
そんなファクタリングにもメリット・デメリットがあります。
今回はファクタリングを利用することのデメリットを解説していきます。
「ファクタリングは他の資金調達方法より手数料が高い」
「ファクタリングは融資とは違い分割払いではなく一括返済」
「ファクタリングは売掛金以上の資金調達はできない」
などファクタリングを利用しているとこういった不安な声を聴くと思います。
ファクタリングのデメリットを不安に感じることはありません。
ファクタリングは方式によりデメリットも異なりますが、この記事を読むと、デメリットを理解した上で納得していただけると思います。
ファクタリングによる資金調達をご検討中の方は、是非ご参考にしてください。
この記事では、
- ファクタリングのデメリット
- 2社間ファクタリングのデメリット
- 3社間ファクタリングのデメリット
を解説します。
本稿を読むと、デメリットを理解した上で納得してファクタリングを利用していただけるようになると思います。ぜひ最後までお読みください。
ファクタリングのデメリット
「手早い現金化」や「売掛金の未回収リスク回避」がメリットのファクタリングですが、もちろんデメリットもあります。
デメリットを知らずに利用してしまうと、思わぬトラブルに巻き込まれてしまうことも。
ファクタリング方式によりデメリットも異なるため、どのファクタリング方式を用いるのが良いのか比較・検討してください。
ファクタリングを利用するデメリットは以下の10点です。
- 契約に手間がかかる
- 手数料がかかる
- ファクタリングの利用が知られる
- 資金繰りが悪化していると思われる可能性がある
- 売掛先によっては利用できないことがある
- 個人事業主は利用できない場合がある
- 売掛金以上の資金調達は不可
- 悪質業者に騙される可能性がある
- 分割払いができない
- ファクタリング会社選びが難しい
デメリット1,契約に手間がかかる
1つ目のデメリットは、契約に手間がかかることです。
銀行融資やローンと比較すると手間は少ないですが、申し込みに必要な書類を揃えたり、審査をしたりと、いくらか手間がかかります。
特に3社間ファクタリングでは、売掛先からファクタリング利用の承諾を得なければならないため、売掛先が関わらない2社間ファクタリングよりも手間に感じる方もいるでしょう。
極力手間を省きたいという方は、オンラインファクタリングがおすすめ。
契約から取引完了までオンライン上で完結するオンラインファクタリングであれば、ファクタリング会社へ訪問する手間が省けます。
また、オンラインファクタリングは必要書類が少ないという特徴も。
商業登記簿謄本や印鑑証明書などの取得に手間のかかる書類の提出も必須ではない場合が多いです。
デメリット2,手数料がかかる
ファクタリングは手早い現金化ができる代わりに、ファクタリング会社へ手数料を支払う義務が発生します。
2社間ファクタリングでは売掛金の約10%~30%、3社間ファクタリングでは約1~10%の手数料が相場とされています。
これは、金利換算すると約12%~360%と、決して安いとはいえない額です。
ファクタリングは、売掛債権を売却した時点で、売掛金の未回収リスクもファクタリング会社へ移行します。
そのため、どうしても手数料は割高となってしまうのです。
もともと手に入るはずだった売掛金よりも、手元に入る額が少なくなるのは、デメリットと言えるでしょう。
手数料を安く抑えたい場合は、信用度の高い売掛先の売掛債権や、支払期日の近い売掛債権、取引歴の長い売掛先の売掛債権、高額の売掛債権を用いるのがおすすめ。
上記の売掛債権は、売掛金の未回収リスクが低くなるため、手数料も安く設定されやすいです。
デメリット3,ファクタリングの利用が知られる
3社間ファクタリングでは売掛先からファクタリング利用の承諾を得なければなりません。
そのため、売掛先にファクタリングの利用が確実に知られてしまうことはデメリットになるでしょう。
対して2社間ファクタリングは売掛先が関与しないため、ファクタリングの利用が知られることはほとんどありません。
しかし、「売掛債権の譲渡登記を行う」場合は注意が必要となります。
債権譲渡登記は一般に公開できるものであるため、売掛先が債権譲渡登記を見てしまった場合にはファクタリングの利用が知られてしまいます。
債権譲渡登記が必須ではないファクタリング会社もあるので確認を怠らないようにしましょう。
デメリット4,資金繰りが悪化していると思われる可能性がある
売掛先にファクタリングの利用を知られると「資金繰りに難航しているのではないか」「経営が悪化しているのではないか」と怪しまれてしまうことがあります。
最悪の場合、取引縮小や契約解消につながるかもしれません。
売掛先がファクタリングの利用に対して理解のある会社なら問題はありませんが、ファクタリングを利用する前には、一度確認しておいた方がいいでしょう。
デメリット5,利用できないことがある
ファクタリングは赤字経営等でも利用できるため、誰でも利用できると思われがちですが、そんなことはありません。
状況によっては、利用できない可能性もあります。
ファクタリングの審査では、利用会社よりも売掛先会社の業績を重要視します。
そのため、売掛先が「売掛金を支払う能力が証明されない」と判断された場合には、売掛債権を買い取ってもらうことができない点もデメリットと言えます。
売掛先が個人事業主であったり、業績悪化が懸念されるような場合は利用できないこともあるので注意しましょう。
また、ファクタリングで買取対象となるのは、「支払期日前の確定債権」。
支払期日を過ぎている不良債権や譲渡禁止特約のついた売掛債権は、利用できないため注意が必要です。
買取可能額を100万円以上としている会社も多いです。
そのため、利用前には、自分の所有している債権額と買取可能額がマッチしているかの確認も行うようにしましょう。
デメリット6,個人事業主は利用できない場合がある
ファクタリングを利用する際に、売掛債権の譲渡登記を行う場合があります。
譲渡登記は法人しか利用できない制度です。
そのため、売掛債権の譲渡登記を必要とするファクタリング契約は法人しか利用できません。
しかし、近年の傾向として「売掛債権の譲渡登記を行わない」会社も増えてきているため、利用時に確認してみるといいでしょう。
デメリット7,売掛金以上の資金調達は不可
ファクタリングはあくまで「売掛債権の買取」サービスであるため、売掛金以上の資金調達をすることはできません。
また手数料を支払なければならないデメリットもあるため、手元に入る資金は売掛金よりも少なくなります。
売掛金よりも高額の資金調達が必要な場合は、銀行融資等の調達手段を使うといいでしょう。
デメリット8,悪質業者に騙される可能性がある
「手早い現金化」という特徴上、ファクタリング会社の中には資金繰りに焦っている人をターゲットとする悪徳業者の存在が確認されています。
本来、ファクタリングは担保や保証人は不要であり、借入契約は関係ありません。
しかし悪質業者は「ファクタリング」と謳いながら、担保や保証人を要求してきたり、「借入」の契約を促してきたりすることがほとんどです。
また契約時の説明が曖昧であったり、質問をはぐらかしたり、早く契約を結ぶよう急かしたりしてくることもあります。
ファクタリング利用時の契約は決して焦らずに、不安点や疑問点を解消するようにしましょう。
そうすれば悪質業者に騙されるリスクは激減するのではないでしょうか。
また、悪質業者は「償還請求権のある契約」を提案してくるという特徴があります。
ファクタリングは本来、償還請求権のない契約を結ぶもの。
売掛金未回収リスクも込みで売掛債権を買い取るため、未回収になった場合でも弁済の義務は生じません。
しかし、償還請求権のある契約の場合は、未回収となった場合に、利用会社が弁済しなければなりません。
これは、売掛債権を担保にした融資とみなされ、違反行為になることも。
償還請求権のある契約は結ばないようにしましょう。
デメリット9,分割払いができない
ファクタリングは、分割払いができません。
そのため、支払日にどれだけ資金繰りが厳しくても原則一括払いしか出来ないデメリットがあります。
分割払いをする場合は、返済期間に応じた利息が発生します。
利息が発生する取引は、貸付とみなされ、ファクタリングとは異なる金融サービスとなります。
売掛金を回収したら、そのまま全額一括でファクタリング会社へ支払わなければならないので、注意しましょう。
デメリット10,ファクタリング会社選びが難しい
ファクタリング会社は、近年増加傾向にあり、その数は100以上です。
数多くのファクタリング会社があり、ご利用プランも多岐にわたります。
同じ売掛債権の売却でも、
・A社:2社間ファクタリング、手数料20%、即日入金
・B社:2社間ファクタリング、手数料12%、3営業日後の入金
・C社:3社間ファクタリング、手数料2%、1週間後の入金
このように、差が生じるのです。
自社に最適のファクタリング会社を選ぶのが難しいという点も、デメリットでしょう。
1円でも多い資金調達をするためにも、1社のみでなく複数社で見積もりをとり、比較することをすすめします。
2社間ファクタリングのデメリット
利用会社とファクタリング会社で契約を結ぶ2社間ファクタリング。
売掛先が関与しないため、即日入金の可能性が高く、ファクタリングの利用を知られる可能性が低いです。
そんな2社間ファクタリングにも、2社間ファクタリング特有のデメリットがあります。
2社間ファクタリングのデメリットは、以下の6つ。
デメリット1,手数料が割高
2社間ファクタリングは、手数料が10%~30%と割高な点が一番のデメリットといえます。
3社間ファクタリングの手数料1%~10%と比べると、その高さがわかるでしょう。
1,000万円の売掛債権を売却した場合、
・2社間ファクタリング;1,000万円×30%=300万円
・3社間ファクタリング:1,000万円×1%=10万円
と、最大で手数料290万円の差が生じます。
手数料は、資金調達できる金額に直結するため、手数料が高い点には注意が必要でしょう。
即日入金を希望したいけど、手数料を低く抑えたいという場合は、オンラインファクタリングがおすすめ。
オンラインファクタリングであれば、2社間ファクタリングでも1%~20%と手数料を抑えられる可能性が高いです。
デメリット2,個人事業主は利用できないことが多い
2社間ファクタリングは、債権の所有権が移ったことを公的に証明する「債権譲渡登記」が必要になります。
なぜなら、売掛先が関与しないため、債権譲渡の証明をするものがないから。
債権譲渡の証明がない場合、同じ売掛債権を使って複数のファクタリング会社を利用する「二重債権」のリスクが高まります。
二重債権のリスク回避のために、債権譲渡登記を求める会社が多いです。
債権譲渡登記は、法人のみが行えるもの。
そのため、債権譲渡登記が必須となっているファクタリング会社は、個人事業主は利用できないことがあります。
利用前に、個人事業主でも利用できるファクタリング会社かどうかの、確認をしましょう。
デメリット3,ファクタリングの利用を知られる可能性は0ではない
2社間ファクタリングは、「売掛先に利用が知られない」というメリットがあります。
しかし、これは絶対という訳ではありません。
2社間ファクタリングでも、債権譲渡登記を行う場合は利用が知られる可能性があります。
債権譲渡登記は、法務局で一般閲覧が可能。
売掛先が登記を見た場合に限り、利用を知られるリスクがあるのです。
絶対にバレたくないという場合は、債権譲渡登記の留保に対応しているファクタリング会社を利用するようにしましょう。
デメリット4,悪質業者が多く存在している
2社間ファクタリングは、3社間ファクタリングよりも悪質業者が多いというデメリットがあります。
3社間ファクタリングは、売掛先も取引に参加し、手数料も安いため、悪質業者は比較的少ないです。
2社間ファクタリングは関わる人が少ない上、手数料も割高。
民間会社も多いため、悪質業者も参入しやすいというデメリットがあります。
安易に利用してしまうと悪質業者に騙されることもあるので、注意しましょう。
契約時には、「貸付契約ではないか」、「償還請求権がある契約ではないか」、「手数料は相場の範囲内か」、この3点は必ず確認することをおすすめします。
そして、契約書の控えは必ずもらいましょう。
デメリット5,売掛金を送金する手間がある
2社間ファクタリングは、売掛金の回収後、ファクタリング会社へ送金しなければなりません。
売掛金の送金を忘れてしまった場合、契約違反として違約金を求められることも。
契約時に、いつまでに送金するか、違約金の詳細等も確認しておきましょう。
また、売掛先の経営悪化などにより、売掛金の支払いが遅れる場合や支払いが行われないこともあります。
その場合は、その事実がわかった時点でファクタリング会社へ連絡を入れましょう。
きちんと連絡を入れれば、違約金を支払わずに済むことも多いです。
デメリット6.3社間ファクタリングよりも審査が厳しい
審査が柔軟で利用ハードルが低いファクタリングですが、2社間ファクタリングはやや審査が厳しめです。
2社間ファクタリングは、売掛金が一旦利用会社へ入金されます。
そのため、ファクタリング会社としては持ち逃げのリスクも考慮しなければなりません。
3社間ファクタリングは、ほぼ売掛先の信用度で審査が行われます。
しかし、2社間ファクタリングは利用会社の信用度も多少なりと審査対象になるのです。
3社間ファクタリングよりも審査は厳しくなることは、デメリットとして理解しておきましょう。
3社間ファクタリングのデメリット
売掛先も契約に関与する3社間ファクタリング。
売掛金未回収リスクが低く、手数料を安く抑えられるメリットがあります。
一方で、以下の4つのデメリットもあるので、しっかりと把握しておきましょう。
デメリット1,売掛先から承諾を得なければならない
3社間ファクタリングは、仕組み上、売掛先からファクタリング利用の承諾を得なければなりません。
売掛債権があったとしても、売掛先の承諾を得られなければ利用できないのです。
利用会社の意思だけでは利用できない点は、デメリットと言えるでしょう。
デメリット2,手続きが煩雑
売掛先から承諾を得なければならないため、手続きもやや煩雑になります。
売掛先へのファクタリング利用に関する説明や、承諾を得たという証明書類の準備など、2社間ファクタリングよりも生じる手間が多いです。
利用会社とファクタリング会社だけでなく、ファクタリング会社と売掛先との間にも契約を結ぶ必要も。
手続きに必要な工程が増えるため、デメリットと感じる方も多いのではないでしょうか。
デメリット3,売掛先との関係性に影響を及ぼす可能性がある
3社間ファクタリングで1番のデメリットとなるのが、「ファクタリングの利用を必ず知られる」こと。
ファクタリングへの理解がある売掛先なら問題ありません。
しかし、売掛先によっては資金繰りの悪化を疑われてしまうことも。
最悪の場合、取引解消や縮小など、今後の取引に影響を及ぼす可能性も否定できません。
手数料が安いからと、安易に3社間ファクタリングを選ぶのは危険です。
売掛先の理解度も含め、ファクタリング方式を選択しましょう。
デメリット4,現金化までに時間がかかる
3社間ファクタリングは、現金化までに約3営業日~1週間かかります。
これは、売掛先と関与するため手続きに時間を要するから。
2社間ファクタリングのように、即日での現金化はできないことはデメリットとして覚えておきましょう。
ファクタリングデメリット まとめ
本稿ではファクタリングのデメリットを解説しました。
ファクタリングのデメリット
- 契約に手間がかかる
- 手数料がかかる
- ファクタリングの利用が知られる
- 資金繰りが悪化していると思われる可能性がある
- 売掛先によっては利用できないことがある
- 個人事業主は利用できない場合がある
- 売掛金以上の資金調達は不可
- 悪質業者に騙される可能性がある
- 分割払いができない
- ファクタリング会社選びが難しい
ファクタリングの良い面だけでなくデメリットもきちんと知っておくことで、うっかり悪質業者に騙されず効率よくファクタリングを行えるようになるでしょう。