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法人向けファクタリングの独自審査とは?融資との違いについて解説

2024年8月23日

自社の保有する売掛債権を譲渡し、譲渡益によって資金調達する法人向けサービスがファクタリングです。
基本的に売掛債権を保有していれば、ファクタリングの利用対象になります。

ただしファクタリングでもほかの法人向け資金調達方法同様、審査を実施しています。
各業者で独自審査を行い、その結果に基づき買い取るかどうか判断するわけです。

今回は、法人向けサービスのファクタリングにおける独自審査がどのように実施されているかについて紹介します。
融資で行う審査と基準も異なるので、その相違点についても見ていきましょう。

ファクタリングの独自審査のポイント

ファクタリングは業者それぞれで独自審査を実施しています。
独自審査なのでその基準はまちまちですが、いくつか共通点があります。
主な特徴とは、以下の通りです。

1.利用法人よりも売掛先を重要視
2.オンライン形式が普及
3.契約形態で基準が異なる

それぞれ具体的にどのようなところに特徴があるのか、これから見ていきます。

1.利用法人よりも売掛先を重要視

ファクタリングの独自審査で特徴的なのは、利用する法人ではなく売掛先の信用力重視な点です。
これはほかの法人向け融資との大きな違いでもあります。
法人向け融資では、申し込んだ法人の信用力で資金を貸し付けるかどうか決めるのが基本です。

融資と審査基準が異なるのは、その仕組みにあります。
ファクタリングは利用法人から債権を買い取って、売掛先から債権を回収する仕組みです。
買い取った売掛金を確実に回収できるかは、売掛先企業の信用力にかかっています。

もし取引先の法人の経営が厳しく、慢性的な赤字体質の場合、売掛金を回収できない恐れがあります。
すると買い取った売掛債権分を、損失計上しなければなりません。
順調な経営を続けている、利用法人と長期的な取引をしているのであれば、債権を引き取ってもデフォルトが起きることも少ないでしょう。

融資の場合、貸付で利用法人からの返済を受けるビジネスモデルです。
よって貸したお金をきちんと返済してくれるか、法人の信用力重視の審査になりがちです。

2.オンライン形式が普及

ファクタリングの独自審査の傾向として、オンラインが今後キーワードになるでしょう。
近年web完結方式で、ネットで申し込みから入金まで一通りの手続きが終了するサービスも台頭しています。

従来ファクタリングでは、面談のステップが必要でした。
法人代表者が来店し、業者の担当者と話をして買取の可否を判断する工程です。

しかしオンラインの場合、面談は省略できます。
オンラインで完結するので法人代表者がいちいち店舗に足を運ぶ必要がありませんし、従来よりもスピーディな資金調達も可能です。

私たちの日常生活で、AIが急速に普及しているのはおわかりでしょう。
ファクタリングも例外ではなく独自審査として、AIによる考査を実施しているところも増えています。
これまでの買取実績に関するデータをAIに覚えさせ、その情報を元にコンピューターが買取の可否を判断するシステムです。

人の手による審査と比較して、AIの方がスムーズでたちどころに結果も出ます。
消費者金融の簡易診断のように数秒で結果通知も可能です。
最短即日での買取も可能なので、資金繰りが急速に悪化し今すぐにでも現金確保する必要のある法人からすれば重宝するでしょう。

3.契約形態で基準が異なる

同じ業者でも、契約形態で審査難易度が異なるのもファクタリングの特徴です。
ファクタリングには2社間と3社間の2タイプあることは、ご存じの法人代表者もいるかもしれません。
基本的に3社間の方が、難易度は低く審査に通りやすい傾向が見られます。

2社間は利用法人と業者のみの取引、3社間は売掛先も含めたビジネスモデルです。
3社間の場合、業者が売掛先から直接債権回収するので回収漏れのリスクは低くなります。
また売掛先に直接信用力のチェックが可能なので、難易度が低くなるわけです。

手数料も3社間の方が低く設定されます。
もし先方の了解を取り付けられそうなら、3社間ファクタリングで申し込むのがおすすめです。

ファクタリングが独自審査で営業している理由

法人向け資金調達方法で近頃注目を集めているファクタリングは、業者ごとに独自審査を実施しています。
よってまったく同じ売掛債権にて申し込んでも、A社では断られてもB社なら買い取ってもらえるといった事態も十分起こりえます。
なぜ独自審査で営業しているのか、それは以下のような背景があるからです。

1.営業方針が異なる
2.狙っている客層
3.これまでの実績

なぜ上で紹介した背景が、独自審査に関する違いが生まれるのかについて以下で見ていきます。

1.営業方針が異なる

ファクタリング事業者によって、営業方針は異なります。
「儲けよりもリスクマネジメント重視で堅実な経営をしたい」
「多少のリスクを引き受けるのは仕方がない、とにかく大きな儲けを出したい」
このように経営上の戦略が異なれば、審査基準も違ってきます。

前者の堅実経営であれば、厳しめの独自審査でサービスするでしょう。
しかし後者のハイリスク・ハイリターンのような経営スタイルを標榜するなら、甘めの独自審査で活動するはずです。

後者の場合、より多くの売掛債権を買い取ってくれるでしょう。
しかしリスキーなビジネスになりかねないので、リスクマネジメントの一環として手数料は高めに設定されるかもしれません。

2.狙っている客層

ファクタリング事業者によって、ターゲットとしている客層が異なります。
大企業相手のビジネスを標榜しているところもあれば、中小や個人事業主も対象にしたサービスも見受けられます。
主要な客層をどこにするかによって基準も異なり、独自審査になりがちです。

大企業の場合、1法人当たりの取引額も大きくなりがちです。
売掛債権も数千万円や数億円単位になることも珍しくありません。
そこで業者も慎重に審査する傾向が見られます。

数千万や数億円の債権が回収できなければ、一気に経営危機の状態に陥りかねないからです。
一方中小法人や個人事業主相手の商売であれば、小口債権がメインになるでしょう。
たとえ債権回収不能になっても、業者の受けるダメージは限定的です。

そうなると基準を多少甘めにして、引受件数を増やした方が利益につながります。
このように客層をどこにしているかによって、独自審査になるわけです。

3.これまでの実績

これまでの実績、言い換えるなら業歴によって独自審査の難易度が変わってきます。
業歴の長い業者の方が、よりフレキシブルな審査が可能です。
これまでに豊富な審査に関するノウハウを有しているからです。

審査を担当するスタッフも熟練なので、それぞれの法人の事情にあわせた柔軟な審査も可能でしょう。
AI審査の場合でもビッグデータを基にした審査ができます。

一方創業間もないところであれば、審査に関するデータがありません。
すると買取に関しては慎重にならざるを得ません。

ファクタリングは法人向け資金サービスの中では、比較的後発です。
このため、ここ数年でサービス提供する新規事業者が急速に増えました。

新興業者が多い一方、一部事業者はファクタリング黎明期から活動している老舗のところもあります。
もし少し特異な売掛債権を使って現金化しようと思っている法人であれば、業歴の長いところに申し込んだ方が好ましい結果になりやすいでしょう。

審査の緩いファクタリングを利用するのも一考

キャッシュフローが厳しくなっていて、支払期限が迫っている場合、より確実に資金確保する必要があるでしょう。
ファクタリングは各事業者が独自審査を実施しているので、中には緩い審査基準のところもあります。
審査の緩いファクタリングには、以下のような特徴があると思ってください。

1.複数商品をラインナップしている
2.少額債権でも対応可能
3.必要書類が少ない
4.手数料は高め

なぜ以上のような特徴を有していると独自審査基準が甘いのか、その理由について見ていきましょう。

1.複数商品をラインナップしている

売掛債権にはさまざまな性格のものがあります。
特殊な売掛金向けの商品を複数取り扱っているところは、甘めの独自審査になりがちです。
ファクタリングのコースを複数用意しているのは、それだけ審査の窓口を用意していると解釈できるからです。
それぞれの事情を鑑みて、買取の可否を判断するのでフレキシブルな対応が期待できます。

建築や広告代理店、IT、医療、介護などの売掛金はほかの業種とは性質が異なると言われています。
このような特殊な債権に精通していなければ、買取は慎重になるでしょう。
申し込み先を比較する際、これまでどのような売掛金を取り扱ってきたのかをホームページで確認すると良いでしょう。

2.少額債権でも対応可能

ファクタリングサービスは審査だけでなく、買取可能額も独自に設定しているところが少なくありません。
独自審査基準の甘い業者は、買取額の下限を低く設定する傾向が見られます。
下限が大きいところ、つまり大口債権をメインで取り扱っているところは独自審査が慎重になりがちです。
回収に失敗したときの損害が大きくなってしまうからです。

一方下限額が低く、少額債権メインで取り扱っているところは甘い独自審査になるでしょう。
デフォルトになっても、業者の受けるダメージは限定的だからです。

目安として下限額100万円以上のところは避けた方が良いでしょう。
審査の甘めの業者は、30万円以下の下限額にしているところが多いようです。
中には1万円からでも買取可能なところもあり、こういった業者は独自審査基準が緩めの傾向と言えます。

3.必要書類が少ない

ファクタリングの申し込み手続きをする際、必要書類を準備しなければなりません。
この提出すべき書類の内容は、業者によってまちまちです。
必要書類の少ないところは、独自審査基準が甘めなのでより確実に資金調達したい法人向けです。

提出すべき書類が多いところは、それだけ慎重に細かく審査します。
このため審査基準は厳しめですし、結果が出るまで時間がかかるかもしれません。

中には請求書と通帳のコピーだけで申し込みできるようなサービスも見られます。
4つ程度であれば標準的、8つ近く書類を提出するところは審査難易度が高いと思ってください。

4.手数料は高め

独自審査基準が甘めのところは、不良債権をつかまされるリスクはどうしても高くなります。
そこでリスクヘッジとして、手数料は高めに設定しがちです。
デフォルトになっても手数料を多くとっておけば、企業の受けるダメージを少しでも軽減できるからです。

手数料の相場は2社間で10〜20%、3社間で1〜9%と言われています。
この中で高い手数料設定になっているところにあえて申し込むのも一考です。
ただし手数料が高ければ、売掛債権を売却しても手にできる金額が低くなることもあわせて留意してください。

法人向けファクタリングの独自審査に関するまとめ

売掛債権の現金化で資金調達できるファクタリングは返済の必要がないので、法人の資金繰りでにわかに注目されています。
融資同様、ファクタリングでも買取の可否を考査する審査はあります。

そして業者ごとに独自審査を行っているので、同じ債権でも判断が分かれる場合も少なくありません。
もし支払期限が迫っていて手持ちがないような切迫した場合、審査基準の甘いところに申し込むのが無難です。
独自審査の難易度の低いところはいくつか特徴があるので、ここで紹介したポイントを押さえて申し込み先を見つけましょう。

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