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ファクタリングの選び方6つのポイントと、避けるべきファクタリング

2024年1月15日

「急ぎで現金が欲しいからファクタリングを検討しているが、選び方がわからない」という方も多いでしょう。
ファクタリングによる資金調達は政府が推奨しているため、ファクタリング業者は年々増えてきています。
改めてファクタリングの仕組みやメリット・デメリットを解説し、あなたに合ったファクタリングの選び方のヒントを記事でまとめました。

ファクタリングの仕組み

ファクタリングの選び方をまとめる前に、まずはファクタリングの仕組みやメリットデメリットを押さえておきましょう。
ファクタリングは、保有している売掛債権を売却して早期に資金化を計る手段です。
おおまかに2種類のファクタリングの方法があります。

● 2社間ファクタリング
● 3社間ファクタリング

2社間ファクタリングは、申込者とファクタリング業者でやりとりします。
特徴としては取引先に債権譲渡を通知しないため手続きがスムーズですが、未回収リスクをファクタリング業者が負うため、やや手数料が高くなります。

3社間ファクタリングは、申込者とファクタリング業者に加え、取引先も契約に加わる方法です。
メリットとしては2社間に比べて手数料が低く抑えられます。
現在では3社間よりも2社間ファクタリングを選ぶ企業や個人の方が多く、ファクタリングによっては2社間のみを取り扱うところも多くなっています。

以上は基本的に売掛債権(請求書)を資金化する方法ですが、最近では発注段階のファクタリングである「注文書ファクタリング」を取り扱うところも増えてきています。

通常のファクタリングと比べて、支払いサイトを6ヶ月ほど短縮できるため、案件着手から入金までが長い企業の方に選ばれています
他に選び方としては、「大型案件を受注したいけど人件費や資材の購入にあまり資金をかけられない」といった場合に、注文書ファクタリングを使うことで、受注した仕事に合わせた投資ができるのが特徴です。

ニーズに合わせたファクタリングの選び方で、より良い資金調達を行うことが可能です。

ファクタリングのメリット

前の項目でも軽く触れましたが、ファクタリングのメリットは他にもたくさんあります。

● ローン審査に落ちてもファクタリングなら利用できる
● 借入にならない
● 入金が早い
● 担保や保証人が不要
● オンラインで契約できる
● 未回収があっても責任を負わなくて良い

ローン審査に落ちてもファクタリングなら利用できる

資金調達というと、銀行や公的機関での借入を検討される方も多くいらっしゃると思います。
最近では民間のビジネスローンも増えてきており資金調達の選び方が広がっています。

しかし、こうした融資には審査があり、利用者自身が過去にクレジットカードやキャッシング、ローンなどで延滞をしていると、審査に通らなくなってしまいます。
いわゆる金融ブラックの状態です。

ファクタリングにも審査はありますが、審査の対象は取引先がメインのため、利用者自身の過去の金融事故は重視されないことが多いです。
ローンに限らず、信用情報に参照されない税金関係の滞納があっても、問題なくファクタリングが可能です。

借入にならない

銀行や公的機関で資金調達をしたら、それは借入です。
貸借対照表上では貸方に記録され、負債の項目が増えてしまいます。
同じ資金調達でもファクタリングは借入ではないため、貸借対照表上では借方で記録され、現金の項目が増えます。

これにより、融資とファクタリングで比較した際に、ファクタリングを利用した方が貸借対照表の見栄えが良いということになります。

もし今後銀行の融資などを控えていて、貸借対照表を見せる機会がある場合など、あらかじめ抱えている負債をファクタリングによって相殺することにより、相手に経営状態をよく見せることができます
この手法を「オフバランス」と呼び、貸借対照表をスリム化し、自己資本比率を上げたり、融資を受けやすくするための方法として用いられています。

入金が早い

あらゆる資金調達の中でも、ファクタリングは資金化までのスピードが早いのが特徴です。
書類が揃っているなど、スムーズに審査が進めば最短当日での資金化も可能、最短1時間程度で入金をしてくれるファクタリングも存在します。

遅くても2〜3営業日には入金してもらえますので、急ぎの資金調達にはファクタリングの利用が便利で、選び方として最適です。

担保や保証人が不要

ファクタリングは融資と違い、担保や保証人が必要ありません。
そのため、融資のように不動産などを担保に設定したり、身内などに保証人を頼むことも不要です。
また、もしファクタリングで担保や保証人を要求されるようでしたら、それは融資の契約になってしまいます。利用しないようにしましょう。

ちなみに、同じ売掛債権を利用した資金調達で「売掛債権担保融資(ABL)」がありますが、こちらはその名の通り担保必須の融資です。性質が異なりますので、混同しないように注意しましょう。

オンラインで契約ができる

少し前までファクタリングの利用時は面談を必須としていましたが、新型コロナウイルスの影響などで、現在はオンライン完結のファクタリングも増えてきています。

面談があればそれだけ資金調達までの時間がかかってしまったり、スケジュール調整したりと何かと不便でした。
まだすべてのファクタリング業者で対応しているわけではありませんが、オンライン完結のファクタリングであれば、いつでもどこでも資金調達が可能です。

未回収があっても責任を負わなくて良い

ファクタリングは売掛債権を早期に資金化する方法ですが、実際に資金化できた後は売掛先から入金次第、ファクタリング業者に弁済しなければなりません。
もしここで、資金化のあとに取引先が倒産してしまい、未回収となったしまった場合でもファクタリングがそのリスクを負ってくれますので安心です。

ファクタリングのデメリット

続いてファクタリングのデメリットを見ていきましょう。

● 継続して使うとコストが負担になる
● 債権譲渡登記がある場合のリスク

継続して使うとコストが負担になる

ファクタリングは1回ごとに手数料がかかります。
そのため、継続してファクタリングを使うほど、その負担は大きなものになります。

例えば10万円を10%の手数料でファクタリングする場合、最初は手数料が1万円ですが、2回目も1万円、3回目も1万円かかります。
毎月利用していると100万円のファクタリングで年間12万円のコストが発生します。

ファクタリングは便利な資金化の手段ではありますが、ファクタリングが癖になってしまうと逆に資金繰りが悪化する可能性がありますので、注意しましょう。

債権譲渡登記がある場合のリスク

冒頭でも触れましたが、ファクタリングによっては債権譲渡登記を必須としているところも存在します。
リスクとして以下の2つが挙げられます。

● 費用がかかる
● 取引先にバレる可能性がある

登記費用は1件7,500円、さらに依頼先の司法書士費用が5万円〜10万円と、高額な出費となります。
さらに、登記の事実は法務局にて誰でも開示ができるため、取引先が開示することも可能です。バレずに2社間ファクタリングをしたつもりでも、その気になれば取引先はいつでも債権譲渡の事実を知ることができてしまいます。

すべてのファクタリングで債権譲渡登記を必須としているわけではないため、「費用を抑えたい」「確実に売掛先にバレずにファクタリングしたい」このような場合は債権譲渡登記を必須としないファクタリングを選ぶようにしましょう。

ファクタリングの選び方のポイント

ファクタリングのメリット・デメリットを理解した上で、実際にファクタリングを選ぶ際のポイントを6つまとめます。

● 手数料
● 売掛金の最小・最大買取額
● 入金スピード
● 債権譲渡登記の有無
● オンライン契約の可否
● 付帯サービスにも注目

手数料

選び方のポイント1つ目は手数料です。
ファクタリングには必ず手数料が発生しますので、より低いところを選ぶようにしましょう。
気になるファクタリングをいくつかピックアップしてみて、相見積もりを取るのも一つの手です。

売掛金の最小・最大買取額

買取可能額も選び方として重要です。
ファクタリング会社によって、対応できる買取額に差が出ます。

最小買取額は1万円から対応しているファクタリングもありますが、低い買取額を可能としているところは個人事業主やフリーランスに強いファクタリングであることも特徴の一つです。逆に、こうしたファクタリングは最大買取額が低く設定されていたり、初回買取額が10万円程度とシビアな設定になっていたりします。

法人のみ対応しているファクタリングですと、最小買取額が30万円〜50万円に設定されているところが中心です。その代わり、最大買取額が数千万円〜数億円規模で対応できるところもあります。
選び方のポイントとしては、ご自身が法人か?個人か?どちらに強いファクタリング会社なのか?という目で選ぶと良いでしょう。

入金スピード

急ぎで現金が必要な場合は、入金スピードも選び方として注目したいポイントです。
最短即日で入金してくれるところも増えていますが、必要書類がすぐに用意でき、金融機関の営業時間内に契約が完了するなど、条件があります。
選び方としては、用意しなければならない書類がファクタリングのホームページなどであらかじめ把握できるかがポイントです。

また、金融機関の営業時間についてですが、ファクタリングによっては即時振込サービスなどを行っています。対応可能な金融機関は限られてしまいますが、急ぎの場合はこうしたファクタリングを選ぶと良いでしょう。

債権譲渡登記の有無

デメリット部分でも触れましたが、債権譲渡登記が必須のファクタリングはコストがかかりますし、売掛先にバレるリスクも加味しなければなりません。ファクタリングの選び方として意外と重要な部分です。

なるべく債権譲渡登記をしないファクタリングの方がメリットも大きいです。
債権譲渡登記は2社間ファクタリングを使う法人のみが対象なので、3社間ファクタリングや、個人事業主・フリーランスは必要なしです。

オンライン契約の可否

ファクタリングの営業所から遠いところに住んでいる方や、スケジュール調整が難しくなかなか面談ができない人などは、オンライン契約ができるかどうかも選び方のポイントの一つです。
オンライン契約ができるところであれば、必要書類の送付もメールやLINEなど画像ベースでできるため、FAXや郵送などのコストも抑えられます
もちろん、面談を行ったときと比較してすぐに入金手続きまで進むのもメリットです。

付帯サービスにも注目

ファクタリングによっては付帯サービスが充実しています。
事業マッチングや経営コンサル、保険などのサービスが受けられるファクタリングもありますので、必要であればこうしたサービス面にも注目してファクタリング会社を選ぶのも選び方として良いかもしれません。

避けるべきファクタリング会社のポイント

ファクタリングは優良業者もいれば、悪徳業者も存在しています。
スムーズに資金化させるためにも、避けるべきファクタリングの4つのポイントを押さえておきましょう。

● 手数料が不透明
● 担保や保証人を要求してくる
● 償還請求権がある
● 会社情報が怪しい

手数料や追加費用が不透明

ファクタリングの選び方として、手数料を最も重視される方も多いでしょう。
目安として2社間で10%〜30%、3社間で1%〜9%とある程度相場があることは先にも触れましたが、悪徳業者は手数料を不透明にしていることがあります。

また、一見低い手数料にみせかけて他の費用を加算してくるなどして、結局高額なコストがかかってしまったというパターンもあります。

ファクタリングを利用する際は、きちんとその中身を明らかにしてくれるところを選びましょう。

担保や保証人を要求してくる

ファクタリングは売却手続きのため、担保や保証人は不要です。
仮に担保や保証人を要求してきた場合、それは融資にあたります。
担保・保証人必須の契約はファクタリングでは違法ですので、選び方を間違えないよう注意しましょう。

償還請求権がある

償還請求権は「リコース」ともいい、取引先が倒産して売掛金が回収できなかった時に、利用者側がファクタリングに弁済する分の資金を負担する契約のことをいいます。
ファクタリングの契約の際に「償還請求権なし(ノンリコース)」と説明を受けていたら、未回収分をこちら側が負担する必要はないです。

ただし、償還請求権がある(リコース)契約の場合は、未回収分を利用者が負担しなければなりません。
とはいえ通常のファクタリングでは基本的にノンリコースの契約です。
リコースファクタリングはそもそも売掛債権の譲渡ではなく、借入の扱いになってしまうため、違法性が問われます。償還請求権つきの契約はしないようにしましょう。

会社情報が怪しい

今はファクタリング会社も立派なホームページを持っていて、手数料や入金スピードなども非常にわかりやすくまとめられています。
しかし、一見、整った見やすいホームページを持っていたとしても、その実態は悪徳業者かもしれません。今は悪徳業者も、バレないようにしっかりと作り込んだホームページを持っています。

気になる場合は、まずは会社情報にまとめられている情報を調べてみましょう。
電話番号は実際に使われているか?記載されている住所に営業所がちゃんと存在しているか?違法性の高い業者であれば、住所が空き家だったり、電話番号が使われていなかったりしますので、選び方として一つの判断基準にしてください。

ファクタリングの選び方まとめ

ファクタリングの選び方をまとめました。
手数料や入金スピードなどわかりやすい点に目が行きがちですが、登記の有無や買取可能金額なども注目しておきたいところです。
スケジュールが過密で面談に行くのが難しい方は、オンラインで完結できる業者に絞るのも選び方として良いでしょう。

便利なファクタリングですが、中には悪徳業者がいるのも事実です。
少し前には「給料ファクタリング」が存在していましたが、闇金が絡んでいたため、過去に摘発されて現在はほぼいなくなりました。
とはいえこうした資金調達絡みでは悪徳業者が目をつけることがよくありますので、注意しましょう。
ファクタリングの選び方の参考になりましたら幸いです。

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