必見ファクタリング情報コラム
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法人向けファクタリングを決算前に利用するのは可能?決算書の注意点について解説
2026年2月6日
ファクタリングは、お手持ちの売掛債権をファクタリング会社に買取してもらうことで現金を確保する、法人向けの資金調達手段の一つです。
銀行融資とは異なり借入ではないため、返済義務が発生しない点が特徴で、資金繰りの柔軟性を高めたい会社に広く利用されています。
売掛金さえあれば原則として利用でき、即日入金に対応しているサービスも多いことから、スピードを重視する法人や個人事業主にも選ばれています。
ファクタリングは基本的に、売掛金が存在していれば決算時期を問わず利用可能です。
実際、決算前であっても申し込み自体が制限されることはなく、土日対応を行っているファクタリング会社であれば、月末や決算直前でも資金調達できるケースがあります。
そのため「決算前だから使えないのでは」と心配する必要はありません。
ただし、決算前にファクタリングを利用する場合には注意すべきポイントも存在します。
とくに決算書への影響や会計処理の考え方を誤ると、思わぬ不利益につながる可能性があります。
ファクタリングは負債として計上されない仕組みですが、債権譲渡という取引である以上、適切な処理が求められます。
また、ファクタリング会社の中には、審査の一環として決算書の提出を求めるところも少なくありません。
とくに大手企業や継続利用を前提とした会社では、直近の決算書類を確認したうえで取引条件を判断する傾向があります。
一方で、決算書の提出が不要なファクタリング会社も存在し、請求書や注文書など最低限の書類のみで契約できる場合もあります。
このように、決算前のファクタリング利用は「可能かどうか」だけでなく、
・決算書への影響
・会計処理の方法
・消費税の扱い
・下請法との関係
といった点も踏まえて検討することが重要です。
本記事では、法人が決算前にファクタリングを利用することは可能なのかという基本的な疑問に加え、
決算書を提出する際の注意点や、面談の有無による違いなどについても詳しく解説していきます。
決算直前の資金繰りに悩んでいる法人代表者はもちろん、今後の資金調達方法を検討している方も、ぜひ参考にしてください。
目次
決算前のファクタリングはおすすめできない
決算前であっても、ファクタリングサービスそのものを利用することは原則可能です。
実際、中小企業やフリーランスを問わず、決算直前に資金繰り対策として検討するケースも少なくありません。
スピードを売りにしているファクタリング会社であれば、即日入金に対応していることもあり、急な資金需要に応えられる点は魅力です。
しかし、結論から言えば、決算前ギリギリのタイミングでファクタリングを利用することはおすすめできません。
その最大の理由が、会計上の「期ずれ」が発生するリスクです。
期ずれは、意図せず発生した場合でも修正が求められ、結果的に手間やコストが増える原因になります。
期ずれとは何か?
期ずれとは、本来は異なる事業年度に計上すべき収益や費用を、誤った年度に計上してしまう会計処理のことを指します。
ファクタリングは売掛債権の譲渡取引であり、債権譲渡が成立した時点で売掛金は自社の資産から外れるのが原則です。
ところが、決算前にファクタリングを申し込んだ場合、
・審査を通過するまでに時間がかかる
・必要書類の用意に手間取る
・土日を挟んで手続きが進まない
といった理由から、実際の入金が翌期になるケースもあります。
この場合、売掛債権売却に伴う損益は当期に計上される一方で、
実際の入金や出金が翌期の通帳に反映されることになります。
これが、ファクタリングにおける典型的な期ずれの流れです。
期ずれが発生すると、売上や利益が実態と異なって見えてしまい、
場合によっては粉飾決算と誤解されかねません。
故意でなくても、税務調査や金融機関からの指摘を受ける可能性があり、
後から修正申告や帳簿修正を行わなければならなくなります。
特に、クラウド会計ソフトを利用している場合でも、
期ずれは自動で解消されるものではありません。
会計処理を誤れば、資産の計上時期やコストの扱いに違いが生じてしまいます。
また、決算前のファクタリングでは、債権譲渡登記の有無や、
履歴事項全部証明書(謄本)の提出を求められることもあります。
こうした手続きを決算直前に行うと、営業活動や決算作業そのものに支障が出るおそれもあるでしょう。
さらに、決算前は金融機関からの信用度を左右する重要な時期です。
ファクタリングの利用自体は違法ではありませんが、
短期間に少額の取引を繰り返したり、手数料が上限近くになる契約を結んだりすると、
資金繰りが不安定な会社という印象を与える可能性も否定できません。
このようなリスクを回避するためにも、
決算前に資金不足が想定される場合は、期末を意識して早めに行動することが重要です。
最低でも数週間前から準備を行い、必要書類や契約条件を整理したうえで判断するようにしましょう。
決算直前のファクタリングは、急場しのぎとして有効に見えることもありますが、
長期的に見れば、期ずれによる手間やコストの増加につながるケースが多いのが実情です。
資金繰り改善を目的とするのであれば、決算期をまたがないタイミングでの利用を検討することが賢明といえるでしょう。
数日のずれでも未収入金として計上すべし
ファクタリングサービスの中には、申し込み当日に債権を引き取って即日入金まで実現できる会社もあります。
一方で、法人が申し込んでから審査・本人確認・書類チェックなどを経て、実際の入金まで数日を要するケースも決して少なくありません。
とくに株式会社が運営するファクタリング会社や、金融機関出身者が関与する運営会社では、手続きが比較的丁寧な分、入金までに時間がかかる傾向があります。
しかし、たとえ入金までのタイムラグが数日以内であったとしても、
決算前であれば「未収入金」として会計処理することが重要です。
今回のように決算をまたぐ可能性があるケースでは、この処理を行わないと後々説明が困難になります。
売掛債権をファクタリング会社へ債権譲渡し、その日のうちに現金化されなかった場合には、
まず「未収入金」として計上してください。
そして、実際に通帳へ入金が反映されたタイミングで、「普通預金」へ振り替える処理を行います。
この流れが、決算前後のファクタリングにおける基本的な会計処理の基準となります。
特に決算前は、税務署や税理士が注目するポイントが多く、
わずか数日のズレであっても期ずれと判断される可能性があります。
未収入金として処理しておけば、
「なぜ当期に売却損が発生しているのか」
「なぜ入金が翌期なのか」
といった点についても、合理的な説明が可能になります。
ファクタリングは、売掛債権を額面通りに買い取る取引ではありません。
上限手数料が設定されており、実際の入金額は売掛金から手数料を差し引いた金額となります。
この差額は、「売掛債権売却損」として処理するのが原則です。
1万円や30万円といった少額の手数料であっても、必ず計上するようにしましょう。
なお、未収入金処理を行う際には、証拠書類の準備も必須です。
具体的には、ファクタリング契約書のコピー、注文書、請求書、直近の試算表などが該当します。
法人の場合は履歴事項全部証明書や印鑑証明書、
個人やフリーランスの場合は身分証明書の提出を求められることもあります。
近年では、web完結型のファクタリング会社も増えており、
書類提出や本人確認もオンラインで完了するケースが一般的です。
ただし、スピードだけで選びを行うのではなく、
運営会社の信頼性やサポート体制、他社との比較も忘れてはいけません。
上場企業グループが関与しているかどうかも、安心材料の一つになります。
決算前にファクタリングを利用する際に押さえるべきポイントは、主に2点あります。
1つ目は、入金タイミングに関係なく未収入金として処理すること。
2つ目は、関連書類を適切に保存し、説明責任を果たせる状態を整えておくことです。
この2つを徹底することで、期ずれリスクを抑えつつ、
決算前後の資金繰りを安定させる選択が可能になります。
3社間の場合決算前は避けるべき
決算前にファクタリングを利用する場合、期をまたぐリスクがある点には十分注意が必要です。
中でも、3社間ファクタリングは2社間と比較して手続きに時間がかかりやすく、決算前ギリギリのタイミングでは避けるべき方式といえるでしょう。
2社間ファクタリングは、利用者とファクタリング会社の2者のみで完結する仕組みです。
売掛先への通知や承諾が不要なため、申請から審査通過、入金までのスピードが早い点が特徴です。
人気の高いサービスでは、最短30分〜2時間程度で審査が完了し、即日入金が実現するケースもあります。
早い場合は10分程度で概算見積もりが出るなど、決算前でも比較的期ずれが起こりにくい方式です。
一方で、3社間ファクタリングは利用者・ファクタリング会社・売掛先の3者が関与します。
債権譲渡の事実を売掛先へ通知し、承諾を得る必要があるため、どうしても時間を要します。
通知方法は書面だけでなく、メールや対面での説明が求められることもあり、
担当者不在や社内決裁の遅れによって手続きが通らない、あるいは大幅に遅延するケースも珍しくありません。
一般的に、3社間ファクタリングでは最短でも1週間程度、
場合によっては2週間前後かかる例もあります。
この期間を決算前に挟んでしまうと、入金が翌期となり、期ずれが発生する可能性が高まります。
確かに3社間ファクタリングは、2社間と同様に借入ではないため負債として計上されず、
貸借対照表を悪化させにくいというメリットがあります。
また、手数料も一律ではなく、2社間より低めに設定される傾向があり、
コストを抑えたい法人にとっては魅力的な選択肢です。
しかし、決算前という「当期と翌期の境目」においては、
コスト削減よりも会計処理の安定性を優先すべきです。
3社間は手続きの流れが複雑で、債権譲渡登記が必要になる場合には法務局での手続きも発生します。
このような工程を短期間で完了させるのは困難であり、初めて利用する人ほどリスクが高くなります。
また、売掛先が上場企業や大手企業の場合でも、
社内ルール上すぐに承諾が出ないこともあり、必ずしもスムーズに進むとは限りません。
誰が承認権限を持っているのか分からないまま申請すると、時間だけが経過してしまうこともあります。
どうしても3社間ファクタリングを決算前に利用したい場合には、
事前準備が不可欠です。
申請前に取引先へ目的を明確に説明し、発注書や注文書、契約書などの資料をあらかじめ作成・共有しておくことで、
承諾までの時間をある程度抑えることは可能です。
ただし、それでも期ずれを完全に回避できるとは限りません。
以上を踏まえると、決算前の資金調達では、
原則として2社間ファクタリングを選択し、
3社間は決算後や時間的余裕のある時期に利用するのが賢明です。
将来の資金計画や投資、補助金申請などを見据え、
自社にとって最も安定した方法を選ぶことが重要といえるでしょう。
税金が発生するので注意
決算前にファクタリングを利用し、実際の入金が翌期になってしまった場合には、税金が発生する点に十分注意が必要です。
「まだ現金が手元に入っていないから大丈夫」と考えてしまいがちですが、これは大きな誤解です。
ファクタリングは売掛債権の買い取り取引であり、会計上は売上が確定した事実として扱われます。
つまり、決算前に売上が計上されていれば、入金の有無にかかわらず当期の課税対象となります。
その結果、法人税だけでなく消費税についても納付義務が生じます。
これは通常の売上計上と同じ考え方であり、ファクタリングだから特別に免除されるわけではありません。
とくに中小企業や設立間もない事業者の場合、
「資金繰りを楽にするためにファクタリングを使ったのに、税金の支払いで逆に負担が増えた」
という悩みがよく見られます。
10万円程度の売却益であっても、課税対象となれば支払うべき税額は発生します。
この点を理解せずに利用すると、決算後に資金不足へ陥る可能性が大きくなります。
ファクタリングはローンやカード決済とは異なり、返済義務がない資金調達方法です。
その点だけを見ると非常に有効で、評判や評価も高いサービスが多く存在します。
しかし、税務上は「売上」として扱われる点は両方の方式(2社間・3社間)で同じです。
どちらを選択しても、課税関係に違いはありません。
そのため、決算前にファクタリングを検討する際には、
・法人税・消費税を支払うための資金が確保できるか
・損益計算書上で利益が大きくなりすぎないか
・その後の資金繰りに悪影響が出ないか
といった項目を必ずチェックしてください。
また、ファクタリング会社によっては、公式サイト上で「税務への影響は少ない」「簡単に資金調達できる」といった表現が見られることもあります。
しかし、これは手続きの迅速さを示しているだけで、税金が発生しないという意味ではありません。
経営者や代表者は、その点を正しく理解したうえで判断する必要があります。
なお、ファクタリングの利用にあたっては、
二重譲渡の禁止や、実在する売掛債権であることの証明など、守るべき要件も存在します。
開業届を提出したばかりの事業者や、スタッフ数が少ない会社であっても、
税務上の義務は通常の法人と同様に発生します。
決算前のファクタリングは、事業資金を早期に確保できる一方で、
税金という別の支出を同時に生む可能性がある点が大きな特徴です。
事業拡大や将来の投資を見据えるのであれば、
「使えるかどうか」ではなく「使った後にどうなるか」まで考えることが大切です。
ファクタリングは適切に使えば非常に役立つ資金調達方法です。
しかし、税金の発生を軽視したまま利用すると、結果として経営を圧迫しかねません。
決算前に利用する場合は、必ず税額の内訳や納付時期を確認し、
その負担を負えるかどうかを冷静に判断するようにしましょう。
赤字決算でもファクタリングは利用できる?
赤字決算となっている法人は、現在のキャッシュフローに不安を抱えているケースも多いでしょう。
赤字が続くと、金融機関からの評価が下がり、銀行融資やローンの審査が通りにくくなるのが一般的です。
そのため、事業資金の調達方法としてファクタリングを検討する利用者も増えています。
では、赤字決算の法人や個人事業主でも、実際にファクタリングは利用できるのでしょうか。
結論から言えば、一定の条件を満たしていれば赤字決算でも利用は可能です。
本章では、その仕組みや注意点、デメリットも含めて解説します。
赤字決算の法人でも利用は可能
ファクタリング会社によって細かな判断基準は異なりますが、
基本的に赤字決算であってもファクタリングの利用は可能です。
その理由は、審査の主な対象が「申込法人」ではなく「売掛先企業」にあるためです。
ファクタリングの審査では、請求書に記載された売掛金を確実に回収できるかどうかを重視します。
そのため、申込法人が赤字であっても、売掛先が信用力の高い企業であり、
過去の支払い実績が安定していれば問題視されないケースが多く存在します。
実際、赤字決算でも利用実績が豊富なファクタリング会社は多く、
上場企業や大手企業を売掛先に持つ中小企業、新規設立後間もない法人、個人事業主まで幅広く対応しています。
請求書や契約書などの資料がそろっていれば、確定申告書や決算書の提出が不要なケースもあります。
そのため、現在赤字決算であっても、
・継続的な取引がある
・毎回期日どおりに入金されている
・売掛金額や取引内容が明確
といった条件を満たしていれば、資金調達手段として十分に選択肢となります。
未回収リスクのマネジメントも可能
日本の企業間取引では、掛け取引による後払いが基本です。
しかしその一方で、売掛先の倒産や資金繰り悪化により、売掛金が回収できなくなるリスクも常に存在します。
赤字決算の法人にとって、この未回収リスクは経営に大きな影響を与えます。
売掛金を保有していても現金化できなければ、業務継続そのものが困難になるからです。
ファクタリングを利用すれば、売掛金を早期に現金化できるため、
期日前に資金を確保し、支払いに充てることが可能になります。
その結果、キャッシュフローが改善され、経営の安定につながります。
また、ノンリコース(償還請求権なし)のファクタリングであれば、
譲渡後に売掛先が倒産した場合でも、申込法人が返済義務を負うことはありません。
未回収リスクをファクタリング会社へ移転できる点は、赤字決算の法人にとって大きなメリットといえるでしょう。
ただし注意点もあります。
一部のファクタリング会社では、償還請求権付き契約を提示してくる場合があります。
この場合、売掛債権が回収できなかった際に、申込法人がその金額を負担する必要があります。
償還請求権付き契約は、実質的に融資と同じ扱いとなり、
貸金業者登録が必要です。
契約書の内容を確認せずに進めると、後から大きなリスクを負う可能性があるため、
必ず契約前に「償還請求権の有無」をチェックしてください。
赤字決算でもファクタリングは有効な資金調達手段となり得ますが、
どの会社を選ぶか、どの契約内容で結ぶかによって結果は大きく変わります。
費用や手数料率だけでなく、対応範囲や実績、サポート体制を比較し、
自社にとって最も重要なポイントを把握したうえで選ぶことが重要です。
決算前にファクタリングが利用できないケースについて解説
決算前に資金繰りが悪化し、できるだけ早いスピードで現金を確保したいと考える法人は少なくありません。
決算期をまたぐと会計処理や税務面で厄介な問題が生じるものの、期末前に入金まで完了すればキャッシュフローの改善が見込めます。
しかし、すべての法人が決算前にファクタリングを利用できるわけではありません。
中小企業やフリーランスであっても、一定の条件に該当すると審査を通過できず、サービス利用を断られるケースがあります。
決算前に慌てて申し込む前に、「利用できない典型例」を把握しておくことが重要です。
決算前にファクタリングが利用できない主なケースとして、以下の3点が挙げられます。
1. 税金を滞納している
2. 申込法人の信用度に大きな問題がある
3. 売掛債権そのものがリスキー
それぞれについて、なぜ利用が難しくなるのかを具体的に解説します。
1.税金滞納している
ファクタリングは赤字決算の法人でも、売掛債権の内容が良好であれば利用できる資金調達手段です。
しかし、税金を滞納している場合は話が別です。
税金を長期間滞納している法人は、国税や地方税の差押え対象となる可能性があります。
差押えの対象には、現金や預金だけでなく、売掛債権といった資産も含まれます。
つまり、ファクタリング会社が売掛債権を買い取ったとしても、
後から税金滞納を理由に差押えられてしまえば、業者側が回収不能になる恐れがあるのです。
このようなリスクを回避するため、税金滞納が判明した時点で買取を行わないのが原則です。
とくに、督促状が届いているにもかかわらず払いを行わず放置している場合は、悪質と判断される可能性が高くなります。
決算前にファクタリングを検討するのであれば、まず税金の支払い状況を確認し、通帳や納付状況を整理しておきましょう。
2.信用力に大きな問題がある
ファクタリングの審査では、売掛先の信用力を重視するのが基本です。
そのため、申込法人が赤字であっても、売掛先が安定していれば利用できる可能性があります。
ただし、申込法人の信用度が極端に低い場合は、例外的に利用を断られることがあります。
たとえば、事業実態が確認できない、営業実態がなく名義だけの法人である、
過去に重大なトラブルを起こしているなどのケースです。
また、財務状況が著しく悪化しており、専門家から倒産を勧められるレベルの場合も、
債権譲渡後のトラブルを懸念して買取を行わないことがあります。
これは金融機関の融資審査と同様で、「回収以前の問題」と判断されるためです。
このような場合、決算前に限らず、そもそもファクタリング利用が難しいと考えた方が良いでしょう。
3.売掛債権がリスキー
ファクタリングでは、売掛債権そのものの安全性も重要な審査ポイントです。
債権額があまりに大きい場合や、支払サイトが極端に長い場合は、業者側のリスクが高まります。
たとえば、数億円規模の売掛債権を買い取った後に売掛先が倒産すれば、
ファクタリング会社が受ける損失は甚大です。
大手業者でなければ経営継続に影響が出るため、上限金額を設けて買取を制限するケースも少なくありません。
また、支払サイトが長い債権は、入金までの間に売掛先の経営状況が急変するリスクがあります。
審査時点では問題がなくても、数か月後には資金繰りが悪化する可能性は否定できません。
一般的に、入金までの期間が2か月を超える債権は審査が厳しくなる傾向があります。
複数の売掛債権を保有している場合は、
できるだけ支払期日が短く、金額も少額なものから申し込む方が審査通過率は高くなります。
これはコストや手間を削減し、期ずれや未回収リスクを回避するうえでも有効です。
決算前にファクタリングを検討する際は、
自社の状況だけでなく、売掛債権の内容やリスク、申込から入金までの流れを冷静に確認することが重要です。
条件を満たさないまま急いで申し込むと、時間と労力を無駄にしてしまう可能性があります。
決算前に利用しやすい法人向けファクタリングおすすめ10選
決算前は、会計処理や税金の影響を考慮しながら資金調達を行う必要があるため、ファクタリング会社選びが特に重要になります。
入金スピードが遅れれば期をまたぐリスクが生じ、未収入金の計上や税務対応が複雑になるケースも少なくありません。
そこで本章では、決算前でも比較的利用しやすく、期ずれリスクを抑えやすいファクタリング会社を厳選してランキング形式で紹介します。
入金速度、対応金額、利用のしやすさなどを基準にまとめているので、
「決算前にどうしても資金を確保したい」「会計処理をなるべくシンプルにしたい」という法人は参考にしてください。
| ファクタリング業者 | 利用可能金額 | 買取手数料 | 入金速度 | 個人事業主 |
|---|---|---|---|---|
| sokumo | 10万円~1億円 | 1.0%~15% | 最短30分 | 可能 |
| PAYTODAY | 10万円~数千万円 | 1%~9.5% | 最短即日 | 可能 |
| トップ・マネジメント | 50万円~3億円 | 3.5%~20% | 最短即日 | 可能 |
| ビートレーディング | 下限なし~上限なし | 5%~20% | 最短即日 | 可能 |
| QuQuMo | 10万円~数百万円 | 1%~14.8% | 最短即日 | 可能 |
| 日本中小企業金融サポート機構 | 要相談 | 非公開 | 最短即日 | 可能 |
| No.1 | 50万円~5,000万円 | 5%~20% | 最短即日 | 可能 |
| アクセルファクター | 30万円~1,000万円 | 10%~20% | 最短即日 | 可能 |
| ファクタリングのTRY | 10万円~500万円 | 10%~20% | 最短即日 | 可能 |
| ラボル(Labol) | 1万円~数十万円 | 10%(固定) | 最短即日 | 可能 |
1位:sokumo(ソクモ)

sokumo(ソクモ)は、決算前の資金調達において特に相性の良い、スピード重視型のファクタリングサービスです。
最短30分での入金に対応しており、期末直前でも「期をまたがずに現金化したい」という法人のニーズに応えやすい点が大きな強みといえます。
決算前にファクタリングを利用する際に問題となりやすいのが、入金タイミングの遅れによる期ずれです。
その点、sokumoは2社間ファクタリングを採用しており、売掛先への通知や承諾を必要としません。
手続きがシンプルなため、申し込みから審査、契約、入金までの流れが非常にスムーズで、
決算前でも会計処理を当期内で完結させやすいサービスといえます。
また、sokumoはオンライン完結型のサービスで、面談は原則不要です。
決算業務で忙しい時期でも、書類のアップロードだけで手続きを進められるため、
経理・財務担当者の負担を抑えながら資金調達を行えます。
売掛先の信用力を重視する審査方針のため、赤字決算の法人や個人事業主でも、
売掛先の経営基盤が安定していれば利用できる可能性があります。
一方で、決算前に利用する場合は税金面への配慮も欠かせません。
たとえ入金が当期内に完了しても、売掛債権の売却によって利益が確定すれば、
法人税や消費税の納付義務が発生します。
sokumoは入金スピードが早い分、こうした税金の支払い原資を事前に試算しやすい点も、
決算前利用に向いている理由の一つです。
決算前に「とにかく早く」「期をまたがずに」資金を確保したい法人にとって、
sokumoは最優先で検討すべきファクタリングサービスといえるでしょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営会社 | 株式会社sokumo |
| 所在地 | 東京都港区 |
| 対象 | 法人・個人事業主 |
| 利用可能金額 | 10万円~1億円 |
| 手数料 | 1.0%~15% |
| 入金スピード | 最短30分 |
| ファクタリング方式 | 2社間ファクタリング |
| 面談 | 不要(オンライン完結) |
| 債権譲渡登記 | 不要 |
| 決算前の相性 | 非常に高い(期ずれリスクを抑えやすい) |
2位:PAYTODAY

PAYTODAYは、請求書ベースで申し込みが完結するオンライン型ファクタリングサービスです。
決算前は必要書類の準備や経理作業に追われがちですが、PAYTODAYは提出書類が比較的少なく、
スピーディーに審査を進められる点が特徴です。
2社間ファクタリングに対応しており、売掛先への通知が不要なため、
決算前にありがちな手続き遅延を回避しやすいのもメリットです。
入金スピードは最短即日で、期末までに現金化を完了させたい法人に向いています。
| 運営会社 | Dual Life Partners株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都渋谷区 |
| 対象 | 法人・個人事業主 |
| 利用可能金額 | 10万円~数千万円 |
| 手数料 | 1%~9.5% |
| 入金速度 | 最短即日 |
| 方式 | 2社間 |
| 決算前の相性 | 高い(書類負担が少ない) |
3位:トップ・マネジメント

トップ・マネジメントは、高額債権にも対応できる老舗のファクタリング会社です。
決算前にまとまった金額を調達したい法人や、売掛金の金額が大きい企業に適しています。
2社間方式に対応しているため、3社間よりも期ずれが起こりにくく、
会計処理を当期内で完結させたい場合にも選択肢となります。
| 運営会社 | 株式会社トップ・マネジメント |
|---|---|
| 所在地 | 東京都千代田区 |
| 対象 | 法人・個人事業主 |
| 利用可能金額 | 50万円~3億円 |
| 手数料 | 3.5%~20% |
| 入金速度 | 最短即日 |
| 方式 | 2社間 |
| 決算前の相性 | 中~高(高額調達向け) |
4位:ビートレーディング

ビートレーディングは、取扱実績の多さが特徴の大手ファクタリング会社です。
決算前でも利用可能ですが、3社間を選択すると手続きに時間がかかるため、
期末が近い場合は2社間での利用が前提となります。
| 運営会社 | 株式会社ビートレーディング |
|---|---|
| 所在地 | 東京都港区 |
| 対象 | 法人・個人事業主 |
| 利用可能金額 | 下限・上限なし |
| 手数料 | 5%~20% |
| 入金速度 | 最短即日 |
| 方式 | 2社間/3社間 |
| 決算前の相性 | 中(2社間利用が前提) |
5位:QuQuMo

QuQuMoは、完全オンライン完結型で、少額の資金調達に向いたファクタリングサービスです。
決算前に数十万~数百万円規模の資金を確保したい法人・個人事業主に適しています。
| 運営会社 | 株式会社アクティブサポート |
|---|---|
| 所在地 | 東京都豊島区 |
| 対象 | 法人・個人事業主 |
| 利用可能金額 | 10万円~数百万円 |
| 手数料 | 1%~14.8% |
| 入金速度 | 最短即日 |
| 方式 | 2社間 |
| 決算前の相性 | 中(少額向け) |
6位:日本中小企業金融サポート機構

経営支援型のファクタリングを行う一般社団法人で、
決算前の利用よりも中長期的な資金改善向きのサービスです。
| 運営 | 一般社団法人 日本中小企業金融サポート機構 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都中央区 |
| 対象 | 法人・個人事業主 |
| 方式 | 2社間/3社間 |
| 決算前の相性 | やや低い |
7位:No.1

業種別対応実績が多く、法人向けに安定したファクタリングを提供しています。
決算前でも利用可能ですが、余裕を持った申込みが前提となります。
| 運営会社 | 株式会社No.1 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都豊島区 |
| 方式 | 2社間/3社間 |
| 決算前の相性 | 中 |
8位:アクセルファクター

少額~中規模向けの即日対応型ファクタリング。
決算前に急ぎで資金が必要な場合に選択肢となります。
| 運営会社 | 株式会社アクセルファクター |
|---|---|
| 所在地 | 東京都新宿区 |
| 方式 | 2社間 |
| 決算前の相性 | 中 |
9位:ファクタリングのTRY

小規模法人・個人事業主向けのファクタリングサービスで、
決算前の少額資金調達向きです。
| 運営会社 | 株式会社SKO |
|---|---|
| 所在地 | 東京都台東区 |
| 方式 | 2社間 |
| 決算前の相性 | やや低い |
10位:ラボル(Labol)

ラボルは少額・即日特化型のファクタリングで、
フリーランスや個人事業主向け色が強いサービスです。
| 運営会社 | 株式会社ラボル |
|---|---|
| 所在地 | 東京都渋谷区 |
| 方式 | 2社間 |
| 決算前の相性 | 低め |
法人向けファクタリングを決算前に利用するのは可能かに関するまとめ
法人向けファクタリングは、決算前であっても利用自体は可能な資金調達手段です。
売掛債権が存在し、ファクタリング会社の審査を問題なく通過できれば、最短即日での入金に対応している会社もあり、
決算期が迫ったタイミングでも現金を確保できる可能性があります。
そのため、決算前に急ぎで資金を用意する必要がある法人や個人事業主にとって、
ファクタリングは現実的かつ有力な選択肢の一つといえるでしょう。
ただし、決算前にファクタリングを利用する際には、通常時以上に注意すべきポイントが多く存在します。
とくに重要なのが、申込みから入金までのタイミングです。
想定よりも入金が遅れ、期をまたいでしまった場合には、
未収入金としての計上や売掛債権売却損の処理など、
会計処理が複雑になる可能性があります。
こうした処理を誤ると、税務上の指摘や修正対応が必要になるケースも考えられます。
また、入金が翌期になった場合であっても、
売掛債権の譲渡が当期中に行われていれば、
当期の売上として扱われ、法人税や消費税の課税対象となります。
そのため、単に「資金が入るかどうか」だけでなく、
「納税資金を含めて資金繰りが成り立つかどうか」まで考慮したうえで、
ファクタリングの利用を判断する必要があります。
決算前にファクタリングを活用する場合は、
期末ギリギリになってから慌てて申込むのではなく、
期末日から逆算し、ある程度余裕を持ったスケジュールで手続きを進めることが重要です。
とくに土日や祝日を挟むと、審査や入金が翌営業日以降にずれ込む可能性があります。
ファクタリング会社ごとに営業日や対応スケジュールは異なるため、
事前に確認しておくことがトラブル回避につながります。
近年では、オンライン完結型で面談不要のファクタリング会社も増えていますが、
その場合でも書類確認や審査に一定の時間を要することは珍しくありません。
決算前は経理担当者の業務負担も大きくなる時期であるため、
必要書類の準備や提出にかかる手間も含めて、余裕を持った行動が求められます。
ファクタリングは、債権譲渡による資金調達方法であり、
注文書や請求書など、取引の実態を証明する書類の提出を求められるのが一般的です。
会社によっては決算書の提出が不要なケースもありますが、
大手のファクタリング会社や、継続利用を前提とした契約では、
決算書や試算表の提出を求められることもあります。
決算前は書類の準備に時間がかかりやすいため、
あらかじめ必要書類を把握しておくことが大切です。
赤字決算の場合、銀行や金融機関からの借入は難しくなる傾向があります。
一方で、ファクタリングは申込法人そのものではなく、
売掛先の信用力を重視する仕組みであるため、
売掛先の経営状態が安定していれば、
赤字決算であっても利用できる可能性があります。
そのため、資金繰りが厳しい状況にある会社にとっては、
検討する価値のある資金調達手段といえるでしょう。
ただし、税金を滞納している場合や、
売掛債権の内容に問題がある場合など、
条件によっては利用できないケースも存在します。
また、下請法との関係や契約条件の内容を十分に確認せずに進めてしまうと、
後々トラブルに発展するおそれもあります。
決算前という重要なタイミングだからこそ、
契約内容やリスクについて正しく理解したうえで判断することが欠かせません。
決算前のファクタリングは、
単に「使えるかどうか」だけで判断するのではなく、
「いつ使うか」「どの会社を選ぶか」
「利用後の会計処理や税務対応まで想定できているか」が成否を分けます。
自社の状況を冷静に見極めたうえで正しく活用すれば、
決算前後の資金繰りを支える有効な手段となります。
短期的な資金確保だけでなく、その後の経営への影響も見据えながら、
慎重に検討することが重要です。