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完全非対面のオンラインファクタリングに死角はある?利用する際の注意点について解説
2024年4月25日
売掛債権を買い取るファクタリングサービスは、借金ではないので返済の必要もありません。
事業主からしてみれば、のちのちの返済なしでキャッシュを手元に残せるので魅力的です。
実際ファクタリングに参入してくる業者は増加の一方です。
その中でもオンラインファクタリングの存在も、市場拡大の一因とされています。
完全非対面で気軽に利用できる半面、利用するにあたって注意すべきポイントもあるので頭に入れておきましょう。
目次
オンラインファクタリングで押さえておきたい注意点
オンラインファクタリングは、Web完結で完全非対面です。
日本全国どこからでも、いつでも利用できるのが魅力です。
しかし一方で、以下で紹介するような注意点があることも理解しておきましょう。
1.オンライン対応の事業者は少数派
2.2社間ファクタリングのみの対応
3.償還請求権が設定される可能性
4.審査に必ず通るとは限らない
5.手数料は審査の結果次第
それぞれ、具体的にどのようなポイントに気を付けるべきか以下で紹介します。
利用する前に頭に入れておきましょう。
1.オンライン対応の事業者は少数派
この記事を執筆している2024年段階で、オンライン対応しているファクタリング事業者は少数派です。
優良で大手のファクタリング事業者以外で運営しているところは、あまり多くありません。
選択肢が限られるので、自分に見合ったオンラインファクタリングサービスがなかなか見つからないかもしれません。
ただしオンライン対応しているのは優良業者が中心です。
つまり悪徳業者に引っかかるリスクは低いといえます。
多くの選択肢の中から、自分の法人に見合ったサービスを見つけたい人は、従来のファクタリングサービスを利用した方がいいかもしれません。
ただ、オンラインファクタリングの選択肢が狭いからといって、そこまで不便に感じることはないでしょう。
2.2社間ファクタリングのみの対応
オンラインファクタリングは、基本的に2社間だけなのも注意点の一つです。
2社間とはファクタリング事業者と利用者との間で直接取引する方法です。
売掛先に知られることなく、お手持ちの債権を現金化できます。
一方3社間の場合、利用者とファクタリング事業者、売掛先が関わるサービスです。
3社間は2社間と比較して、手数料は低めです。
2社間は売掛先から回収した売掛金をファクタリング事業者に支払わないといけません。
しかし顧客がほかの支払いや借金返済に回収した売掛金をあててしまう恐れがあります。
するとファクタリング事業者は、売掛金が回収できず損害を被る危険性があります。
一方3社間の場合、売掛先が直接ファクタリング事業者に支払うので回収しそこなう危険性は低いわけです。
よって2社間よりも手数料を低くしても、ビジネスは成立します。
オンラインファクタリングは2社間サービスなので、3社間と比較して手数料は高くなります。
ただしその差は微々たるものと考えましょう。
オンラインファクタリングの手数料は10%以下が目安です。
一方3社間の手数料相場は1〜10%といわれています。
それほど大きな差のないことがおわかりでしょう。
オンラインファクタリングはネットで完結するので、店舗を持つ必要がありません。
スタッフも実店舗で運営するのと比較すると、少数精鋭で対応できます。
店舗のランニングコストや人件費が圧縮できるので、2社間でも低い手数料で運営してもかまわないわけです。
3.償還請求権が設定される可能性
オンラインファクタリング利用時の注意点として、償還請求権の有無は確認してください。
償還請求権とは、もし売掛先が売掛金の支払いができなければ、自分たちがファクタリング事業者にその肩代わりをしないといけない権利です。
償還請求権のないオンラインファクタリングを利用しないと、不渡りリスクを背負い込む形になってしまいます。
オンラインファクタリングの中には、償還請求権なしで買い取ってもらえるところも少なくありません。
取引先で不渡りが起きて、多額の返済責任を負った場合、資金繰りが悪化して経営が傾く可能性もあります。
オンラインファクタリング選びの注意点として、償還請求権がどうなっているかは確認しておきましょう。
4.審査に必ず通るとは限らない
オンラインファクタリングは売掛債権があれば、審査に通る可能性は高いでしょう。
しかし注意点として、100%確実に審査に通る保証もない点も理解してください。
売掛債権の現金化がかなり先だったり、売掛先の信用度に問題があったりすれば買取を断られるかもしれません。
売掛金回収がずっと先だと、その間に売掛先の経営状態がおかしくなって、倒産するリスクも出てくるからです。
もし審査に通らなかったら、別のファクタリングサービスに申し込みましょう。
業者ごとにオリジナルの基準を設けているので、Aで落ちてもBなら売却できる場合もあるからです。
審査に落ちたら、なぜ買取してもらえなかったか、その原因を分析しましょう。
そしてより審査に通る確率の高い、信頼性の高い売掛債権で今度は申し込むといいでしょう。
5.手数料は審査の結果次第
オンラインファクタリングの注意点として、手数料がどうなるかも気になるところです。
オンラインファクタリングの手数料を見てみると、手数料に幅を持たせているところも少なくありません。
審査結果でどの手数料を適用するか、ケースバイケースで決めるためです。
手数料は売掛金額や売掛先の信頼性、現金化の期限などさまざまな要素を合わせて、総合的に判断します。
よって審査を受けてみないと、実際手数料がどうなるかわからないのも、オンラインファクタリングを利用する際の注意点の一つです。
より低い手数料で売掛債権を売却したければ、複数のオンラインファクタリングで見積りを取るといいでしょう。
とくに売掛債権額が大きければ、1%の手数料の違いでも現金化できる額が大きく変わってくるかもしれないので注意してください。
オンラインファクタリング利用時に押さえておきたい注意点
実際に資金調達するためにオンラインファクタリングを利用する際、いくつか押さえておきたい注意点があります。
主な注意点として、以下のようなポイントが挙げられます。
1.本当にWeb完結するのか?
2.必要書類は何か?
3.緊急時の対応はどうなっているか?
4.電子署名とタイムスタンプの確認
5.申し込みから入金までの時間
6.初回から多額の売掛債権を利用しない
それぞれ具体的な注意点は何かについて、以下で詳しく見ていきます。
オンラインファクタリングに申し込む前に、しっかり確認しておきましょう。
1.本当にWeb完結するのか?
オンラインファクタリングを利用する際、本当にWeb完結するのか、来店不要なのかは確認してください。
ファクタリング事業者でWeb申し込みできるところは、決して少なくありません。
しかし申し込みは可能でも、契約は店舗に行かないといけなかったり、郵送だったりするところもあります。
もし完全オンラインでファクタリングサービスを利用したければ、Web完結なのか確認しておきましょう。
ホームページで確認したり、わからなければ電話で「どこまでオンラインでできるのか?」と問い合わせたりして確認してください。
2.必要書類は何か?
オンラインファクタリングを利用する際の注意点として、必要書類がどうなっているかもチェックしておきましょう。
場合によっては、手配するまで時間のかかる資料が含まれているかもしれないからです。
必要書類はオンラインファクタリングサービスによってまちまちです。
しかし少なくても法人代表者の本人確認書類や売掛金を証明する書類、取引履歴を確認できる書類、確定申告書は必要と思ってください。
売掛金を証明する書類は発注書や請求書など、金額などがわかるものであれば、何でもかまいません。
必要書類が少なければ、準備に時間もかからないでしょう。
より早く手続きが完結するので、資金調達も早まります。
3.緊急時の対応はどうなっているか?
ファクタリング選びの注意点として、緊急時の対応がどうなっているかも確認しておきましょう。
想定外の出費が発生したり、入ってくるべきお金が入ってこなかったりして、急激に資金繰りに窮することもあるでしょう。
オンラインファクタリングの中には、どのような場合でもオンライン対応しかできないところもあります。
一方で、緊急時には電話もしくは対面でも対応してもらえるところであれば、いろいろと柔軟な対応もお願いしやすいでしょう。
その他にもサーバーやネット回線のトラブルで、オンラインファクタリングのオンライン手続きが一時的に不能になる場合も想定できます。
もし緊急時には電話や対面でも対応しているところであれば、ネットトラブル発生時でもフレキシブルに対応してもらえるはずです。
4.電子署名とタイムスタンプの確認
オンラインファクタリングならではの注意点として、電子署名とタイムスタンプの確認も軽視できません。
オンラインファクタリングの場合、契約も電子契約で行います。
電子契約を締結する際に電子署名やタイムスタンプの処理が行われるかどうか、確認するように注意してください。
これらの適正な処理が行われないと、契約書の内容を後に自由に改ざんされてしまう恐れがあります。
5.申し込みから入金までの時間
オンラインファクタリング利用時の注意点として、申し込みから入金までどのくらい時間がかかるかも挙げられます。
とくに急な資金繰りの悪化のため今すぐ資金調達しなければならないような切羽詰まった事例では、押さえておかないといけない注意点です。
基本的にオンラインファクタリングは手続きがスピーディなのは利点です。
しかし審査や入金までにかかる時間は、業者によってまちまちになります。
数時間で入金まで実行してくれるところもあれば、1日以上かかってしまうところも見られます。
おおよそどの程度時間がかかるのか、ホームページで確認するなり、問い合わせるなりしておきましょう。
6.初回から多額の売掛債権を利用しない
オンラインファクタリング利用時の注意点として、初回は少額で利用する点も忘れないでください。
初回は別に売掛債権を現金化しなくても資金が手元にある、心にゆとりのある時に利用するといいでしょう。
手続きをどのように行うか、入金までにかかる時間を理解するための練習のような感覚で利用します。
そしていざ本当にファクタリングで現金化しなければならなくなった時に、あらかじめ練習しておけば手続きもスムーズです。
加えてオンラインファクタリングの場合、1回目よりも2回目以降の方が審査はスピーディに進められます。
顧客の情報はわかっているので、審査プロセスが簡略化されるからです。
最初に利用する際には、数万円単位の売掛金で申し込んでみるといいでしょう。
そうして手続きのやり方に慣れておきましょう。
オンラインファクタリングの注意点のまとめ
オンラインファクタリングは完全非対面で手続きできるので、本業が忙しくて来店する時間がなかなか確保できない法人代表者にはおすすめのサービスです。
しかしその反面、どこまでがオンライン対応しているのか、償還請求権の有無など注意点もいろいろとあります。
またオンラインファクタリングの申し込み時にも、注意点がいくつかありました。
ここで紹介した注意点を踏まえて、必要に応じてオンラインファクタリングを活用してください。