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銀行ファクタリングにはデメリットがある?融資との違いについても解説
2024年4月29日
ファクタリングは運営会社によって、銀行系とノンバンク系、独立系の3種類に分類できます。
銀行系ファクタリングは、やはり信頼性の高さが魅力です。
銀行といえば知名度が高く、大手なので安心感があります。
では銀行系を活用するのはいいことばかりかといえば、決してそうとはいえません。
デメリットもあるので、ここで紹介する点も留意して判断をしてください。
また銀行の主要な金融サービスの一つである銀行融資とどちらがいいかについても、あわせて紹介します。
目次
銀行ファクタリングのデメリットについて紹介
銀行系のサービスにはどのような問題点があるのでしょうか?
考えられる主なデメリットとして、以下のような項目が挙げられます。
1.審査難易度が高い
2.審査に時間がかかる
3.取引先にばれる
4.利用情報が登録される
5.小口債権では買取不可の場合も
それぞれがなぜデメリットなのかについて見ていきます。
またどう対処すればいいかもあわせて解説しますので、参考にしてください。
1.審査難易度が高い
運営会社の中でも、銀行系はほかの2系統と比較して審査難易度が高いと思ってください。
ほかの2系統の場合、取引先の信用力と売掛債権の内容を見て基準を満たせば、買取してもらえます。
一方銀行系の場合、取引先だけでなく申し込み法人の信頼性も審査対象です。
もし慢性的な赤字決算が続いていたり、税金滞納したりすると審査通過は厳しいでしょう。
これは取引実績のある法人対象に、継続的なサービスを希望しているからです。
またメガバンク中心に、大企業相手のビジネスになりがちです。
すると中小企業だと、申し込み時に買取を断られる可能性のあることもデメリットの一つといえます。
もし審査通過するなら、まずどの債権を使って申し込むか検討しましょう。
大手企業など、信頼性の高い売掛金で申し込めば、銀行も高い評価を下すかもしれません。
また支払期日の短い債権で申し込むのも、審査に受かりやすくなるためのコツです。
支払日まで短ければ、それだけ取引先のキャッシュフローが順調であると推察できるからです。
2.審査に時間がかかる
ファクタリングは短時間で現金化できるのは魅力の一つです。
ただし銀行系は、その中では審査の難易度が高く時間もかかるのはデメリットといえるでしょう。
銀行系といっても金融機関によって若干差はあります。
しかしどんなに迅速でも、1週間程度審査に時間がかかると思ってください。
取引先の信用調査など詳細なチェックが実施されるとなると、2〜3週間程度かかってしまうかもしれません。
先々のことまで見て、「この時期にキャッシュフローが悪化するかもしれない」と思ったら早めに申し込むことです。
また急に資金繰りが悪化して今すぐにキャッシュが必要であれば、銀行系以外のサービスを活用しましょう。
独立系であれば、最短即日現金払いしてくれるところもあるのでいざというときに重宝します。
3.取引先にばれる
ファクタリングには2社間と3社間があります。
この中でも銀行系は、原則3社間のみのサービス提供になると思ってください。
3社間では債権移行を取引先に通知し、理解してもらう必要があります。
取引先からダイレクトにファクタリング会社に売掛金を支払うビジネスモデルだからです。
つまり取引先に内緒で、サービスの活用は無理な構造なのです。
場合によっては先方から「あそこの会社は資金繰りに相当給しているのでは?」と思われて、関係にひびが入るかもしれません。
そうならないためには、前もって「こういうサービスを活用しようと思っている」と先方に伝えておきましょう。
そしてなぜ活用しなければならないのか、今後の取引に支障がない旨を伝え、説得してください。
直前になって急にいわれたところで先方も対処できないでしょうし、サービスを理解してもらえないかもしれません。
しかし前もって話をして、時間をかけて説得すれば、先方も理解してくれるでしょう。
4.利用情報が登録される
銀行系ファクタリングを活用した場合、運営母体の銀行にデータが記録されるのもデメリットです。
もし繰り返しサービスを活用していれば、「慢性的に資金繰りに関する問題を抱えている法人では?」と思ってしまうからです。
すると銀行融資など、ほかのサービスを活用する際に審査で不利に働く危険性もあります。
「○○銀行」という名前でなくても、金融グループの傘下がファクタリングサービスを行っている場合もあります。
銀行と名乗っていなくてもグループ法人であれば、銀行とデータ共有されてしまうわけです。
短期間で現金を確保できることに甘えて、少し金策で困ったからといって安易に活用しない方がいいでしょう。
5.小口債権では買取不可の場合も
銀行はほかのサービスと比較して、資金力が潤沢です。
よって数億円単位といった、大口の債権を主な買取対象にしたサービスも少なくありません。
とくにメガバンクや都市銀行と呼ばれるような、日本全国に支店を展開しているところにこの傾向が顕著です。
逆に小口の債権の現金化には消極的な傾向が見られるのは、利用者によってはデメリットに感じるでしょう。
中小企業が主に保有している、数百万円単位の債権では買取に応じてもらえないかもしれません。
もし小口債権でも銀行に買い取ってほしいと思っているのであれば、信用金庫や信用組合のファクタリングを活用してみるといいでしょう。
地域密着型の営業をしているので、中小の小口債権でも積極的に買い取ってくれるところも少なくないからです。
銀行系ファクタリングと銀行融資、どちらを活用すべき?
銀行を使った金策として、銀行融資を活用する方法もあります。
ファクタリングと融資、どちらを活用すればいいのかで迷う法人代表者の方も多いでしょう。
結論からいうと両方とも、メリットとデメリット両面があります。
このため、一概に「こちらの方がおすすめ」とはいえません。
ケースバイケースで使い分けるのがやはりおすすめでしょう。
そこでここではケース別に見て、ファクタリングと融資のどちらがおすすめかについて見ていきます。
自分たちの置かれている状況を見て、使い分けるように心がけてください。
ファクタリングがおすすめの活用法
ファクタリングのメリットとして、比較的短時間で現金確保できる点は見逃せません。
銀行融資のデメリットは、融資実行されるまでに時間がかかる点です。
早くても融資実行されるまでに2〜3週間は必要でしょう。
長ければ、1カ月以上かかることも十分考えられます。
しかしファクタリングであれば、銀行でも数日間で必要な現金を確保できるかもしれません。
銀行融資で申し込みをして、審査結果が出るまでのつなぎという形でファクタリングを活用するのも一考です。
また将来大規模な借り入れを銀行から検討している場合も、ファクタリングの活用がおすすめです。
ファクタリングは負債として会計上処理する必要はありません。
負債が多いと、今後の融資の審査でマイナスの影響を与えかねません。
そこで売掛債権の売却で、当面の資金繰りをしのぐのも一つの方法です。
銀行融資のデメリットとして、審査が厳しいことも挙げられます。
とくに慢性的な赤字決算が続いていたり、債務超過の状況に陥っていたりすると融資を受けるのは難しいでしょう。
さらに税金を滞納していると、銀行からの借入は困難です。
ファクタリングであれば、取引先の信用力が十分で売掛金回収をほぼ確実にできると判断されれば、審査通過する可能性があります。
自分の法人の信用力が十分ではないと思うのであれば、ファクタリングの利用を優先してください。
融資がおすすめの活用法
もし大きな金額の調達が必要であれば、銀行融資を活用するのがおすすめです。
ファクタリングサービスでも数億円の債権買取に対応しているところも少なくありません。
しかし数億円相当の売掛債権を有しているところは、あまり多くないでしょう。
設備投資や事業拡大するための資金調達になると、まとまった額を確保する必要があるでしょう。
この場合には銀行融資の活用がおすすめです。
ファクタリングのデメリットとして、手数料が高めな点もしばしば指摘されるポイントです。
銀行系の場合、他と比較して手数料はそこまで高くありません。
ただし、銀行融資と比較するとなれば手数料は高めです。
多額のお金を借り入れる場合、1%の利率の差異でも返済する金額は大きく変わってきます。
余計なコストをかけたくない、利率の低い金融商品を活用したいと思っているのであれば、銀行融資に優先的に申し込んだ方がいいでしょう。
銀行ファクタリングのデメリットのまとめ
銀行ファクタリングは手数料が他よりも低く、信頼性が高いなどのメリットがあります。
しかしその反面、審査に時間がかかったり、2社間の活用ができなかったりなどのデメリットもあります。
さらに審査難易度が高いので、信用性の高くない法人にとってはデメリットです。
また銀行では法人融資のサービスも提供しています。
メリットデメリットの両面を見て、銀行融資とファクタリングサービスを使い分けるように心がけましょう。