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ファクタリングの継続利用はリスクが高い?対処方法や乗換先の選び方も解説
2023年11月6日
ファクタリングは最短即日で債権が現金化可能であり、中小企業や個人事業主にとって融資よりも適していると言われることもある資金調達方法です。
さらに売掛先の情報を重視する審査基準により、経営状況が芳しくなくとも審査通過可能などのメリットもあるファクタリングですが、「継続利用」をする場合には少し注意が必要となります。
本稿ではファクタリングを継続利用する際のリスクと対処方法、そして同じ申込先を継続利用した場合のメリットを中心に解説させていただきます。
リスクを正しく理解し対処することができれば、継続利用する際の安全性は大きく高まります。
目次
ファクタリングの継続利用にリスクはある?
- 債権の早期現金化
- 即日資金調達可能
- 負債を増やさない
- 赤字経営や税金滞納中でも審査通過可能
上記したのはファクタリングを利用することで得られる代表的なメリットです。
本来の決済日よりも早期に現金化できることで、経営者様の悩みの種の1つである決済までの運転資金確保の負担を減少させるなど、ファクタリングの利用によって大きな資金繰り改善効果を得ることができます。
しかし継続利用を行う場合には、手数料が負担になることや運転資金確保が段々と難しくなる可能性があるなど、「継続利用のリスク」を知っておくことも大切です。
手数料が継続利用分だけ積み重なり経営の負担になる
ファクタリング手数料は、融資で発生する利息の数十倍にもなると言われることがありますが、これは正しくはありません。
債権買取時に一度だけ手数料を支払うファクタリングと完済まで継続的な支払いを行う融資を比較するのは容易ではなく、返済期間が長くなれば同じ資金調達額であっても、総支払額で融資が上回ることも十分にありえるからです。
ただしファクタリングを毎月のように継続利用した場合、支払う手数料が積み重なり大きな額となる可能性は小さくありません。
低い手数料が期待できるファクタリング会社を探す
ファクタリングによる債権現金化に必要な手数料の相場は「2%〜30%」と言われており、非常に幅広く2%と30%では支払う手数料の額が全く異なります。
継続利用に限ったことではありませんが、少しでも低い手数料で買取が実行できるファクタリング会社を選ぶのは重要なポイントであり、逆に高額請求を行う悪質ファクタリング会社を利用してしまった場合には、必要な額の資金調達に成功できない危険すら存在します。
信用できるファクタリング会社であれば、サイト上に手数料の上限・下限が記載されていることが多いため、可能な限りチェックしておくことをおすすめします。
特に上限が低めであれば安心して利用しやすくなりますので、下限だけに注目せず上限もしっかりご確認ください。
審査で評価が高くなりやすい売掛債権を選ぶ
手数料の上下限が優秀なファクタリング会社に債権の買取を申込めば、低い手数料での現金化が行われる可能性は高まります。
ですが、手数料は売掛先の信用力に大きく左右されるため、買取リスクの高い債権と判断された場合、手数料が上限に近づくだけでなく、場合によっては現金化を断られてしまう可能性もあります。
また継続利用の場合は、一回はわずかな差でも積み重なれば大きな差となりかねませんので、審査で評価されやすい債権を選ぶことがより大切になります。
売掛先の信用力以外にも、過去の取引実績や債権の額、支払期日までの残り日数なども審査に影響する要素となるため、継続利用の場合は特にご注意ください。
継続利用のループから抜け出しにくくなる
ファクタリングは、債権の早期現金化が行えるのがメリットの1つであり、資金ショートのピンチをファクタリングで乗り切ったという企業も数多く存在しています。
ですが早期現金化を行った結果、その後の支払いを受けるまでの期間が通常よりも開いてしまう可能性があります。
空いた期間の資金確保のために再度ファクタリングを利用した場合、継続利用を止めることが難しくなりかねません。
利用に適したシチュエーションで活用する
- 融資を受けるまでのつなぎ資金の確保
- 一時的な受注増加に対応するための現金調達
ファクタリングは、上記したようなシチュエーションでの活用に適した資金調達方法です。
融資を受けるまでのつなぎ資金の確保には、負債を増やすことがなく、審査通過もしやすいという特徴が役立ちます。
また一時的な受注の増加や突発的なトラブルに対応するための利用には、最短即日での現金化も可能なスピードが役立ちます。
どのシチュエーションも一時的な資金繰りのピンチであり、継続利用のループに陥りにくい状況であることから、積極的なファクタリングの利用をおすすめします。
債権売却後の資金繰りも考慮する
債権を現金化する際には、ファクタリング利用後の資金繰りも想定しておくことが大切です。
急ぎで現金が必要な状況を乗り切りつつも融資での資金調達も進めるなどできれば、継続利用をせざるを得ないという状況にはなりにくいはずです。
また売却する債権を選ぶ際に、その後の資金繰りへの影響が大きくない債権を選択することでも、継続利用せず乗り切れる確率を高められます。
取引先から「継続利用」に関して疑われる可能性がある
もしも取引先にファクタリングの継続利用を行っているのを知られた場合には、「資金繰りが相当苦しいのでは」と思われたり、「融資が利用できないのでは」と勘ぐられたりする可能性はゼロではありません。
ファクタリング自体は、事業者の資金調達の一手段として金融庁も認めており、継続利用したとしても問題はないのですが、取引先からの印象を悪くしてしまうのは、会社経営において良いことではないはずです。
2社間ファクタリングを選択する
ファクタリングでは売掛先への通知が必要となる3社間ファクタリングと、通知不要な2社間ファクタリングという2つの契約方法が選択可能です。
そして2社間ファクタリングを選択すれば、売掛先に債権現金化を行ったことを知られるリスクはほぼゼロとなり、継続利用の際の安心感も高まります。
ただし2社間ファクタリングは全てのファクタリング会社で利用できるわけではないことや、まず考えにくいことですが登記を調べられるとバレる可能性があることにはご注意ください。
そして2社間と3社間ファクタリングの選択によって発生する、メリット・デメリットを理解した上で選ぶことも大切となります。
同じファクタリング会社を継続利用するメリット
ファクタリングを継続利用する際には、ここまでに解説させていただいたような注意点があり、対処法を意識しながら利用することが大切です。
ただし継続利用するには「同じファクタリング会社を利用し続ける」のが大前提です。
なぜなら同じファクタリング会社を継続利用することで得られるメリットが存在しているからです。
現金化に必要な時間の短縮・審査通過率向上
過去に利用し債権買取までの流れを理解できているファクタリング会社を継続利用すれば、手続きを素早く行ないやすくなるのは間違いありません。
ファクタリング会社側としても説明を簡略化することも可能となり、債権の現金化に必要な時間短縮に繋がります。
また継続利用することで利用実績が増えるごとに、ファクタリング会社からの信用を得られやすくなり、審査時間の短縮や審査通過の確率向上という効果も期待できるようになります。
手数料の引下げ
ファクタリングに必要な手数料は、同じファクタリング会社の継続利用によって引下げられる可能性があります。
手数料の引下げが行われるのは、顧客の囲い込みを目的としているだけではなく、顧客として信用を得られることも影響しています。
一回当たりの値下げ幅は小さくとも、継続利用を続ける間に積み重なり大きな額となることも考えられます。
ファクタリングを利用する上で手数料は重要なポイントとなるのは間違いなく、少しでも支払う額が減ることは、同じファクタリング会社を継続利用する際の大きなメリットとなるはずです。
継続利用には「乗換」も効果大
同じファクタリング会社を継続利用することで、大きなメリットを得られる可能性があるのは事実です。
しかし継続利用のために不満を抱えたまま利用し続けるのは正解とは言えません。
また、他社からの乗換を歓迎しているファクタリング会社であれば、他社利用時の手数料などに対抗する形で条件提示が行われる可能性もあります。
そのような場所であれば乗換を行ったデメリットは小さくなり、場合によっては最初から低い手数料での債権現金化が行える可能性もあります。
乗換先選びのポイント
- 手数料の範囲が公表されており、必要な手数料の内訳が明確
- 即日買取に対応している
- オンラインでの手続きが可能
- 2社間ファクタリングが利用できる
- 債権譲渡登記が留保可能
- 貸付に該当しない契約内容である
ファクタリングの乗換先をお探しであれば、上記したポイントにご注目ください。
その中で何を重視するかを検討した上で申込先を選ぶことができれば、継続利用に適したファクタリング会社と出会える可能性は高くなるはずです。
また乗換を検討していることを伝え、すでに利用している場所での不満点を相談することで、希望通りの対応が得やすくなります。
「ファクタリングの継続利用はリスクが高い?」まとめ
- ファクタリングの継続利用は手数料が積み重なり、継続利用から抜け出しにくくなるなどの可能性はあるが、リスクを知ることで対処が可能
- 同じファクタリング会社を継続利用することで、審査時間短縮・審査通過率向上・手数料の引下げなどの効果が期待できる
- 不満を感じながら継続利用するのではなく、慎重に申込先を探し思い切って乗換えることも必要
即日での債権現金化も可能なファクタリングは、突発的な資金不足などに対応するのに適した資金調達方法です。
ですが継続利用を行なった場合には、都度手数料を支払うことになり、申込先によっては合算した額が大きくなる可能性があります。
しかし、それらのリスクは本稿で解説させていただいた対処方法を行うことで、継続利用に対するリスクを小さくすることが可能です。
継続利用でなく間を空けて利用する場合も、同じファクタリング会社に申込むことで手数料の引下げなどが行われる期待は大きく、信頼できるファクタリング会社を見つけるメリットは小さくはありません。