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ファクタリングで運転資金不足の問題を解決|運転資金不足の原因とファクタリングの有用性を解説!
2024年11月20日
会社が事業を行うためには、ヒト・モノ・カネといった経営資源が必要です。
中でも、会社経営を行う上で「運転資金」は非常に重要と言えるでしょう。
運転資金とは、会社が事業を行うために必要な資金のこと。
運転資金が不足すると、仕入れや外注ができなかったり、給料を支払えなかったりと、事業を継続することが難しくなります。
最悪の場合、黒字倒産に繋がりかねません。
この記事では、運転資金の基礎知識と運転資金が不足する原因を解説します。
黒字倒産を回避し得る資金調達手段であるファクタリングの有用性も解説しますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
運転資金とは
運転資金とは「会社が事業を行うために必要な資金」の総称。
在庫の仕入れ費用や、店舗を借りるための賃貸代、従業員に支払う給料など、その事業を行う上で必ず必要となる費用を指します。
運転資金が不足すると、在庫を仕入れられない、給料の支払いができない、工場の稼働を維持できないなど、事業の継続が困難になる可能性があるでしょう。
一般的に運転資金は、粗利益の3ヶ月~6ヶ月分の蓄えが必要とされています。
固定費と変動費
運転資金は「固定費」と「変動費」の2つに分類できます。
固定費とは「売上に関係なく、必ず発生する費用」のこと。
店舗や事業所の家賃、従業員への給料、火災保険等の保険料、広告宣伝費などが、固定費に該当します。
一方、変動費とは「売り上げに比例して日々変動する費用」のこと。
変動費は、売上が上がれば変動費も増え、売上が下がれば変動費も減るという特徴を持ちます。
というのも、売上が増えれば、その分多くのサービスや商品を追加する必要があるから。
サービスや商品を追加するために、仕入れ費や外注費も増えることになります。
そのため、変動費には、商品を作るための材料費・仕入費、外部委託した際の外注費、商品を運送するための運賃などが該当します。
運転資金の種類
運転資金には、以下の4つの種類があります。
- 経常運転資金
- 増加運転資金
- 減少運転資金
- 季節運転資金
経常運転資金
経常運転資金とは「会社が現在の事業をそのまま維持、運営していくために常に必要となる資金」のこと。
一般的に運転資金というと、経常運転資金を指していることがほとんど。
経常運転資金には、人件費や仕入れ費、事業所の家賃など常に必要となる資金が該当します。
増加運転資金
増加運転資金とは「売り上げが増加したとき(事業拡大時)に必要となる資金」のこと。
売上が急増すると、仕入れ数や販売先を増やしたり、人員を増加させたりする必要があるでしょう。
そうすると、経常運転資金だけでは資金が足りなくなります。
増加分の仕入れ費や人件費など、売上に比例して必要となる資金、これが増加運転資金となります。
事業が成長している段階で、十分な増加運転資金の用意ができていない場合、売上があるにも関わらず手元のキャッシュが不足することになります。
その場合、黒字倒産に陥ることもあるため、注意しましょう。
減少運転資金
減少運転資金とは、増加運転資金の対となるもの。
事業不振で売上が低迷している場合でも、従業員への給料の支払いや、事務所の家賃等の固定費は支払わなければなりません。
この場合に必要になるのが、減少運転資金。
事業不振の場合は、減少運転資金をつなぎ資金としてキャッシュフローを回しつつ、売上を増やしたり、固定費の削減を図ったりして、経営を立て直す必要があるでしょう。
季節運転資金
季節運転資金とは「特定の時期や季節に必要となる資金」のこと。
例えば、季節商品(エアコンや暖房)やイベント商品(バレンタインチョコやクリスマスケーキ)などの仕入れ費用など。
毎年決まった時期に必要となることが多いため、会社としても対策しやすいのが、季節運転資金です。
その時だけ必要となるお金は「設備資金」
運転資金と混同されやすいものに「設備資金」というものがあります。
設備資金は「会社の経済効果が期待できるものや資産価値のある設備を購入する時だけ必要になる資金」のこと。
つまり、社用車やパソコンなど、あるタイミングでのみ必要となる設備を買うための資金を指します。
簡単に言うと、運転資金は「事業を継続するために必ず必要な資金」、設備資金は「事業拡大には必要だが、事業継続のために必須ではないものの費用」という違いがあります。
設備資金は決算時「会社の資産」として認められるものであり、運転資金には含まれないということは理解しておきましょう。
運転資金の計算方法
運転資金は、会社継続のために常に必要となる資金。
運転資金が不足すると、店舗を借りられない、必要な材料を変えない、従業員への給料の支払いができないなど、事業の継続ができません。
自社経営のために、どのくらいの運転資金が必要なのか把握しておくことが重要です。
必要となる経常運転資金の計算方法は以下の通り。
「経常運転資金=売掛債権+在庫(棚卸資産)-買掛債務」
売掛債権と在庫は、入金予定はあるがまだ現金化されていない金額を指します。
買掛債務は、これから支払いする予定の金額を意味するもの。
つまり、「今後現金化される予定の金額から、今後支払う予定の金額を差し引いた金額」が経常運転資金として算出できるのです。
経常運転資金の計算結果がプラスの方に大きい場合、その分運転資金は必要となります。
なぜなら、今後現金化される金額が大きいと言うことは、手元にある金額は少ないということになるから。
現状でどの程度の運転資金が必要になるのか、しっかりと確認するようにしましょう。
運転資金が不足する4つの原因
運転資金が不足すると、自社経営を回せなくなる可能性が高いです。
運転資金が不足する原因は、自社内に問題があるということがほとんど。
運転資金が不足する原因は以下の4つです。
- 収支の把握ができていない
- 売掛債権を抱えすぎている
- 在庫管理ができていない
- 売上が変動した
1,収支の把握ができていない
自社の収支を把握できていない場合は、運転資金の不足に陥りやすいです。
自社経営のために何にいくら使っていて、いくら収入があるのか把握できていないことは、会社を経営する上で致命的。
収支を把握するためには、資金繰り表を作成するのがおすすめです。
資金繰り表は、会社の現金収支をまとめるための表であり、現金の流れを可視化できます。
まずは、経営者自身が現金の流れをしっかり把握できているか、再確認してみましょう。
2,売掛債権を抱えすぎている
売掛債権を抱えすぎている場合も、運転資金は不足する可能性があります。
売掛債権とは、商品やサービスを提供し、その対価として代金を受け取ることができる権利のこと。
日本の商取引は信用取引が主流であり、商品やサービスの提供から1ヶ月~2ヶ月後に、代金の支払いが行われるのが一般的。
その間は売掛債権として所有してはいますが、実際に手元に現金は入っていない状態となります。
いくら売上があって黒字経営だとしても、売掛債権を抱えすぎていては、手元にある現金は不足するでしょう。
まずは、未回収の売掛金がいくらあって、いつ頃に回収されるのかを把握することが大事です。
また、支払いサイトが長ければ長いほど、資金繰りは悪化しやすくなります。
支払いサイトを短縮できないかどうか、売掛先へ依頼するのも良いかもしれません。
3,在庫管理ができていない
在庫をたくさん抱えている場合も要注意。
在庫商品は、売ることができて初めて利益となります。
売れずに抱えている在庫が多いほど、運転資金は少なくなるでしょう。
多くの在庫を抱えている場合は、在庫処分のセールを行うなどして、現金化を図ることをおすすめします。
4,売上が変動した
売上が変動した場合も、運転資金が不足する可能性が高いです。
特に、売上が急増した場合には、追加発注のための材料費や外注費など、支払いも増加します。
売上は上がり、黒字経営になりますが、その売上金が入金されるのは数ヶ月先になるため、手元資金は枯渇しやすくなるでしょう。
こういった場合に備えて、増加運転資金を十分に準備しておくことが大事です。
運転資金調達にファクタリングがおすすめな人
貸倒れのリスクを避けたい人
まずは貸し倒れのリスクを回避したいという人にはファクタリングがおすすめです。これが融資と比べたファクタリングの大きな違いと言えます。
貸し倒れとは、貸したお金が返ってこないこと、売掛金などの債権が倒産などで回収できなくなり損失になることをいいます。これは償還請求権があるかないかの違いになります。
償還請求権とは、売却した売掛金の売掛先(取引先)が倒産してしまい売掛金を回収できなかった場合に、利用者(当初の債権者)に費用を請求できる権利のことを言います。
ファクタリングは償還請求権がないので、もし売掛先の倒産などでファクタリング会社が売掛先から債権の回収ができなくなった場合でも、利用者(当初の債権者)に支払いの請求が来ることはありません。
しかし、ABLや手形割引は償還請求権があるので、債権者が予定どおり回収ができなくなった場合(手形割引だと、振出人が債務不履行になった場合など)であっても、利用者が支払う義務があるのです。
また、一般的な融資は金融機関にお金を借りて返すだけなので、取引先からの売掛金の回収は自分で責任持ってやらなければなりません。
このように、償還請求権のないファクタリングの場合は、万が一債権が回収できなくなったら、ファクタリング会社が責任を負うことになり、利用者(当初の債権者)は支払いをしなくて済むのです。
売掛先が倒産するか心配、貸し倒れのリスクを回避したいという方はファクタリングがおすすめです。
融資審査が通らない人
次に、融資審査が通らない人にもファクタリングはおすすめです。
ファクタリングは融資に比べて審査がやさしいため、融資の審査に通らなかった人でもファクタリングは利用できる可能性があります。
その理由は、審査を重視するポイントに違いがあるからです。融資は依頼者の信用情報を重視しますが、ファクタリングは売掛先の信用情報を重視します。
特に赤字決算だった企業や、創業して間もない企業、個人事業主などは、融資の審査が受かりにくいですよね。
そういった融資の審査が通らなかった方でも、ファクタリングの審査は通る可能性があります。
ファクタリングは、審査がやさしく融資を受けやすいという特徴があるため、他の融資を受けられないという方にもおすすめです。
決算書の見栄えを良くしたい人
決算書の見栄えを良くしたい人にもファクタリングはおすすめです。
先ほどもお話ししましたが、ファクタリングは負債ではないので決算書に影響しません(負債は増えません)。しかし融資は負債になるので、決算書に負債として記録されてしまい決算書の見栄えが悪くなってしまいます。
決算書は将来融資を借りる際などにも使われるので、負債があると審査に影響する可能性があるのです。
また、ファクタリングは売掛債権を現金化できるため、決算書の現金比率が高くなるという効果もあります。
したがって、将来事業を大きくするために融資を借りたい・もしもの時は融資を借りたいなどと考えている方は、決算書の見栄えをできるだけ良くするために、融資よりファクタリングをおすすめします。
運転資金が不足すると「黒字倒産」の可能性も
運転資金が不足するのは、事業不振が原因と思う方も多いでしょう。
しかし、上記の4つの原因にもあるように、売上があっても運転資金が不足する場合もあります。
売上があるにも関わらず、手元の運転資金が不足しているが故に、倒産を余儀なくされる「黒字倒産」の可能性もあるのです。
黒字倒産の要因として「売掛債権の支払いサイトが長い」、「売掛債権を抱えすぎている」ことが挙げられます。
売掛債権の支払いサイトが長いということは、現金化までに時間がかかるということ。
実際に売上金の支払いを受けるまでの間にも、毎月の支払いは行われるため、運転資金が枯渇してしまう可能性も。
また、売掛債権を抱えすぎてしまっている場合も、手元の運転資金は不足しやすくなります。
それが故に黒字倒産を余儀なくされる会社も珍しくありません。
ファクタリングで黒字倒産のピンチを回避できる
ファクタリングを活用することで、運転資金の不足による黒字倒産を回避できます。
ファクタリングは、売掛債権をファクタリング会社に譲渡・売却することで、売掛債権の早期現金化が可能。
ファクタリングは、売掛債権を実際の支払日より早く現金化できるため、黒字倒産の要因である「売掛債権の支払サイトが長い」という問題を解決できます。
また、「売掛債権を抱えすぎている」という問題も、同時に解決可能です。
そのため、ファクタリングは非常に有用な資金調達手段だと言えるでしょう。
ファクタリングで運転資金を調達するメリット
ファクタリングで運転資金を調達する際の具体的なメリットは、以下の4つ。
- 必要なときに資金調達ができる
- 融資に断られていても資金調達できる可能性が高い
- 確実な売掛金の回収ができる
- 負債を増やさずに資金調達ができる
1,必要なときに資金調達ができる
ファクタリングは、申込みから現金入金まで、最短即日~1週間で実行されます。
必要な書類も銀行融資等よりも少なく、手続きも簡単。
予想以上に売上が急増し、増加運転資金の準備が足らない場合には、なるべく早く運転資金を調達したいですよね。
ファクタリングは、緊急性の高い資金調達を得意としています。
会社経営において、必要なときに資金調達ができるファクタリングは、非常に有用でしょう。
2,融資に断られていても資金調達できる可能性が高い
ファクタリングは、融資に断られている場合でも資金調達できる可能性が高いです。
なぜなら、ファクタリングの審査では「売掛先の信用度」が重要視されるから。
銀行融資などの貸付の場合、利用者に返済能力があるかどうかが重要視されます。
そのため、経営が悪化している場合や起業間もない場合には、断られることも珍しくありません。
運転資金が不足している場合には、銀行融資に断られる可能性は高いでしょう。
その点、ファクタリングは、利用会社に赤字決算や債務超過などがあっても問題ありません。
運転資金が不足していて、経営が難しい状況下でも、ファクタリングは売掛先の信用度があれば資金調達が可能です。
3,確実な売掛金の回収ができる
ファクタリングは、償還請求権のない契約を結ぶのが一般的。
いくら高額な売上があっても、売掛債権の状態ではまだ現金化はされていません。
取引先が倒産してしまって売掛金の回収ができなかった場合、運転資金不足の問題はさらに逼迫するでしょう。
ファクタリングは、ファクタリング会社へ売掛債権を売却した時点で、売掛金の未回収リスクもファクタリング会社へ移ります。
つまり、万が一売掛金の回収ができなくなった場合にも、利用会社は弁済する必要はありません。
売掛債権の早期現金化ができる上に、売掛金を確実に回収できるのは、ファクタリングを利用するメリットと言えるでしょう。
4,負債を増やさずに資金調達ができる
融資などの借入をしても資金調達は可能ですが、借入の場合は毎月の返済を避けることはできません。
借入で運転資金の不足をカバーできたとしても、毎月の固定費がかさんでしまいます。
また、状況が悪化してしまった場合には、毎月の返済が負担になることも。
ファクタリングは、売掛債権の譲渡・売買であるため、負債を増やすことなく資金調達ができます。
ファクタリングで資金調達をすれば、返済の負担を考慮する必要がないため、事業計画が立てやすくなるでしょう。
ファクタリングで運転資金を調達するデメリット
手数料が高め
まずは手数料が高めというデメリットがあります。
ファクタリングを利用する際の手数料は、2者間ファクタリングで8%~18%程度、3者間ファクタリングで2%~9%程度となっています。
その理由は、ファクタリングは償還請求権(ノンリコース)がないからです。売掛先が倒産してしまって売掛金を払えなくなった場合は、ファクタリング会社がその負債を負うことになるので、手数料が高めに設定されています。
また融資などは、賃金業法により金利の上限が20%までと決められていますが、ファクタリングは融資ではなく売買であるため貸金業法は適用されず、手数料には上限がないので、手数料が高い業者もいるのです。
このように、ファクタリングは手数料が高めなので、自社の状況に応じて他の資金調達方法と比較しながら利用を検討しましょう。
売掛金の範囲内の金額しか資金化できない
次に、売掛金の範囲内の金額しか現金化できないというデメリットがあります。
その理由は、ファクタリングは売掛金を現金化するという仕組みなので、売掛金の範囲内でしか資金化できないからです。
したがって売掛金が少ない場合や、もっと高額の資金が必要な場合は、資金調達としてファクタリングを利用することは不向きでしょう。
売掛先にファクタリングの事実が知られる(3者間ファクタリングの場合)
売掛先にファクタリングの事実が知られるというデメリットがあります。
これは、3者間ファクタリングの場合になり、2者間ファクタリングでは売掛先に知られることはありません。ファクタリングをしていることが売掛先に知られてしまうと、「そんなに資金に困っているのか」とマイナスイメージを持たれてしまう可能性があります。
売掛先との関係性が築けていれば問題ないかもしれませんが、売掛先との関係性があまり築けていない場合はファクタリングの事実が知られることがマイナスイメージになる可能性があるということを考えましょう。
ファクタリング利用時の注意点
運転資金の調達に役立つファクタリングですが、利用する際にはいくつかの注意点があります。
ファクタリング利用時の注意点は、以下の2つ。
- 手数料が発生する
- 買取不可な債権もある
1,手数料が発生する
ファクタリングを利用して資金調達をする際、必ず手数料が発生します。
手数料は売掛債権の買取額に対して1%~30%が相場であり、決して安いとは言えません。
ファクタリングで資金調達できる金額は、本来入金されるはずだった売掛金の金額よりも少なくなるため、注意しましょう。
また、ファクタリングの頻回利用は、むしろ運転資金の不足を加速させる可能性もあります。
なぜなら、ファクタリングを利用する度、手数料分手元に入る金額が少なくなるため。
ファクタリングは売掛債権の早期現金化ができますが、収入自体は減ることになるので、短期間での頻回利用はおすすめしません。
2,買取不可な売掛債権もある
ファクタリングは、原則「支払期日前の確定債権」が買取対象となります。
確定債権とは、商品やサービスの提供が終了しており、請求書によって支払代金や支払日が決定している売掛債権のこと。
支払期日を過ぎても支払いが行われていない不良債権は、ファクタリングの買取対象にはなりません。
また、一般的に、譲渡禁止特例がついている売掛債権や、売掛先が個人事業主の売掛債権は、確定債権であっても買取不可となるので、注意しましょう。
運転資金が不足する現金とファクタリングの有用性まとめ
この記事では、運転資金の基礎知識と、運転資金が不足する原因を解説しました。
運転資金が不足すると、従業員への支払いや、事務所の家賃、商品を作るための材料費などの支払いができず、事業継続ができなくなります。
運転資金が不足する原因として「売掛債権を抱えすぎていること」や「売掛債権の支払いサイトが長いこと」などがあります。
ファクタリングは売掛債権の譲渡・売却により、売掛債権の早期現金化が可能。
運転資金の不足による黒字倒産を回避するのに役立ちます。
ただし、買取不可の債権があることや、必ず手数料が発生することには注意が必要です。
ファクタリングを短期間で頻回利用した場合は、むしろ資金繰りを悪化しかねないので、利用は計画的に行いましょう。