即日ファクタリングで審査なしの業者はある？審査が必要な理由と選び方のポイントについて解説

ファクタリングは売掛債権を売却することで、スピーディに現金化できるのが魅力です。
業者によっては即日現金化も可能なところもあります。
他の法人向けの資金調達法では、これほど迅速に現金を提供するのはまず無理です。

ファクタリングをネットで調べると、「審査なしで即日現金化」といったキーワードも散見されます。
本当に審査なしで即日売掛債権を譲渡できるようなファクタリングサービスはあるのでしょうか？
審査なしで利用できるサービスがあるのか、即日ファクタリング選びのポイントについて紹介するので参考にしてください。

審査なしのファクタリングはありえない

見出しの通り、結論から言えば審査なしで売掛債権を現金化できるようなファクタリングはありません。
どの業者を利用する場合でも、審査は受けなければならないと思ってください。
なぜ審査が必要なのか、以下で解説します。

架空債権を見破れない

ファクタリング業者が審査を実施するのは、売掛債権を確実に回収できるかどうかチェックするためです。
回収できなければ、買取した分業者が損失をこうむります。

中にはありもしない債権をでっちあげて、買取依頼する悪質な法人もあるかもしれません。
このような架空債権ではないか、売掛債権が実在するか確認するために審査は必要です。
審査なしでは売掛債権が実在するかどうか、判断できません。

利用する際には請求書や発注書など、売掛債権の実在することに関して立証できる書類を提出しなければなりません。
審査でその内容を吟味し、問題なければ債権買取に応じてもらえるわけです。

売掛先の信用性を確認する

ファクタリングで審査が必要なのは、売掛債権を回収できるか確認するのが目的と紹介しました。
審査の目的として、売掛先の信用力が十分か、期日までに売掛金を支払ってくれるかチェックするためもあります。
売掛債権が実在しても、慢性的な赤字など売掛先の経営基盤がぜい弱だとデフォルトを起こしかねません。

もし売掛先が大手の有名企業など、経営基盤が盤石であれば期日までに売掛金を支払ってくれるでしょう。
この場合、買取してもらえる可能性が高まります。

売掛先が信用できる法人かどうか、審査なしでは確認できません。
売掛先の信用力を重視するのは、ビジネスローンやプロパー融資などほかの法人向け資金調達手段の審査とは異なるところです。

他の場合、申し込んでいる法人の信用力を重視します。
銀行融資では自社の信用力が不十分で否決された場合でも、信用力の高い取引先を抱えていれば、ファクタリングなら審査通過できる可能性が出てきます。

手数料を決めるため

ファクタリングの手数料を見てみると「2〜12％」のように、一定の幅を持たせているところが大半です。
審査の結果次第で、手数料を個別に決めていく形をとっています。
審査なしで即日買取してしまうと、どの手数料が妥当か判断できません。

手数料が決まる要素は、引き取った売掛債権を確実に回収できるかどうかです。
他にはこれまでの取引履歴も関係してきます。
何度も売掛債権を買い取って、期日通りに回収できているのであれば、デフォルトになるリスクは低いでしょう。
ならば、手数料を高くする必要はないわけです。

このようにリスクマネジメントを適切に行うためには審査を実施し、手数料を個別に設定する必要があります。
そう考えると、審査なしで売掛債権を買い取るわけにはいきません。

売掛金回収のめどをつけるため

ファクタリングの審査では、契約書や通帳のコピーなどをチェックするのが一般的です。
過去にどれだけ取引実績があるのか、期日までに入金されているのかが確認できます。
審査することで、売掛金を回収できるめどが立つかどうか判断するわけです。

もし売掛先に過去支払トラブルが頻発しているなら、売掛金回収のめどが立ちません。
審査なしでは売掛債権をいつまでに回収できるのかの判断ができず、経営の不安定化を招きかねません。

審査なしは悪徳業者の可能性大

もし「審査なしで即日現金化が可能！」と謳っているファクタリング業者があれば、悪徳の危険性大と思ってください。
ここまで紹介したように、自社をリスクから回避するためには審査なしで売掛債権を引き取るわけにはいかないからです。

審査なしで契約を交わすと、高額な手数料を請求される可能性があります。
債権は譲渡できても、それに見合った金額を受け取れず、キャッシュフローの改善どころかいっそうの悪化を招きかねません。

また一見すると売掛債権譲渡のように見えて、実は融資だったという事態もあり得ます。
売掛債権を担保にした融資契約で、本来必要ない返済を後に強いられるケースも過去にはありました。
悪徳業者に引っかかると、法人運営が立ちいかなくなる恐れもあります。
審査なしのファクタリングは一見すると気軽に利用できそうですが、ハイリスクなので避けるべきです。

即日ファクタリングは本当に可能？

審査を実施して、即日現金化が本当に可能かといぶかる法人代表者の方もいるでしょう。
しかし審査を行ったうえで、即日売掛債権を買い取ってくれる業者は数多くあります。
即日現金化が可能なのは、審査がスピーディだからです。

最近のファクタリングを見てみると、コンピューターで審査を実施しているところも少なくありません。
人の手ではないので、一瞬にして審査結果が出ます。
中には申し込んでから5分や10分で審査結果の出るようなサービスも見られます。

最短2時間で入金してくれるような業者もあるほどです。
審査ありでも即日入金は可能なので、審査なしのキャッチコピーに踊らされないように注意しましょう。

即日ファクタリングの選び方のポイントについて解説

審査なしでの即日ファクタリングは悪徳業者に引っかかるリスクが高いので、利用すべきではありません。
審査ありで即日現金化に対応している業者は数多くあるものの、その中でどこを選べばよいのでしょうか？
即日ファクタリング選びで押さえておくべきポイントは、以下の通りです。

1.即日現金化が可能かどうか？
2.オンライン完結式がおすすめ
3.審査の柔軟性
4.債権譲渡登記の不要な業者を探す
5.大手業者の方が安心

なぜ以上で紹介した5つのポイントが、即日ファクタリング選びで重要なのかについて紹介します。
即日で資金調達が必要になった際の参考にしてください。

1.即日現金化が可能かどうか？

まず何と言っても無視できないのは、即日対応しているファクタリング業者を選ぶことです。
即時対応しているかどうかは、業者のホームページを見ればわかるでしょう。
「即日入金」や「最短即日」のようなうたい文句が表示されているからです。

その日のうちに入金してほしければ、「即日入金」や「即日現金化」のようなキャッチコピーの掲載されている業者を見つけましょう。
「即日審査」の場合、審査結果はその日のうちにわかっても入金は後日の可能性もあるからです。

できるだけ早く資金調達する必要があれば「最短○時間」のようなセールスコピーでPRしている業者がねらい目です。
中には申し込みから最短2時間で入金してもらえるような業者も見られます。
ただし書類に不備があると審査が長引く可能性もあるので、前もってサイトにて必要書類の内容を確認しておきましょう。

2.オンライン完結式がおすすめ

即日対応している業者を見ると、手続きがオンラインで完結するスタイルをとっているところが多いです。
オンラインであれば、店舗にわざわざ足を運ぶ必要がありません。
スマホやパソコンなどネット接続できる環境がそろっていれば、その場で申し込みできます。

法人代表者の中には、普段は本業で忙しい人もいるでしょう。
資金調達は喫緊の課題だけれども、店舗に赴く時間がなければオンライン完結のサービスは重宝するでしょう。

従来のファクタリングサービスの場合、面談が実施されます。
店舗に足を運んで担当者と話をすることで、買取の可否を判断します。
このように面談が工程の中に含まれていると、即日現金化は難しいでしょう。

中には申し込みに関してオンライン可でも、面談や契約の段階で店舗に出向かないといけない業者もあります。
近くに店舗がないと、出向くのが大変になるので入金まですべてのプロセスでオンライン対応しているか確認しましょう。

3.審査の柔軟性

即日で審査なしのファクタリング業者はあり得ませんし、あったとしても悪徳業者の公算大です。
しかし審査はあっても柔軟な対応が可能な業者を選ぶことが、より確実に資金調達するために必要です。

柔軟な審査をしている業者には、いくつか共通項があります。
独立系でファクタリングサービスに特化しているところは、審査が柔軟でスピーディです。
取引実績が豊富なので、ストライクゾーンを広くとっているからです。

個人事業主やフリーランスも利用できるような業者も審査が柔軟と言われています。
個人事業主やフリーランスの場合、そこまで大口の売掛債権を持っている可能性は低いでしょう。
このような小口債権でも積極的に買取しているところは、審査の甘い可能性が高いからです。

4.債権譲渡登記の不要な業者を探す

即日対応のファクタリングを探すうえで欠かせないのが、債権譲渡登記が不要かどうかです。
債権譲渡登記とは文字通り、債権譲渡した旨を登記として記録に残す手続きです。
二重譲渡などのトラブルを回避できるので、業者のリスクマネジメントとして求められることも少なくありません。

債権譲渡登記は法務局で受け付けています。
スケジュールの都合上、債権譲渡登記手続きをすると即日入金は難しいでしょう。

債権譲渡登記は、時間的な問題のほかにもリスキーな部分もあります。
債権譲渡登記をすると、第三者が自由にその情報を閲覧できるからです。
銀行が目撃すれば融資を渋る可能性がありますし、取引先が目にすれば今後のお付き合いを見直される可能性も出てくるためです。

5.大手業者の方が安心

とくに大口債権を即日現金化したい場合、大手業者を利用するのがおすすめです。
事業規模の小さなファクタリング業者は財務基盤も盤石ではなく、買取可能額が限定されている可能性もあります。
大手事業者であれば、経営基盤もしっかりしているので大口債権の即日買取にも柔軟に対応してもらえるかもしれません。

どの程度の債権まで買取してもらえるかは、ホームページの内容をチェックすると良いでしょう。
これまでの買取総額や実績、上限額などを確認してください。

審査なしの即日ファクタリングに関するまとめ

即日入金に対応しているファクタリング業者は数多くあります。
ただし審査なしで即日現金化のできるようなサービスは基本的にはないので注意してください。
審査なしだと引き取った債権を回収できるのか、そもそも実在するものなのか判断できないからです。

ファクタリングの手数料を見ると、料率に一定の幅を持たせているのが一般的です。
審査なしでは、どの利率で買い取るかの判断ができません。
もし審査なしの業者があれば、悪徳業者の可能性が出てくるので申し込まないのが賢明です。

即日ファクタリングでスピーディな資金調達を狙いたければ、業者選びも重要になってきます。
債権譲渡登記など手続きに時間がかかるようなことはないか、大手で財務基盤がしっかりしているところかなどで比較してみましょう。