時代はネット完結型ファクタリング！資金調達にネット完結型ファクタリングを活用するメリットやデメリットなどを一挙解説

最近、ファクタリングにおいてもAI化が進んでおり、ネット完結型のファクタリングサービスの提供がみられます。

私たちの生活にもスマートフォンやパソコンなどの存在が当たり前となっている今、ネット完結型であるファクタリングは資金調達手段の中でも貴重な存在です。

従来であれば、対面形式で契約を交わしていたファクタリングをオンライン上で完結させることによってどのようなメリットやデメリットが想定されるのでしょうか。

今回の記事では、ネット完結型ファクタリングに焦点を当て、一般的なファクタリングの概要も踏まえつつ、メリットやデメリット、注意点、会社選びのポイントまでを一挙解説します。

ネット完結型ファクタリングとは？

まずは、ネット完結型ファクタリングについてご説明します。
ネット完結型を分かりやすく説明するために、まずは、一般的なオフライン方式のファクタリングについて知っておきましょう。

オフライン方式のファクタリング

ファクタリングとは、所有している売掛債権をファクタリング会社に売却し、実際の支払期日よりも早く現金化することのできるサービスです。

売掛債権とは、掛け取引をした際に生じる「後からお金を受け取る権利」です。
つまり、売上自体は計上されていたとしても、現金として受け取るまでには数カ月の時間を必要とする場合もあるということになります。

この売掛債権の回収サイクル（債権発生からお金を回収するまでの時間のこと）が長くなればなるほど、会社の資金繰りは難しくなっていきます。
ですが、今すぐ現金が必要などの緊急性の高い資金不足に対応できるのがファクタリングなのです。

オフライン方式のファクタリングであれば、まず、利用者がファクタリング会社に対してインターネットや電話等から申し込みを行い、その後、ファクタリング会社に出向いて、契約を進めていく流れになります。

「ネット完結型ファクタリング」について

簡単にファクタリングについて解説をさせていただきました。
次に本題の「ネット完結型ファクタリング」について説明させていただきます。

ネット完結型ファクタリングとは、その名の通り、ファクタリングの契約の一切がオンライン上で完結するサービスのことです。
申し込みや書類の提出、面談なども全てパソコンやスマホが一台あれば済む、画期的な資金調達サービスです。

では、実際にネット完結型ファクタリングを利用するメリット、デメリットをそれぞれ解説させていただきます。

ネット完結型ファクタリングを利用するメリット

まずは、ネット完結型ファクタリングを利用するメリットについて7つご紹介します。

①即日入金が可能

ネット完結型ファクタリングを利用することで、即日入金に対応できる可能性が非常に高くなります。
オンライン上でファクタリングの契約を進めることで、従来のファクタリングではかかっていた来店や郵送の時間を省くことができます。

そうすることで、即日資金調達を可能にします。
ですが、ネット完結型ファクタリングを利用するだけで即日入金が可能になるとは限りません。

・午前中に申し込み
・提出書類を不備なく準備

など、これらの用意を万端にしておくことが大切になるでしょう。

②手数料が安くなる可能性

ネット完結型ファクタリングを利用することで、手数料が安くなる可能性があります。
ネット完結型ファクタリングは利用者にとってもメリットがありますが、ファクタリング会社側にとっても大きなメリットがあります。

それは、人件費や事務コストの削減です。
また、ネット完結型ファクタリングのみを提供する形態をとっているファクタリング会社はオフィスの賃料も省けるでしょう。

その分、手数料に還元しているファクタリング会社も多いのではないでしょうか。

③対面の手間が省ける

オンラインでやり取りを完結させることによって、対面形式で執り行っていたファクタリング契約の全ての手間が省けるでしょう。

予定を調整して来店することや書類の押印や提出、面談など対面形式ではすべて時間が制限されてしまいます。
ですが、これらはすべてオンライン上で完結させることができるのです。

手間を省くことによって、利用者とファクタリング会社、双方にメリットが生まれます。

④信用情報に傷かつかない

ネット完結型ファクタリングを利用し、資金調達を行ったとしても信用情報に傷がつきません。
これは、ファクタリングが「債権の譲渡」に該当するため、貸金業ではないからです。

一般的な銀行融資であれば、貸金業であるため、お金を借り入れた際に信用情報に記録が残ります。そして、そのまま返済を遅らせたりした場合は信用情報に悪影響を及ぼし、次回以降の借入が困難になる可能性があります。

一方、ファクタリングであれば、信用情報照会もなければ、影響も与えないので、信用情報に関する心配はあまりしなくても大丈夫でしょう。

⑤売掛金の貸し倒れリスクを減らせる

ネット完結型ファクタリングを活用することで、売掛金の貸し倒れリスクを減らすことができます。

本来であれば、売掛債権は一定期間後にならなければ現金にはなりません。
つまり、発生してから現金になるまでの間、売掛先が倒産などによって支払い不可能となった場合、貸し倒れとなるリスクがあるのです。

ですが、ファクタリング会社に売却することでその心配がなくなります。
仮に売却した後に、売掛先が支払い不可能になった場合であっても、その負担はファクタリング会社が背負うことになります。これは償還請求権がない、ノンリコース契約であるためですが、今回は説明を割愛させていただきます。

ファクタリングを利用することは、貸し倒れリスクの低減にもつながるのです。

⑥借入にならない

ネット完結型ファクタリングで資金を調達した場合、それは借入には該当しません。
つまり、負債が増えないのです。

経理上、ファクタリングを活用すると、負債が増えずに現金が増えるように処理されます。
そのため、貸借対照表上の数字の対外的評価を高めることにもつながり、また、手元資金を補充することによって資金繰りを改善することにも繋がります。

また④のメリットとも共通ですが、借入にならないということは、信用情報にも影響を与えないことにつながります。

⑦場所を選ばない

ネット完結型ファクタリングは場所を選びません。
オンラインであるため、インターネット環境が整い、パソコンやスマホなどのデバイスが一台あれば、どんな場所であろうとファクタリングを契約することができます。

基本的にファクタリング会社は、都心などの中心部に店舗を構えています。
そのため、地方に住んでいる方などは対面形式でのファクタリング会社を選ぶとなると、選択肢が非常に狭まります。

ですが、都心部のファクタリング会社がネット完結型ファクタリングを提供していれば、最先端のファクタリングサービスを地方でも受けることが出来ます。

以上がネット完結型ファクタリングを活用することで得られるメリットでした。
いかにネット完結型ファクタリングが、時代に合った資金調達サービスであるかご理解いただけたのではないでしょうか。

ですが、実際にはいくつかのデメリットも存在します。

ネット完結型ファクタリングを利用するデメリット

ネット完結型ファクタリングを利用する際のデメリットを3つご紹介します。

①基本的に2社間ファクタリングのみのサービス

ネット完結型ファクタリングは基本的に2社間ファクタリングであると考えておきましょう。

3社間ファクタリングであれば、売掛先の同意が必要となります。
この同意の手続きは、オンライン上で完結させることは難しいでしょう。

そのため、ネット完結型ファクタリングは3社間ファクタリングの提供をしているケースが少ないといえます。

ネット完結型で3社間ファクタリングの利用はあまり期待しない方がいいでしょう。

②利用会社の人間性が不透明になる

オンライン上でファクタリングの契約を進めるということは、実際に利用するファクタリング会社の雰囲気や人間性が分かりにくい場合があります。

対面であれば、実際に会社に赴き、従業員や会社の雰囲気や対応などを自分の目で確かめることができ、それもまた、1つの安心要素となるでしょう。

ですが、ネット完結型であることによって、面談なども画面越しに行うため、利用するファクタリング会社の人間性などを測りにくいかもしれません。

③慣れていないと難しい

ネット完結型ファクタリングを利用することは、慣れていない人からすると難しいでしょう。
普段からパソコンやスマートフォンなどの機器の操作に慣れている人や若者であれば、問題なくオンライン上であっても、契約を進めていくことが出来るでしょう。

ですが、電子機器やオンライン上での操作に慣れていない人がいきなり利用をしてしまうと、提出書類のアップロードなどに手こずってしまうのではないでしょうか。

ネット完結型ファクタリングは、大変便利なサービスではありますが、慣れていない方は一緒に操作をしてくれる人を見つけておくといいかもしれません。

以上がネット完結型ファクタリングを利用することによるデメリットでした。
意外にもデメリットが存在するため、利用を考えている方はこれらの情報込みで検討してみてはいかがでしょうか。

ネット完結型ファクタリングを利用する際の注意点

ネット完結型ファクタリングを利用する際は、今から紹介する3つのポイントに注意しましょう。

「ネット完結型ファクタリングだからお手軽！」と、ネット完結型ファクタリングという情報だけでファクタリングの利用を決めてしまうことは危険です。

今から紹介するポイントをおさえておきましょう。

①「非対面」なのか「ネット完結」なのか

ファクタリング会社が提供しているサービスが「非対面」なのか「ネット完結」なのか、どちらであるのかを確認しましょう。

「非対面」であった場合、確かにファクタリング会社に赴く必要性はないかもしれませんが、提出書類などは郵送を依頼されるかもしれません。
これでは、ネット完結型とは言いがたいです。

しっかりと「ネット完結型」との表記がされてあれば、ここまでで紹介させていただいたファクタリングにおける契約の取引の一切がオンライン上で済む「ネット完結型ファクタリング」であるといえます。

②買取限度額を確認する

ファクタリング会社が提供するサービスの買い取り限度額を確認しておきましょう。

仮に利用者が1000万円の債権を売却したいと考えていたとしても、ファクタリング会社の買い取り限度額が500万円と設定されていたら、その債権を売却することはできません。

自分の希望金額と利用するファクタリング会社の買い取り限度額が相応しいのかどうか、しっかりと確認しておきましょう。

③悪質業者の存在

ネット完結型ファクタリングであったとしても、悪質業者は紛れ込んでいる可能性が非常に高いです。

ファクタリング業界は現在、急拡大を遂げており、新規参入が激しい業界です。
つまり、新規会社と合わさって、悪質業者も同時に紛れ込みやすいのです。

悪質業者を見抜くポイントとして、

・償還請求権を請求している
・給与ファクタリングを提供している
・手数料が相場から逸脱している

これらに該当した場合は悪質であるため、利用することは控えましょう。

以上がネット完結型ファクタリングを利用する際の注意点でした。
ネット完結型ファクタリングではないファクタリングであっても同じことがいえますが、悪質業者による被害を避けられるようにしましょう。

ネット完結型ファクタリングを利用する際の会社選びのポイント

ただ単純に大手のファクタリング会社であるからといって会社選びをすることも1つの手ではありますが、自分のニーズにあったファクタリング会社を選び抜くためのポイントを知っておくことは損ではないでしょう。

今回はネット完結型ファクタリングを利用する際の会社選びのポイントを4つご紹介します。

①ネット完結型ファクタリングの提供の有無

まずは、利用を検討するファクタリング会社がネット完結型ファクタリングを提供しているのかを確認しましょう。

ネット完結型ファクタリングは最近でこそ流行していますが、普及しているわけではありません。
どの会社であってもネット完結型であるとは限らないので、事前に確認しておく方がいいでしょう。

②ファクタリング会社の手数料率

次に手数料です。

ネット完結型ファクタリングを提供している会社を複数調べましょう。
そして、それらの会社それぞれで手数料の見積もりを出してもらいましょう。

ほとんどのファクタリング会社が無料で事前相談サービスを提供しているため、大体の手数料を算出してくれるでしょう。

手数料はなるべく安めに設定されているファクタリング会社を選ぶことをオススメします。

③サービス提供対象

ファクタリング会社のサービス提供対象も確認しておきましょう。
銀行系やノンバンク系であれば、法人のみを対象として設定している場合が多いです。

個人事業主やフリーランスの方であれば、独立系ファクタリング会社を見てみるといいでしょう。

銀行などではない一般の法人としてファクタリング会社を運営しているため、利用対象が広めに設定されていることがほとんどです。また、審査ハードルも低い傾向にありますので、オススメです。

利用を検討するファクタリング会社のサービス提供対象はしっかりと把握しておきましょう。

④会社の概要について

そのファクタリング会社の概要について、しっかりと調べることが出来るのかが大切です。
基本的にファクタリング会社の公式ホームページを見ると、所在地や資本金などが明確に記載されています。

ですが、こういった情報が調べても出てこない、また、所在地などが曖昧であるといった不明確な部分が見つかることがあります。

会社の情報を開示できないような企業は、そもそも利用を検討しない方がいいでしょう。
事前にファクタリング会社の概要について調べ、安全性が高いことをしっかりと確認するべきです。

以上がネット完結型ファクタリングを利用する上での会社選びのポイントでした。

ネット完結型ファクタリングのまとめ

ここまででネット完結型ファクタリングについて解説させていただきましたが、いかにネット完結型ファクタリングが現代のニーズに合わせた便利なサービスであるかお分かり頂けたのではないでしょうか。

中小企業や個人事業主の方であれば、資金調達のために時間を作ることも難しいと思います。
ネット完結型ファクタリングであれば、移動を必要としないため、従来の資金調達手段よりも手軽に、スピーディに資金調達をすることができます。

今回の記事を参考に、ネット完結型ファクタリングの利用を検討していただければ幸いです。

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。