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【医療機関の方必見】診療報酬ファクタリングの仕組みとメリット・デメリットを徹底解説!
2024年1月16日
2024年現在、市場拡大が続いているファクタリングの中でも、医療業界の方に注目を浴びているのが診療報酬ファクタリング。
この記事は医療業界で事業をされている方へ向けて、診療報酬ファクタリングについて解説していきます。
「回転率もいいし、収入もあるはずなのに入金が間に合ってない・・・」
「もう少し支払いサイトが早ければ、今すぐにでも最新機器を導入できるのに・・・」
病院やクリニック等の医療機関の経営者であれば、一度や二度このような悩みを抱えたことがあるのではないでしょうか。
医療機関は必要最低限となる機器の導入やメンテナンス費にも資金が必要な上、24時間365日稼働し続けなければならないため、固定費もなかなか削減しづらい業界です。
しかし、医療機関の主な収益は診療報酬債権であり、資金繰りに悩む病院が多いのも実情。
そんなとき「診療報酬ファクタリング」が、資金繰り改善の糸口になるかもしれません。
この記事では、
- 医療機関の資金繰りの問題
- 診療報酬ファクタリングの仕組み
- 診療報酬ファクタリングのメリット・デメリット
を徹底解説していきます。
最後には、診療報酬ファクタリングを提供している会社の紹介もありますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
医療機関と資金繰り
医療機関は24時間365日稼働し続ける必要があるという特性上、人件費や設備費、光熱費、薬剤購入費、リース費など毎月必要となる資金が多いです。
また、より良い医療の提供のためには、最新機器の導入や、医師・看護師・コメディカルの人員確保を怠ることもできません。
医療機器は高額なものも多く、また、複数個導入する必要がある場合もあるため、一度に多額な資金が必要になる場合も。
しかし、医療機関の主な収入源は診療報酬債権のみ。
診療報酬債権はほぼ確実に入金されるものですが、診療報酬債権が発生してから実際に入金されるまでの支払いサイトは、2ヶ月~3ヶ月と比較的長いです。
病床数を増やすことで収益を上げることはできますが、増床には都道府県知事の許可が必要であり、簡単に病床数を増やすこともできないのです。
毎月の運転資金が多いにも関わらず、収入の柱が少なく、入金までにも時間を要するため、医療機関は資金繰りに悩まされることが多い業界と言えるでしょう。
診療報酬ファクタリングとは
上記の様な悩みを解決できるのが診療報酬ファクタリング。
診療報酬ファクタリングとは「診療報酬債権の買取サービス」のことで、医療ファクタリングのうちのひとつになります。
診療報酬債権をファクタリング会社に買い取ってもらうことで、支払期日よりも前に現金化ができるサービスとなっています。
医療ファクタリングには以下の3種類があります。
対象機関 | 対象債権 | |
診療報酬ファクタリング | 病院や診療所 | 診療報酬債権 |
介護報酬ファクタリング | 介護施設 | 介護報酬債権 |
調剤報酬ファクタリング | 調剤薬局 | 調剤報酬債権 |
※対象となる債権が異なるだけで、3者の仕組みは同じです。
診療報酬債権の支払いの流れ
診療報酬ファクタリングの仕組みの前に、通常の診療報酬債権の支払いの流れを再確認しておきましょう。
医療機関は、診療したその場では診療報酬の一部(自己負担額:通常3割)を患者から受け取ることになります。
残りの7割である公的負担額は、審査支払機関の国民健康保険団体連合(国保)または社会保険診療報酬支払基金(社保)を通して支払われる仕組みとなっています。
- 診療を行い、患者から自己負担分(70歳未満は3割負担)の金額を受け取る
- 月末に審査支払機関である社保・国保に公費負担分(残りの7割)を請求する
- 社保・国保は診療報酬明細書(レセプト)をもとに審査を実施する
- 請求から約2ヶ月~3ヶ月後に社保・国保から入金される
医療機関は国保・社保へ公的負担額の請求をしますが、請求された金額は一度審査を行うため、約2ヶ月~3ヶ月後に入金となるのが一般的。
すぐには支払いを受けられないため、資金繰りの悪化に繋がる可能性があるのです。
診療報酬ファクタリングの流れと仕組み
このような支払いのタイムラグをなくすことができるのが診療報酬ファクタリングです。
診療報酬ファクタリングは、以下のような流れと仕組みで行われます。
- 診療報酬ファクタリングの申込み・診療報酬債権の債権譲渡を行い、国保・社保へファクタリング通知が行われる
- ファクタリング会社が診療報酬債権の8割を医療機関に支払う
- 医療機関が審査支払機関(国保・社保)にレセプトを送付、診療報酬を請求する
- 国保や社保からファクタリング会社に診療報酬額が支払われる
- ファクタリング会社が診療報酬の残額から手数料を差し引いた額を再び医療機関に支払う
診療報酬ファクタリングは、売掛債権を用いた3社間ファクタリングとほぼ同じ仕組みと考えてもらって良いでしょう。
しかし、通常の3社間ファクタリングと異なるところは「医療機関への支払いが2回に分かれている」という点。
これは、審査支払機関による審査が完了するまで、診療報酬額が確定しないことが関与しています。
審査により診療報酬が減る可能性があるため、審査前の支払いは8割にとどめられているのです。
そのため、審査による診療報酬額の確定後、残りの金額から手数料を差し引いた額が入金されるという仕組みになっています。
診療報酬ファクタリングの手数料相場
診療報酬ファクタリングでは、診療報酬債権が買取対象となります。
診療報酬債権は国が発行しているものであるため、かなり信用度の高い債権であると言えるでしょう。
そのため、ファクタリング手数料も1%未満~2%以下とかなり低い手数料相場となっています。
通常の買取ファクタリングの手数料相場は1%~30%であり、ここからも診療報酬ファクタリングの手数料の低さが理解いただけるのではないでしょうか。
診療報酬ファクタリングで必要となる書類
診療報酬ファクタリングを利用する際は、以下の書類が必要です。
- 履歴事項全部証明書
- 診療報酬請求書
- 診療報酬の支払決定額通知書
- 診療報酬の支払いが確認できる通帳コピー
- 医療機関コードの記載がある許認可証のコピー
利用するファクタリング会社により、多少の差はありますが、基本的には上記の書類が必要となることが多いため、事前に準備しておきましょう。
診療報酬ファクタリングの5つのメリット
診療報酬ファクタリングのメリットは、以下の5つです。
- 手数料が安い
- 診療報酬債権を早期現金化できる
- ファクタリング通知を気にする必要がない
- 審査通過率が高い
- 初回利用の場合、2ヶ月分の診療報酬債権で資金調達が可能
1,手数料が安い
診療報酬債権は債務者が国保や社保などの公的機関であるため、倒産するリスクは限りなくゼロと言えるでしょう。
ファクタリング会社は、貸し倒れリスクを最も恐れていますが、診療報酬ファクタリングの場合は貸し倒れるリスクはほぼありません。
そのため、基本的には2%以下の手数料が設定され、場合によっては1%を切るような低手数料のことも。
ファクタリングと聞くと「手数料が高い」というイメージがありますが、診療報酬ファクタリングはかなり低い手数料で、診療報酬債権を売却できるというメリットがあります。
2,診療報酬債権を早期現金化できる
診療報酬債権が発生してから実際に入金されるまで、2ヶ月~3ヶ月かかるのが一般的です。
診療報酬ファクタリングを利用すれば、最短3日~1週間、長くても3週間で現金化が可能。
最新機器の導入や最新知見の研修など、医療の発展に合わせた対応が必要となる医療現場では、早期の対応が必要になることもありますよね。
そんな時、早期現金化ができる診療報酬ファクタリングは心強い存在になることでしょう。
3,ファクタリング通知を気にする必要がない
買取ファクタリングの場合、3社間ファクタリング利用時の「ファクタリング通知」はデメリットとなります。
なぜなら、ファクタリングを利用することで売掛先から資金繰りの悪化等を疑われ、今後の取引に影響を及ぼす可能性があるから。
しかし、診療報酬ファクタリングの場合、ファクタリングで通知される対象は国保や社保などの公的機関であり、債権譲渡通知が行われても事業に影響を与えることはありません。
4,審査通過率が高い
銀行融資等の貸付では、財務状況が悪いなどの理由で「利用者に返済能力がない」と判断された場合、融資を受けることはできません。
診療報酬ファクタリングは、赤字決算や税金滞納等で財務状況が悪くても利用できる可能性は非常に高いです。
なぜなら、ファクタリングの審査では「取引先の支払い能力」を重要視しているから。
例え利用者の財務状況が悪かったとしても、取引先である国保や社保から診療報酬の回収ができれば問題ありません。
国保や社保は公的機関であり、倒産するリスクはほぼないため、よっぽどのことがない限り審査に落ちると言うことはないでしょう。
5,初回利用の場合、2ヶ月分の診療報酬債権で資金調達が可能
診療報酬ファクタリングは、初月のみ2ヶ月分の診療報酬債権で資金調達をすることができます。
例えば、1月に診療報酬ファクタリングを利用する場合、利用する時点では11月分と12月分の診療報酬が未入金となります。
そのため、11月と12月の2ヶ月分の診療報酬を調達することが可能。
資金繰りが苦しいときや、まとまった資金が必要なときに非常に大きなメリットとなるでしょう。
ただし、2ヶ月分の資金調達ができるのは初回のみであるため、注意しましょう。
診療報酬ファクタリングの2つのデメリット
様々なメリットがある診療報酬ファクタリングですが、もちろんデメリットも存在します。
診療報酬ファクタリングのデメリットは以下の2つです。
- 本来の診療報酬債権額よりも少なくなる
- 継続利用してしまうリスクがある
1,本来の診療報酬債権額よりも少なくなる
診療報酬ファクタリングは手数料が低いとはいえ、1%~2%程度の手数料が必ず発生します。
診療報酬額が高額であればあるほど、本来の診療報酬額と手元に入ってくる金額の差は大きくなるでしょう。
また、手数料の他にも諸費用として「契約の内容証明」「書類郵送代」「振込手数料」「印紙代」などの支払いもあるため、多用はあまりおすすめしません。
2,継続利用してしまうリスクがある
診療報酬ファクタリングは、診療報酬の前借りとほぼ同等と考えて良いです。
そのため、利用することで事業の資金繰りは一時的に楽になりますが、翌月以降の資金繰りには計上されません。
継続利用することでは、根本的な資金繰り改善にはならず、また手数料分損をする形になるため、計画的に利用する必要があります。
診療報酬ファクタリングを提供しているおすすめ会社4選
診療報酬ファクタリングは、全てのファクタリング会社が取り扱っている訳ではありません。
ここからは、診療報酬ファクタリングを提供している会社を4社紹介します。
シーエスプランニング
シーエスプランニングは、1979年創業の老舗会社です。
「終われるファクタリング」をコンセプトとしており、ファクタリングの利用を修了させることをしっかり顧客と共有し、資金繰りの改善につなげるという特徴があります。
一時的な資金繰り改善でなく、資金繰りの終わりが見えることは、利用者にとって大きな安心感につながるでしょう。
手数料 | 1.00%~3.24% |
入金スピード | 最短3営業日 |
買取金額 | 100万円~1億円 |
諸費用 | 振込手数料 印紙代 債権譲渡通知書発送代 ※審査料や交通費は無料 |
エヌエスパートナーズ
エヌエスパートナーズは、診療報酬や介護報酬などの医療ファクタリングを専門に扱っている会社です。
手数料は非常に安いですが、初回利用時は入金までに3週間程度の時間を要するため、早急な現金化を希望している方には不向きかもしれません。
手数料 | 0.25%~1.00% |
入金スピード | 2週間~3週間 |
買取金額 | 上限なし |
諸費用 | 内容証明・書留郵便代 振込手数料 弁護士費用 など |
ビートレーディング
ビートレーディングは通常の買取ファクタリングも取り扱っており、ファクタリング業界トップクラスの実績を持つ会社です。
買取ファクタリングにおける即日入金のノウハウをもとに、診療報酬ファクタリングでも最短2営業日での入金ができ、非常にスピーディーな資金調達が可能。
手数料の詳細は確認が必要ですが、資金調達をとにかく急いでいるという場合にはおすすめです。
手数料 | 明記なし |
入金スピード | 最短2営業日 |
買取金額 | 上限なし |
諸費用 | 明記なし |
カイポケ
カイポケは介護事業に特化した会社で介護報酬ファクタリングではトップクラスの会社です。
診療報酬ファクタリングも提供しており、介護報酬ファクタリングの実績を元に安心した取引が可能となっています。
手数料が0.8%とかなり安い上に、入金スピードも最短5営業日と早期の現金化できる、バランスのとれたファクタリングが可能と言えるでしょう。
手数料 | 0.8% |
入金スピード | 最短5営業日 |
買取金額 | 上限なし |
諸費用 | 初回手数料5,000円 月額手数料2,000円 |
診療報酬ファクタリングの仕組みとメリット・デメリットを徹底解説のまとめ
この記事では、診療報酬ファクタリングについて、その仕組みとメリット・デメリットの解説をしました。
診療報酬債権の回収は通常2ヶ月~3ヶ月かかり、それが理由で資金繰りが上手くいかないこともあります。
診療報酬ファクタリングであれば、1~2%程度の手数料を支払うことで、最短2日~3週間で現金化が可能。
資金繰りが難しいとされている医療業界において心強い存在と言えるでしょう。
診療報酬ファクタリングのメリットは以下の5つです。
- 手数料が安い
- 診療報酬債権を早期現金化できる
- ファクタリング通知を気にする必要がない
- 審査通過率が高い
- 初回利用の場合、2ヶ月分の診療報酬債権で資金調達が可能
診療報酬ファクタリングのデメリットは以下の2つです。
- 本来の診療報酬債権額よりも少なくなる
- 継続利用してしまうリスクがある
メリット、デメリットを理解した上で、納得して取引ができる一助になっていたら嬉しいです。