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売掛金を資金化するファクタリングとは?市場規模や将来性について解説

2024年9月15日

日本国内で事業を営んでいると、掛取引でビジネスしている法人も多いはずです。
掛取引している場合には、売掛金を抱えているでしょう。

この売掛金を資金化する方法があるのをご存じでしょうか?
売掛金を資金化する方法とは、今回紹介するファクタリングです。

中には売掛金を現金化するまでの資金繰りで苦しんでいる人もいるでしょう。
売掛金を早期に売却し、資金化することでキャッシュフローを改善することも十分可能です。
今回はファクタリングの仕組みや将来性を中心に紹介していきます。

ファクタリングで売掛金を資金化する方法について解説

ファクタリングという名前は聞いたことがあるけれども、具体的なサービス内容についてはよくわからない法人代表者もいるでしょう。
そこでここではファクタリングでお手持ちの売掛金を資金化する方法について解説します。

掛取引の問題点

日本では掛取引によるビジネスが主流です。
日本の企業間取引を見ると、毎月何度も売買のやり取りを行う場合も珍しくありません。
取引のたびに精算を行った場合、月に何度も請求書や領収書のやり取りをしなければなりません。
経理にかかる負担は相当なものになるでしょう。

掛取引にすれば、1か月の取引など一定期間の取引をまとめて請求し、代金払いができます。
必要最低限の経理業務で済むので、業務効率化が期待できるわけです。

しかし一方で掛取引の場合、代金の支払いが先になってしまいます。
通常は1〜2か月先、手形決済になると長ければ半年先に支払いが先延ばしになる可能性もあります。

すると売上そのものは発生していても、現金が手元に入ってこない可能性が出てくるわけです。
その結果、資金繰りが悪化して売上があるにもかかわらず経営が立ち行かなくなる恐れも出てきます。

売掛金を事前に資金化できるファクタリング

ファクタリングの基本的な仕組みは、売掛金をファクタリング会社に売り渡す形で資金化するアプローチです。
売掛債権をファクタリング会社に譲渡して、その代わりに現金を受け取る形です。
ただし額面通り買い取るわけではなく、一定の手数料を支払わないといけません。
この手数料が、ファクタリング会社にとっての利益になります。

ファクタリングの中にはこのような早期に売掛金を資金化する方法のほかに、売掛先が倒産するなど債権回収できなくなった際の保証という意味合いのものもあります。
ファクタリング会社が売掛債権の保証をして、万が一デフォルトが発生した時にファクタリング会社は利用法人に保証金を受け取る仕組みです。
通常売掛金の回収が不能になれば、その分の損害を被るでしょう。
しかし上のサービスを利用していれば、保証金が下りるので売掛先のデフォルトに伴う損害を最小限に抑えられるわけです。

海外では標準的な資金化方法

ファクタリングと呼ばれる売掛金を早期に資金化する方法は、日本ではまだそれほど広く浸透していないかもしれません。
法人代表者の中でも、その存在自体を知らない人もいるでしょう。
しかし欧米では、ファクタリングは資金化方法として広く浸透しています。

とくに欧米の中小企業における資金調達方法として活用されています。
フランスの市場規模を見てみると、数千億ドル規模です。
日本円にして数十兆円規模になり、決して無視できない巨大なマーケットであることがわかるでしょう。

日本ではまだマイナーな資金調達方法かもしれません。
しかし海外ではポピュラーな方法であり、今後日本でも拡大する可能性のある資金化方法であると思ってください。

売掛金をファクタリングで資金化するメリット

ファクタリングを活用して、お手持ちの売掛金を資金化するのはおすすめです。
なぜおすすめなのか、以下で紹介するようにさまざまなメリットを享受できるからです。

1.早期の資金化が期待できる
2.融資の審査に落ちても利用できる
3.業種の制約がない
4.借金ではない
5.デフォルトの責任を負わない

なぜ上で紹介した項目がメリットになるのか、以下で解説していきます。

1.早期の資金化が期待できる

ファクタリングの最大のメリットとも言えるのが、早期資金化が可能な点です。
売掛金の場合、実際に現金が手元に入るまでに1〜2か月かかるのが一般的です。
場合によっては、それ以上の月日が必要なケースもあるでしょう。

売掛金の買取サービスであるファクタリングを利用すれば、早期の資金化が可能です。
業者によって資金化できる期間は若干違いがあるものの、早ければ即日現金化対応しているところもあります。
どれほど時間がかかっても、1週間程度で資金化できるでしょう。

売掛金を抱えていて、支払いが迫っていて手持ち資金がない場合には活用を検討しましょう。
一時的なキャッシュフローの悪化であれば、売掛金の資金化で十分対処できます。

2.融資の審査に落ちても利用できる

ファクタリングは銀行融資などの貸付と、仕組みが根本的に異なります。
売掛金を資金化する方法なので、自社の信用力が十分でなくても利用できるのはメリットです。

ファクタリングの審査では、売掛金を着実に現金化できるかどうかを重視します。
よって利用法人ではなく、売掛先の信用力を重視するわけです。
自分たちの信用力がなくても、取引先が大企業や業歴の長い老舗であれば資金化できる可能性も高まります。

もし売掛金を資金化したければ、売掛債権の選定には慎重になったほうが良いでしょう。
大手企業や有名企業などの売掛金を準備すれば、より確実に資金化できるからです。
もし官公庁の売掛金を持っていれば、高い信用力があるのでおすすめです。

3.業種の制約がない

銀行融資などの借入の場合、業種や業態によって審査に引っかかる可能性もあります。
しかしファクタリングの場合、業種や業態などの制約がありません。
どのような法人でも売掛金を擁していれば、利用できるでしょう。

どの業種でも売掛金を抱えていれば、利用すると良いでしょう。
しかしとくにおすすめと言われているのが、建設業やIT業です。

この2つの業種に共通しているのは、初期投資や設備投資にまとまった資金が必要になる点です。
しかし売掛金はあっても手持ち資金がなければ、せっかくのビジネスチャンスを逃しかねません。
ファクタリングで早期に売掛金を資金化しておけば、ビジネスチャンスを逃すことなく設備投資が可能です。

ファクタリングは当初、法人向けの資金化サービスでした。
しかし近年では、個人事業主向けのサービスも登場していて早期の資金化が可能です。

4.借金ではない

ここまで何度も紹介したように、ファクタリングはお手持ちの売掛金を売却することで資金化するサービスです。
よって銀行融資のように借入ではないので、今後返済義務はありません。

また借金ではないので、サービス利用しても帳簿に負債として計上する必要はありません。
今後銀行融資でまとまった資金を融通する必要がある際にも、おすすめです。
銀行の審査では、負債が大きければ融資に慎重になる姿勢が見られるからです。

借金ではないので、担保や保証人をつけるように求められることもありません。
資産を持っていない中小・零細でも手軽に利用できる資金化手段と言えるでしょう。

5.デフォルトの責任を負わない

ファクタリングはノンリコース契約で締結されるのが一般的です。
リコースとは償還請求権のことで、万が一債権回収できなかった場合に利用法人にその金額を請求する権利のことです。
ノンリコースなので、取引先の倒産などで売掛金が回収できなくてもその支払いを肩代わりすることはありません。

ただし一部業者によっては、リコースが付いた契約を求める場合もあるので注意してください。
しかしこれは悪徳業者の可能性が高いので注意しましょう。

償還請求権付の契約の場合、売掛金を担保にした貸付扱いになります。
このサービスを利用するためには貸金業者登録をしなければなりません。
登録していなければ違法な闇金業者になるので、利用しないのが賢明です。

日本の売掛金資金化市場の現状と将来性

日本でもファクタリング業者は数多くありますが、今後も活況を呈するのではないかと見られています。
ここで紹介したように、海外ではポピュラーな資金化方法として浸透していることも要因の一つです。
その他にも日本独自の事情で、今後さらに普及する可能性があるのでここで詳しく見ていきます。

5兆円規模で推移している

日本の近年におけるファクタリングの市場規模を見てみると、5兆円前後で推移しています。
2020〜2022年度には、5兆円を切る取引実績に終わり減少傾向が見られます。
その背景には、いわゆるコロナ禍がありました。

コロナ禍で不要不急の外出が控えられ、産業によっては大きな打撃を受けたのは記憶に新しいところです。
そのような状況でもなんとか乗り切るために、ゼロゼロ融資はじめさまざまな金銭的な救済策を政府は高じました。
その影響で売掛金の資金化サービスを利用する法人の減少してしまったのが大きな要因です。

しかし2024年度の見込みで6兆円を突破する市場規模になると言われています。
そして今後当面は拡大傾向が続くと予測されている注目のマーケットです。

手形廃止が後押し

日本では手形決済が主流で、手形割引で資金化する手法がメインでした。
しかし政府では2026年に紙の手形廃止の方針を固めるなど、手形廃止の気運が高まっています。
手形決済によって余計なコストがかかりますし、紛失してしまうリスクもありました。

手形が利用できなくなることで、手形割引による資金化も使いにくくなります。
その代替手段として、売掛金を資金化するファクタリングに注目が集まっているわけです。

オンラインファクタリングサービスも登場

ファクタリングで売掛金を資金化するためには、面談を受けるのが一般的でした。
店舗に赴いて面談を受けて、売掛金を引き取るかどうか決めるスタイルです。
しかし近年、オンラインファクタリングと言ってWeb完結で売掛金を資金化するサービスも出てきています。

オンラインであれば、面談を受けるために来店する必要もありません。
ということは、近くに店舗がなくても利用しやすくなるわけです。

ファクタリングの店舗を見てみると東京や大阪の大都市にはいくつもあるものの、地方に出店している業者は限定的です。
このため、これまで地方の法人は利用したくてもなかなか利用しにくいところがありました。
しかしオンラインであれば、ネット接続できればどこからでも利用できます。
地域関係なく、手軽に利用できる売掛金の資金化手段として普及していく可能性は十分あるでしょう。

売掛金の資金化に関するまとめ

売掛金の資金化するファクタリングは、最短即日現金化できるサービスです。
売掛金を早期に現金化して、支払いに充てたいと思っている法人には重宝するサービスと言えます。

またファクタリングでは、売掛先の信用力をベースに買取の可否を判断します。
信用力が十分でなく、融資を断られた法人でも利用できるのは魅力です。

現在日本では、まだ十分普及しているサービスとは言えないかもしれません。
しかし海外の動向を見てみると、掛取引がメインの日本で今後利用する法人はどんどん増えてくる可能性が十分あると言えるでしょう。

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