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ファクタリングを乗り換えるタイミングは?選び方や注意点も解説
2024年1月13日
ファクタリングはここ10年ほどで中小企業や個人事業主、フリーランスの資金調達方法として日本に広く浸透してきました。ファクタリング業者も増えてきており、すでにファクタリングを利用中の方は、取引中のファクタリングよりも良い条件で利用できる業者を見つけたり、現在使っているところに不満がある方もいるのではないでしょうか。
今回は別のファクタリングへ乗り換えることについて、乗り換えのタイミングや乗り換え先の選び方、注意点などを解説します。
目次
他社利用中でもファクタリングは乗り換えできる!
現在ファクタリングを利用している人でも、問題なく乗り換えはできます。個々のファクタリング会社では乗り換えを禁止していませんので、自由に乗り換えることができます。
実際に売掛債権をファクタリングして売掛先から入金待ちの状態でも、まだファクタリングしていない売掛債権が手元にあれば、その売掛債権を使って別の業者でファクタリングを利用できます。
また、すでにファクタリングを利用している場合、乗り換え先のファクタリングでは安全で優良な顧客と考えることが多く、乗り換えを歓迎してくれますし、審査にも通りやすくなります。
ファクタリングは融資のように、申し込み記録が残ることはありません。気になるファクタリングがあれば気軽に相談だけでもしてみると良いでしょう。
ファクタリングを乗り換えるタイミング
ファクタリングはここ数年で中小企業を中心に利用が広がりましたが、それに比例して新しい業者がどんどん増えてきています。
すでに使っているところよりも条件が良いファクタリングを見つけて乗り換えたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
ファクタリングを乗り換えるには主に以下のタイミングです。
● 手数料が高すぎる、その他の費用がかかる
● 入金スピードや審査時間が遅い
● 債権譲渡登記が必要
● 担当者の対応に疑問を感じている
● 遠方のため出張費用がかかる
上記の不満点がある場合、ファクタリング会社を乗り換えることによって解決される可能性があります。また、乗り換え先のファクタリングを選ぶ際は、このような不満点を解消してくれるようなファクタリングを探す必要があるでしょう。
乗り換え先のファクタリングを選ぶポイント
現在使っているファクタリングの不満点を解決してくれるところを探すのがファクタリングを乗り換えるための重要なポイントです。
● 実績は豊富か?信頼できるか?
● 乗り換え割の有無
● 入金・審査スピード
● 手続きに必要な書類の量
● 債権譲渡登記をチェック
● 業種に合ったファクタリングを選ぶ
● 担当者の人柄
実績は豊富か?信頼できるか?
ファクタリングを選ぶ重要ポイントは実績があるかどうかです。今までに取り扱った件数、ファクタリングの実行累計額、会社の運営歴、さらに実際に利用した人の口コミなども参考になるでしょう。
実績豊富で、さらに信頼性のあるファクタリングであれば安心して資金調達できます。
乗り換え割の有無
新しいファクタリングに乗り換える時は、乗り換え割があるかどうかをチェックしておきましょう。各ファクタリング会社では乗り換えする方のためにキャンペーンとして乗り換え割を実施していることがあります。その内容はファクタリング手数料が10%〜50%割引になるというものが多いです。
例えば20%でファクタリングを使っていた場合、手数料が50%割引になれば10%でファクタリングが利用できます。
1,000万円の売掛金に対し、手数料が20%であれば資金化できるのは800万円。ですが手数料が10%であれば900万円と、その差は100万円です。
手数料はわずか1%の違いでも、金額が大きいほど大幅なコストダウンに繋がります。
乗り換え割などキャンペーンを行っているファクタリング会社は大きく手数料を下げてくれることが期待できますので、乗り換え先を選ぶ一つの判断基準にしてみるのも良いでしょう。
入金・審査スピード
ビジネスの資金調達はいろんな方法がありますが、その中でも一番資金化が早いのがファクタリングです。最短即日の資金化をOKとしているところもあり、ファクタリングを選ぶにあたって入金スピードや審査結果が出るまでの早さにこだわる方も多いかと思います。早さ重視の方は、入金や審査スピードに注目しましょう。
ファクタリングの申し込みから入金が完了するまでには、面談→審査→契約手続きと段階を踏んでいきますが、この手順がどれだけ簡単かも確認しておくと良いでしょう。例えば対面契約ですとスケジュール調整に時間がかかる可能性があります。入金・審査スピードを重視する際は、対面契約ではなくオンライン契約に対応していることも合わせて確認しておきましょう。
オンライン契約であれば、地方に住んでいる方でもスピーディーに資金調達ができますし、これまで出張費がかかっていたのであれば、その分の費用負担もなくなります。
手続きに必要な書類の少なさ
ファクタリングには業者によって所定の書類が必要です。
乗り換え先の業者は必要書類が少ないかどうかもチェックしておきましょう。印鑑証明書や会社登記簿謄本などが不要であれば、わざわざ役所や法務局などに開示手続きをする手間も省けますので、こちらの労力が最小限に抑えられます。
また、必要書類はあらかじめ用意しておくのも一つの手です。ファクタリングで必要となる書類は主に以下のものがあります。
● 代表者の身分証明書(顔写真付き)
● 売掛先の請求書、契約書
● 入出金のある通帳のコピー
● 決算書(2〜3期分)
● 会社謄本
● 印鑑証明書
ファクタリング会社によって必要な書類はあらかじめ公式ホームページに記載されている場合があります。確認しておきましょう。
債権譲渡登記をチェック
乗り換え先のファクタリングは債権譲渡登記が必要かどうか確認しておきましょう。
債権譲渡登記は売掛債権がいつ誰に渡ったかを法務局にて記録します。登記手続きには1件7,500円、登記する司法書士費用が5万円〜10万円発生し、これらの費用は利用者側が負担しなければなりません。
登記があればそれだけコストがかさみますし、債権譲渡登記をした事実は手数料を払えば誰でも開示できてしまいますので、取引先にバレるリスクもあります。債権譲渡登記が不要であれば、乗り換え先を選ぶ一つの判断材料とするのもアリです。
ファクタリング業者によっては債権譲渡登記を留保してくれるところもありますので、気になる方は見積もりの際に確認しておくと良いでしょう。
業種に合ったファクタリングを選ぶ
ファクタリングには専門の債権を扱う業者があります。
例えば病院であれば診療報酬債権、介護施設であれば介護報酬債権などです。
建設業や運送業など、業界に特化したファクタリングも存在します。このように、その業種に特化したファクタリングを利用するメリットは、なんといっても担当者が業界に精通していることです。他社ではあまり理解されない業界の慣習なども担当者が理解してくれますので、話がスムーズに進むでしょう。
担当者の人柄
現状のファクタリングで担当者に不満を持っている人は、ぜひ乗り換え先のファクタリングでは担当者の人柄も重視してみると良いかもしれません。
親身になって相談に乗ってくれるか?スピード感のある対応をしてもらえるか?誠実な態度で対応してもらえるか?ファクタリングの審査では利用者の人柄がチェックされるといいますが、こちらも担当者の人となりを確認しておきましょう。
ファクタリングだけではなく、今後の経営や資金繰りの相談など心強いパートナーになってもらえることが理想です。
ファクタリングを乗り換えるメリット
ファクタリングを乗り換えることによって、さまざまなメリットが得られる場合があります。どんなメリットがあるか確認しましょう。
● コストダウンできる
● 買取可能額の幅が広がる可能性がある
● 審査に通りやすい
コストダウンできる
ファクタリングを乗り換える一番のメリットはコストダウンが計れることです。
乗り換え割があるファクタリング会社を選べば、今までの手数料負担もグッと下がります。
また、手数料以外にも、振込手数料や諸費用など発生していたものも、乗り換え先のファクタリング会社によってはなくなるかもしれません。
もちろん、手数料だけではなく、その他の費用が発生するかどうかは乗り換え先のファクタリング会社に確認する必要があるため、見積もりや面談時に担当者に確認してみるのがおすすめです。コストダウンすることでキャッシュフローも改善されていくでしょう。
買取可能額の幅が広がる可能性がある
ファクタリングを乗り換えることによって、1回の買取可能額が上がる可能性があります。
ファクタリング会社は利用者ごとにそれぞれ買取上限額を定めています。とくに小規模事業者や個人事業主、フリーランスなどは1,000万円以下の金額の小さい債権を対象としているところが少なくありません。
仮に1,500万円の債権を持っていたとします。買取上限が1,000万円以下ですと、その債権の一部しか資金化することができません。買取上限額が上がれば大きい金額の債権をすべて買い取ってもらえたり、複数の債権を取り扱ってもらうこともできます。乗り換えで買取可能額が上がれば、ファクタリングの利便性が増すことでしょう。
審査に通りやすい
ファクタリングには審査がつきものですが、乗り換え時のファクタリングは審査に通りやすいと言われています。
理由としては、すでに他社でファクタリングを利用していた実績があるからです。
融資の審査でも、まったく借り入れをしたことがない人と比べると、ある程度借入の実績があったほうが審査に通りやすいのと同じ原理で、ファクタリンングも他社で利用実績がある人のほうが審査に通りやすいと言われています。
ファクタリングを乗り換える時の注意点
ファクタリングの乗り換えでコストダウンや買取可能額の幅が広がるといったメリットがある一方で、乗り換えの際には気を付けるべきことがあります。
● 二重譲渡
● 悪徳業者
二重譲渡
すでに利用しているファクタリングから他のファクタリングに乗り換える時は、売掛債権の二重譲渡に注意しましょう。
二重譲渡とは、一つの売掛債権を複数に売却することです。ファクタリングは請求書の現物を売るのではなく、権利を売ることなので、ファクタリングを利用しても請求書は手元に残ります。
それを利用してすでにA社に売却したものを別のB社に売却ができてしまいます。A社にもB社にも売却してしまったら、手元に入るお金は2倍になりますが、弁済日になると売掛先からの入金は請求書の額面しかありませんので、一方は弁済ができなくなってしまいます。
二重譲渡がファクタリング会社にバレてしまったら、詐欺罪で告訴される場合があります。すでに売掛債権を売却したことを忘れてしまっていたといううっかりミスは絶対にしないようにしましょう。
また、ファクタリング会社によっては必須としている債権譲渡登記は、二重譲渡が起きた場合の対抗要件に具備するものです。
悪徳業者
ファクタリングを乗り換える際は、悪徳業者に十分注意しましょう。近年多くのファクタリングが登場していますが、悪徳業者やファクタリングを装った闇金業者も存在しています。実際に、金融庁でもこうした悪徳業者によるトラブルが報告されています。
悪徳業者を見分けるポイントはいくつかあります。
● 手数料が相場に比べて高い
● 会社ホームページに記載されている情報が怪しい
● ファクタリングに見せかけて融資の契約になっている
● 償還請求権がある契約を迫る
● 見積もりをしない
● 契約書が作られない
ファクタリングの一般的な手数料相場は2社間で5%〜20%、3社間で1%〜9%程度です。多少前後することはありますが、この相場から著しく外れている場合は、怪しいと思ってよいでしょう。
会社ホームページに記載されている住所には本当にファクタリング会社が存在するのか?固定電話はあるか?このあたりも確認しておきましょう。
ファクタリングと見せかけて融資の契約になってしまうのは、違法です。担保や保証人のある契約になっていたり、未回収リスクの責任を利用者に負わせるウィズリコース契約は、貸金業法に登録している業者しか取り扱うことができません。
見積もりをせずに話を進められたり、契約書が作られないケースも違法業者である可能性があります。注意しましょう。
ファクタリングの乗り換えまとめ
他社利用中にファクタリングを乗り換えるタイミングや、乗り換え先の業者を選ぶポイント、注意点を解説しました。
乗り換えることで手数料を下げられたり、入金スピードが早くなったり、債権譲渡登記が不要になったりなど、現在のファクタリングで感じている不満点を解消できるかもしれません。
乗り換える際もいくつか気になるファクタリングをピックアップしてみて、相見積もりを取ることでよりよい条件でファクタリングができる可能性があります。
また、乗り換え先のファクタリングを選ぶ際は悪徳業者に注意しましょう。
契約内容をよく見たら融資契約になっているかもしれませんし、そもそも契約書を作らないかもしれません。ちょっとでも怪しいなと思ったら安易に契約するのは控えましょう。
ファクタリングを乗り換える時の参考になれば幸いです。