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2023年版ファクタリング業界ニュース!今後の業界の動向なども解説
2023年7月25日
支払サイトの長い売掛債権が資金繰りへ与える負担の軽減、また急ぎの資金調達など、中小企業や個人事業主に適した特徴を持つファクタリングは、利用社数の増加はもちろん、サービス内容も年々進化しています。
最新のサービスや業界の動向などのニュースをご存知でない場合には、ファクタリングに対してあまり印象を持たれていないかも知れません。
しかしファクタリングに関する最新ニュース知っていただくことで、使いやすさなどの変化に驚かれるはずです。
本稿ではそんなファクタリングの最新ニュースと、今後の業界の動向について解説させていただきます。
目次
安全・便利にファクタリングを利用するには最新ニュースを知ることも大切
少し前の出来事ではありますが、2020年の民法改正によってファクタリングの利用しやすさはそれ以前と比較して大きく改善されました。
このようにファクタリングを取り巻く環境は随時変化しており、最新のニュースをご存知でない場合、売掛債権を売却することで得られるはずのメリットを活用できていない可能性があるのです。
安全かつ便利に債権を現金化するためには、最新ニュースを知っておいて損はありません。
ニュース①ファクタリング市場規模は2017年以降右肩上がり
少し前までは、ファクタリングは一般的な資金調達方法としては扱われておらず、何となく怪しいと思っている経営者様も少なくはなかったはずです。
しかしファクタリング市場は約5兆円の市場規模であった2017年を境に増加傾向にあり、2021年には約7.5兆円まで成長しています。
市場規模の拡大と共にファクタリングの資金調達方法としての認知度も年々アップしているのは間違いなく、さらに認知度が向上することで市場価値も拡大していくという循環が起こっていると考えられます。
ニュース①補足 世界的にもファクタリング市場は拡大中
日本国内でのファクタリング市場規模は拡大傾向にありますが、海外の多くの国ではファクタリングは既に一般的な資金調達方法として認知されています。
中国では2021年時点で60兆円を超える市場規模であり、アメリカやオランダ、ベルギーなどでも市場規模は10兆円を超えています。
すでに認知度が高いことから、取引額の増加の割合は日本ほどではないものの、増加傾向であることは変わりません。
ニュース②2社間ファクタリングの利用率が増加中
ファクタリングの契約方法は、債務者である売掛先に対して通知を行うかどうかによって2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの2つに分けることができます。
そしてここ数年で、2社間契約の利用社数は大きく増加傾向にあります。
増加の背景としては「短期間での債権現金化」や「売掛先に知られずに資金調達を行いやすい」など、2社間での契約を利用するメリットが広く認知されてきているからであり、これらのメリットが現在の多くの企業にとって利用価値の高さに繋がっていることも影響しているのは確かです。
ニュース②補足 法改正により3社間ファクタリングも利用しすさが向上
2社間ファクタリングの利用社数が増加しているだけでなく、2020年に行われた民法改正によって3社間ファクタリングも利用しやすさが大きく高まることになりました。
それまでは譲渡が難しかった「債権譲渡禁止特約」が付与されている債権が3社間での契約では売却可能となり、資金調達に利用しやすくなったことがその大きな理由です。
ニュース③資金調達スピードがアップ
特に中小企業や個人事業主の企業経営には、スピード感のある資金調達が求められます。
自己資金だけでの対応が難しい時に素早く現金を用意できる選択肢があれば、経営が安定させやすくなるのは間違いありません。
そして現在のファクタリングは2社間ファクタリングを利用することで最短即日での現金化が可能であり、3社間ファクタリングの場合でも数日から1週間程度での債権現金化は難しいことではありません。
また2社間ファクタリング利用時に必要となる可能性のある「債権譲渡登記」が留保可能な場所が増えていることで、即日現金化に成功できる可能性はさらに高まっています。
ニュース③補足 オンラインファクタリングによりさらに高速化が進む
ここ数年のファクタリング業界に起きているニュースの中でも、利用者側にとってメリットが特に大きいのは「オンラインファクタリング」の広がりかも知れません。
オンラインファクタリングでは申込みから契約までの手続きを全てWEB上で完結可能であり、来店不要で最短であれば1時間以内での債権現金化も実現できます。
また資金調達の速さだけでなく手数料も低くなりやすいなど、多くの企業にとって利用するメリットが大きい注目のサービスとなっています。
ファクタリング業界の今後は?
債権を売却し現金化するファクタリングによる資金調達は、今後も利用する企業の増加が予想されます。
またニュースとして解説させていただいたオンラインファクタリングだけでなく、新たなサービスが展開されることも十分に考えられます。
まずは今後予想されるファクタリング業界の動向について、簡単に解説させていただきます。
中小の事業者向け資金調達方法として、より一層活用される
ファクタリングの市場規模は今後も拡大が予想されますが、利用する企業の中心は今後も「中小企業・個人事業主」などあまり規模の大きくない企業になるはずです。
現状でも中小企業や個人事業主向けの資金調達方法と言われていますが、サービス内容の向上などによって利便性が高まると考えられることが基本的な理由です。
ここからは、ファクタリングの市場規模が拡大し、中小の事業者の利用数がさらに増加するであろう具体的な要因を解説させていただきます。
手形取引の衰退
現在は多くの企業が取引において「売掛債権」を活用しています。
売掛債権は有価証券である「約束手形」ほどの法的拘束力はないものの、振出人(債務者)にとっては発行手数料が必要なく、受取人(債権者)にとっては約束手形よりも支払サイトが短くなりやすいというメリットがあります。
さらに約束手形に関して経済産業省は、「2026年を目処に廃止」を目指すと発表しました。
これは、約束手形は振出人側にとってのメリットが大きい取引であり、下請法で定められている2ヶ月以内の支払いよりも決済までの期間が長引くことが多くなり、債権者になることが多い中小の企業にとっての負担が大きくなりやすいことなどが理由です。
手形取引が衰退することで売掛債権の取引がさらに活発化すれば、売掛債権を活用した資金調達方法であるファクタリングの需要が増すことは確実と言えます。
国も認める資金調達法としての認知度アップ
ファクタリングの安全性に関する情報の1つとして、「金融庁の見解」が引用されることが少なくありません。
金融庁は公式ホームページ上にてファクタリングは、「事業者の資金調達の一手段」であり「法的には債権の売買(債権譲渡)契約」に該当すると公表しています。
またサービス内容に関しては「事業者が保有している売掛債権等を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービス」と解説しています。
金融庁はファクタリングを装った違法貸付などについての注意喚起も行っていますが、債権の売買による現金化を資金調達方法として認めていることが安心感と認知度を向上させ、市場規模の拡大に繋がる期待は小さくありません。
ファクタリング会社の増加によってサービスが洗練される
市場規模の増加にともない、ファクタリング会社の数もここ数年で大きく増加しています。
どんな業界や業種であっても事業者の数が増加すれば、そこには競争が発生し商品の質やサービス内容の向上がより一層進む要因となります。
ファクタリングは日本国内ではまだまだ発展途上のサービスであり、今後も市場規模の増加によって競争が発生し、質の低い業者は淘汰されていくことが予想されます。
悪質業者に対しての注意は常に必要ですが、サービスが洗練されることでより利用しやすくなるはずです。
オンライン手続の利便性の向上
オンラインファクタリングを利用できる申込先も増加傾向にありますが、これはオンライン手続きに関しての利便性が大きく高まったことも影響しています。
中でも「電子契約」が大手企業や官公庁でも採用されていることが知られ安心感が向上したことが、オンラインファクタリングを利用する企業が増加している理由の1つです。
すでに世の中のサービスの数多くがWEB上での手続きに対応していますが、ファクタリングについてもこれからもっとオンライン手続の利便性は向上していき、初めての利用時の負担も減っていくと考えられます。
「将来債権」が利用しやすくなる
現在、ファクタリングに利用可能な債権とは、サービスの提供や納品が完了し請求額や入金日が確定している「確定債権」に限られます。
法的には、今後の発生が確実視される「将来債権」も債権売却による資金調達に利用できるのですが、現状で買取対応を行っている場所は稀です。
しかし将来債権の買取を行うファクタリング会社が今後も現れないとは限らず、状況が整えば将来債権の現金化も利用しやすくなっていくかも知れません。
「2023年版ファクタリング業界ニュース!」まとめ
・ファクタリング市場規模は2017年より右肩上がりで増加している
・「債権譲渡禁止特約」が付与されていても3社間ファクタリングに利用可能であり、2社間ファクタリングでは「債権譲渡登記」の留保可能な場所が増えている
・オンラインファクタリングなど利便性の高いサービスや認知度の向上などによって、今後もファクタリング市場は中小の企業中心に拡大していくと予想される
売掛債権を早期現金化できるファクタリングの市場規模は、民法改正の影響などによってここ数年増加傾向にあり、今後も市場規模の拡大が予想されています。
また債権譲渡登記も留保可能な場所が増えており、また最短であれば1時間以内での資金調達も実現できる「オンラインファクタリング」など、便利でお得なサービスも誕生しています。
ファクタリングを資金調達に活用することで、中小企業や個人事業主の資金繰りを大きく安定させることができます。
そのためにも、今後のファクタリング業界の動向やニュースにもご注目ください。