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ファクタリングの審査通過のコツとは?審査基準や通過ポイント、審査に落ちる原因まで徹底解説
2024年1月15日
銀行融資やビジネスローンに対して、審査が緩く、利用する際のハードルが低いとされているファクタリング。
近年、ファクタリングとよばれる資金調達方法は主に中小企業間において使われています。
ですが、そのファクタリングも、銀行融資などと同様に審査を受けなければなりません。
審査を通過しなければ、勿論ですが、資金調達は行えません。
今回の記事では、ファクタリングの審査基準から審査に通過するポイント、逆に審査に落ちてしまう原因について紹介します。
目次
ファクタリングの審査基準
まずは、ファクタリングの審査の基準を紹介します。
主なファクタリング取引における審査には以下の項目が重視されます。
・売掛先の信用力
・売掛金の入金期日
・利用者の信用情報
・債権の健全性
それぞれの項目について、詳しく説明していきます。
①売掛先の信用力
「売掛先の信用力」は審査項目の中で最も重要といっても過言ではありません。
一般的な銀行融資の審査では利用者の事業状況や実績が主な審査項目ですが、ファクタリングでは利用者本人ではなく、売掛先の信用力が審査の対象です。
つまり、たとえ利用者に赤字決算や破産の経歴があったとしても、利用できるのがファクタリングです。
ファクタリング会社は「売掛金未回収リスク」をなるべく低くしたいと考えています。
つまり、売掛金をほぼ確実に回収できるような上場企業や公的機関の債権であれば、信用力が高いと評価されます。
売掛先の企業情報はファクタリングの審査において必須項目であり、避けては通れないポイントでしょう。
②売掛金の入金期日
商品を売却や納品後に代金が支払われるまでの期間を「支払サイト」といいます。
たとえば、「売掛金の支払サイトは30日です」と指定された場合、商品の売却・納品をして30日後に代金が支払われることになります。
この売掛金の支払サイトもファクタリングにおける重要な審査項目です。
この支払サイトが短ければ短いほど、審査に通りやすくなります。
逆に、支払サイトが長くなると、ファクタリング会社にとっては「売掛金を回収するまでの期間が長いことで、その間に倒産するリスク等が発生してしまう可能性がある」と判断する可能性があります。
ファクタリング会社のリスクをいかに低く出来るかが重要となります。
③利用者の信用情報
ファクタリングの審査には売掛先の信用力が重要であると前述しましたが、利用者の信用情報も審査対象に含まれます。
売掛先の信用力がメインであることは変わりないですが、利用者本人の信用度も高いと、より審査に通りやすいです。
・売掛先とのこれまでの取引歴
・ファクタリング利用額と釣り合った財務状況であるか
以上の点を確認され、利用者の信用度を審査される傾向にあります。
売掛先との取引が継続して行われているということは、利用者本人の信用度があるからこその関係性であると評価できます。このように売掛先との取引が継続的かつ滞りなく行われているとファクタリングの審査に通りやすいです。
しかし、ファクタリング利用額があからさまに企業規模から逸脱した金額である場合は審査に通りにくいでしょう。
④債権の健全性
売掛債権の「不良債権」であるか、または、「二重譲渡」であるか、といった点を厳しく審査されます。
・不良債権…債権のうち、通常周期によって回収が行われず、困難である、又は、困難になる可能性が高い債権のこと。
・二重譲渡…同一の債権を複数の者に譲渡すること。
ファクタリング会社は、これらの問題を抱えた債権でないかどうかを厳しくチェックします。債権が健全であると判断できた場合、審査に通過しやすくなるでしょう。
ファクタリングの審査に通りやすくするには
では、ここまでで説明した審査基準を踏まえて、ファクタリングの審査に通りやすくするために意識すべきポイントはどこでしょうか。
ファクタリングの審査に通過するためのポイントを紹介します。
①信用力の高い債権を売却する
ファクタリングの審査において、売掛先と売掛債権の信用度は重要な項目です。
もし数ある債権の中から選択できる場合、「売掛先が上場企業や、国・地方公共団体といった公的機関である債権」を選びましょう。
売掛先が安定している債権は、売掛金未回収リスクが低く信頼性が高いので、審査に通りやすくなります。
対して、売掛先が赤字経営や債務超過の売掛債権は審査に通りにくいといえます。
売却する債権もしっかりと見極め、ファクタリングの審査に通過しましょう。
②3社間ファクタリングを検討する
ファクタリングの取引形態には2社間ファクタリングと3社間ファクタリングが存在します。その中でも、3社間ファクタリングを利用することで、審査に通りやすくなります。
・2社間ファクタリング…利用者とファクタリング会社によって行われる取引
・3社間ファクタリング…利用者とファクタリング会社、売掛先によって行われる取引
3社間ファクタリングは比較的、審査に通りやすいです。
なぜなら3社間ファクタリングであれば、支払期日に利用者がファクタリング会社に入金するのではなく、売掛先から直接支払われるため、売掛金未回収リスクが低いのです。
ですが、3社間ファクタリングには、売掛先に資金調達の通知がいくといったデメリットもありますので、検討してみてください。
③支払日までの期間が短い債権を売却する
前述した「支払サイト」が短い債権を売却することをオススメします。
例えば、同じ売掛先の複数の債権を持っている場合は、支払サイトの日数が短いものを選択するようにしましょう。
支払期日が遠ければ、その分ファクタリング会社にとっての売掛金未回収リスクが高まり、審査は厳しくなります。
支払いまでの期間が短い債権を売却することは、ファクタリング会社にとってリスクヘッジになり、審査に通りやすいでしょう。
④ファクタリングの利用頻度
ファクタリングの利用回数が多いほど、審査に通過しやすい傾向があります。
これは、利用者とファクタリング会社間での信頼関係が築かれていくからです。
初回利用時の取引がスムーズに行われ、問題が無かった場合、ファクタリング会社はその利用者に対する信用度が高くなります。
その為、2回目以降の取引においても、前例にならってこのお客様なら安心であると判断され、審査に通過しやすくなります。
また、ファクタリング会社からの信用を得ることは2回目以降の取引の「資金調達スピードアップ」にもつながる可能性があります。
ファクタリングの審査を通過することや今後の資金調達のことも考えると、無暗にファクタリング会社を変えることは得策ではないといえます。
⑤ヒアリング調査で好印象を与える
ファクタリング会社によっては、審査の段階で面接を設けるケースもあります。
面接によって、その人の信頼性を判断します。たとえ、業績が不振であったとしても、嘘はつかずに、誠実さをもって対応しましょう。
ファクタリングの審査に落ちる要因
ここまでで審査に通過するポイントを紹介しました。では、逆に審査に落ちてしまう要因はどういったものがあるのでしょうか。
「今すぐ資金調達しなければならない!」といった状況において、審査に落ちてしまうことは多大なる時間ロスです。以下のポイントを事前に把握しておくことで、スムーズな資金調達を目指しましょう。
①売掛先の信用度が低い
売掛先の信用度が低いと審査に落ちる可能性があります。
繰り返しになりますが、ファクタリングの審査の重要な項目は売掛先の信用度です。
銀行融資の場合は、利用者本人の返済能力を基準に判断されますが、ファクタリングにおいては、売掛先の財務状況等を総合的に判断して売掛金未回収リスクを見極めます。
たとえば売掛先の経営状況が困難である場合、売掛金を回収できない可能性が高くなるため、審査に通りにくいことがあります。
②書類不備がある
ファクタリング会社によって、提出書類は異なります。提出書類の数が少ないファクタリング会社であっても、書類に不備がある場合は審査に落ちる可能性が高いです。
今一度、利用するファクタリング会社が求める必須書類を確認し、事前準備をしっかりと行い、書類不備をなくしましょう。
③入金までの期間が長い
売掛金の回収までの期間が長い債権は審査に通りにくいでしょう。
回収までの日数が5日の債権Aと20日の債権Bがあったとします。
債権Aは5日間待てば売掛金を回収が可能ですが、債権Bであれば、20日の間に破産や倒産などの理由により回収できない可能性が高くなります。
つまり、入金までの期間が長い債権を売却することはあまりオススメできず、審査に通りにくくなることに繋がります。
④利用者の信用情報に問題がある
もちろん、利用者の信用情報に問題がある場合も審査には通りにくくなります。
ファクタリングにおける審査では、売掛先の信用度が重要視されますが、利用者の情報も審査に影響を与えます。
利用者の支払能力ではなく、信頼度を審査対象としているのです。
つまり、身分を偽っている、経営状況をごまかしている、こういった誠実性に欠ける行動は審査においてマイナスです。
ファクタリングの審査に通過するためには正確な情報を提供することが求められます。
「審査に通りやすくするためによく見せよう!」と思い、嘘を申告することはかえって信頼を失うことになり、審査に通過しにくくなるでしょう。
ファクタリングの審査のまとめ
今回の記事では、ファクタリングの審査について解説しました。
内容をまとめると以下の通りです。
ファクタリングの審査基準4つ
① 売掛先の信用力
② 売掛金の入金期日
③ 利用者の信用情報
④ 債権の健全性
ファクタリング審査に通りやすくするポイント
・信用力の高い債権を売却する
・3社間ファクタリングを検討する
・支払日までの期間が短い債権を売却する
・ファクタリングの利用頻度を増やす
・ヒアリング調査で好印象を与える
ファクタリング審査に落ちてしまう原因
・売掛先の信用度が低い
・書類不備がある
・入金までの期間が長い債権を売却する
・利用者の信用情報に問題がある
ファクタリングの審査についてご理解いただけたでしょうか。
ですが、前述したポイントを網羅したからといって、必ず審査に通るとは限りません。
審査に関して疑問に思うことがあれば、ファクタリング会社に問い合わせをすることを推奨します。
本記事を通して、ファクタリングについての知識が深まっていただければ幸いです。
ファクタリングとは、「今すぐに現金が欲しい!」といった緊急性の高い資金調達や資金繰り改善に非常に適しています。
しかし、中には悪徳業者も紛れている可能性もあります。
そういったリスクを適切な知識を身に着け、回避し、安心してファクタリングを利用してみてはいかがでしょうか。