ファクタリングを利用することのメリットとは～買取型・保証型・一括型それぞれのメリットについて解説します～

今日では、ファクタリングとよばれる資金調達法が経営者の間で流行しています。
ファクタリングとは、売掛債権を期日前に現金化することができる資金調達手段です。

ファクタリングを有効的に活用することでたくさんのメリットを得ることができます。
会社の資金繰り改善や急な資金調達が可能になりますが、実はファクタリングには種類があり、それぞれで特徴やメリットは異なります。

今回の記事では、ファクタリングの中でも代表的な種類を抜粋して紹介し、それぞれのメリットについて説明していきます。

ファクタリングの種類について

ファクタリングには大きく3つの種類に分かれます。

・買取型ファクタリング
・保証型ファクタリング
・一括型ファクタリング

それぞれのファクタリングについて説明します。

①買取型ファクタリング

買取型ファクタリングは、最も普及しているファクタリングです。
一般的なファクタリング=買取ファクタリングというイメージを持つと分かりやすいです。

買取型ファクタリングは、売掛債権をファクタリング業者に”買い取って”もらうことで、期日前に現金化することができます。

②保証型ファクタリング

保証型ファクタリングとは、利用者が保有している売掛債権に対して保険をかけるサービスです。保険をかけることで、売掛先の貸し倒れのリスクヘッジが可能です。

保証ファクタリングを活用することで、売掛先が何らかの原因によって支払い不能になった場合にファクタリング会社から契約範囲内の一定金額を受けとることが可能です。

③一括型ファクタリング

一括型ファクタリングとは、手形の代用として売掛債権を売却し、手形取引にかかっていた事務作業を一括で行えるファクタリングサービスです。
このサービスは売掛債権の所有者ではなく、売掛先が利用するファクタリングです。

以上ファクタリングの種類について簡潔に説明しました。
次に種類によって異なるファクタリングのメリットについて詳しく説明していきます。

買取型ファクタリングのメリット

まず、買取型ファクタリングのメリットについて解説します。
買取型ファクタリングのメリットは以下の通りです。

・資金調達に要する時間が短い
・自身の信用が低くても利用可能
・保証人や担保が不要
・負債として扱われない

これらのメリットについて詳しく説明します。

①資金調達に要する時間が短い

買取型ファクタリングの大きなメリットの1つに資金調達までの時間の速さがあります。

売掛債権を業者に買い取ってもらうことで、本来であれば、期日まで待たなければならない売掛金の回収を期日前に行うことができます。
その速さは申込から入金まで最短即日で可能とし、急な資金不足を解決してくれるでしょう。

②審査対象は売掛先企業！自身の信用が低くても利用可能

買取型ファクタリングの特徴として、審査対象が主に売掛先企業であることがあげられます。
ファクタリングを利用する際に審査は切っても切り離せない存在です。

ですが、銀行などの融資やビジネスローンの審査とは異なり、審査対象が利用者本人や会社の経営状態ではなく、「売掛先の信用度」となります。
これは売掛金の支払いが行われるかどうかがファクタリング会社にとって重要になるからです。

つまり、利用者本人や会社に赤字決算や債務超過、税金滞納があったとしても、ファクタリングを利用できる可能性が十分にあります。

利用者の信用情報に左右されずに利用できることが買取型ファクタリングのメリットの1つです。

③保証人・担保が不要

買取型ファクタリングは「売掛金の買取」なので、保証人や担保等が不要です。
ですが、一般的な融資などであれば、「貸付」にあたるためこれらは必須となってきます。

ファクタリングの契約時には、基本的に債権譲渡登記とよばれる債権の所有を第三者に対抗するための登記を行います。
そのため、仮にファクタリング会社は利用者が倒産したとしても、ファクタリング会社に対して弁済する必要がないため、保証人や担保がいらないのです。

④負債として扱われない

ファクタリングの利用は借入にはなりません。つまり、会計上では負債扱いにならないのです。
負債扱いにならないことで、会社の経営状況の見栄えを良くすることが可能になります。

「負債が多い」と判断されれば、後々、融資を利用する場合などに悪影響を及ぼすかもしれません。

ファクタリングを利用することで、会計上では借金をせずに、資金調達をすることが出来るというメリットも持ち合わせています。

保証型ファクタリングのメリット

では、次に売掛債権に対して保証をかける保証型ファクタリングのメリットについて解説します。
保証型ファクタリングのメリットは以下の通りです。

・売掛先の倒産に備える
・売掛先に対して通知なし
・国からの助成金対象
・提供会社の信頼度が高い
これらのメリットについて詳しく説明します。

①売掛先の倒産に備える

保証型ファクタリングの最大のメリットは、利用することで売掛先の倒産リスクに備えることが出来ることです。

「売掛先の企業が倒産しちゃって、売掛金が回収できない・・・」

こんな状況を保証してくれるのが保証型ファクタリングです。
売掛債権に対して保証を掛けているため、万が一、売掛金が回収できない状況に陥った場合でも、ファクタリング会社が契約の範囲内の金額を保証してくれます。

②売掛先に通知なしで保険をかけることができる

保証型ファクタリングを利用する際の、

・売掛先の審査
・売掛債権を保証しているという事実

これらは、売掛先に対して一切通知されません。契約は利用者とファクタリング会社間で行われるためです。

万が一、保証型ファクタリングを利用した旨を売掛先に知られた場合、関係悪化の要因にもなりかねません。

保証型ファクタリングの利用は、売掛先に知られることなく、売掛債権に対して保証をかけることが可能です。

③国からの助成金の対象

保証型ファクタリングは国からの助成金の対象になり得ます。

保証型ファクタリングの利用には、契約先に「保証料」を支払わなければなりません。
ですが、建設業界といった契約金額の単価が大きく、また、関連会社も多い業種では、1つの会社が倒産することで、負の連鎖を巻き起こし、連鎖倒産になると、会社に対してマイナスな影響を与えるでしょう。

それを防ぐために、国は保証型ファクタリングを支援しており、主に建設業といった業界の保証料金は国の助成を受けることができます。

④提供している業者の信頼性が高い

保証ファクタリングを提供しているのは、一般的なファクタリング業者ではなく、銀行など大手会社が親元にある信頼度の高いファクタリング会社です。

ファクタリングは新規参入がしやすい市場であるため、多くの悪徳業者が紛れ込んでいる可能性も考えられます。

ですが、保証ファクタリングを提供しているファクタリング会社は、大手系列がほとんどであるため、安心して利用できるメリットもあります。

一括型ファクタリングのメリット

最後に一括型ファクタリングのメリットについて解説します。
一括型ファクタリングのメリットは以下の通りです。

・信用力アップ
・事務作業の負担の軽減

これらのメリットについて詳しく説明します。

①信用力アップ

一括ファクタリングを利用していることは、信用力が高いと評価されます。
なぜなら、一括ファクタリングを導入するには、大手金融機関の審査を通過しなければならないからです。

この審査を通過した事実が、信用力に直結し、「信頼のできる会社である」イメージを植え付けることが出来ます。

②事務作業の負担の軽減ができる

納入した側の企業のメリットとして、事務作業の負担の軽減があります。

手形による取引は、取引用の口座設立や印紙代、その他諸々の手続きが必須となります。
ですが、一括型ファクタリングを利用することで、それらをすべて電子上で行うため、面倒な手続き作業を削減することができます。

ファクタリングのメリットのまとめ

ここまでファクタリングの主な種類とそれぞれのメリットについて説明させていただきました。
ファクタリングの種類、そしてメリットについてご理解いただけたでしょうか。

本日の記事をまとめると、以下の通りになります。

≪ファクタリングの種類≫
・買取型ファクタリング
・保証型ファクタリング
・一括型ファクタリング

≪3種類それぞれのメリット≫
①買取型ファクタリングのメリット
・資金調達の要する時間が短く、早期現金化が可能
・審査対象は売掛先であるため、自身の信用情報があまり関係ない
・保証人や担保が不要
・負債として扱われないため、会計上の見栄えがよくなる

②保証型ファクタリングのメリット
・売掛先の倒産等に備え、貸し倒れリスクを軽減
・売掛先に対して通知がない
・国からの助成金対象にある(主に建設業界)
・提供会社が大手銀行等であるため信頼度が高い

③一括型ファクタリングのメリット
・信用力がアップする
・事務作業の負担の軽減

ファクタリングは種類によってメリットが異なることがよく分かっていただけたかと思います。
これらのファクタリングをそれぞれ理解し、またメリットを把握することで、最適なサービスの選択に活かしていただけたら幸いです。

近年では、オンライン完結のファクタリングサービスが主流となっています。
「まずはお話だけでも…」といったご相談のみの方も大歓迎です。

買取型、保証型、一括型、それぞれのファクタリングのメリットを理解し、自社の資金繰り向上に活用していきましょう。