ファクタリングを簡潔に行いたい！オンラインでのファクタリングのメリット、デメリットについて徹底解説

ファクタリングとは、融資やローンとは違い、売掛債権を売却して資金化する方法です。
近年、法人だけでなく、個人事業主やフリーランスでのファクタリング利用が増加しています。

従来のファクタリングは、郵送や窓口でのやりとりがメインでした。
しかし、コロナ禍による影響もあり、さまざまな業種でオンラインによる業務体制が整備されました。
オンラインでの業務はファクタリングでも取り入れられ、最近では、オンラインファクタリングが主流となっている会社も多くあるのです。

ファクタリングは、財務基盤を円滑にするための資金調達方法であり、経営難への対応策としても有効な手段ではあるものの経営状況の根本的な解決にはならないかも知れません。
ですが早急にファクタリングを利用して資金化することで業務を円滑に進めることもできるのです。

この記事では、オンラインファクタリングのメリットやデメリット、オンラインでのファクタリングをスムーズに利用する方法などオンラインファクタリングについて徹底解説していきます。

ファクタリングの歴史

ファクタリングの歴史は古く、16世紀にイギリスの商人がアメリカ大陸の植民地との交易に利用したのが始まりといわれています。
当時、イギリスから植民地のアメリカへ移住した人々は、アメリカで必要な物資を購入するために、イギリスと貿易を行っていました。

この取引の仲介人のことを「ファクター」と呼び、ファクターを介しての商取引であるファクタリングが主流となったのです。

海外では、20世紀に入ったすぐから現在のファクタリングを用いた取引が行われるようになりました。しかし、日本でファクタリングが行われるようになったのは1970年代に入ってからです。

日本では、資金調達の方法の1つに手形を早期に現金化する手形割引があったため、手形割引と類似しているファクタリングは受け入れられにくい方法でした。
しかし、2000年代に入ると法人だけでなく個人やフリーランスの資金調達の方法としてファクタリングは注目され、現在では新しい資金調達の方法として使われるようになったのです。

オンラインファクタリングの概要

オンラインファクタリングとは、審査から契約まで一連の手続きをWeb上で行うファクタリングのことをいいます。
一般的なファクタリングは、利用者がファクタリング会社へ出向き、ヒアリングを行った後に面談、審査を行います。

一方、オンラインファクタリングは、ヒアリングから面談、審査まで一連の流れをインターネットを介して行います。
最近では、LINEやチャットワークなどオンラインツールやAI技術を駆使したファクタリングも登場しました。
オンラインファクタリングでは、個人事業主やフリーランスの人に需要が多く、短時間で手続きを完了することが可能です。

オンラインファクタリングのメリット

オンラインファクタリングは、従来のファクタリングに比べると次のようなメリットがあります。

スピーディーな資金調達が可能

オンラインファクタリングは、審査から入金までの時間が早く、ほとんどのファクタリング会社が最短即日で入金可能です。

全国各地で利用可能

オンラインファクタリングは、ヒアリングから振り込みまで、インターネット環境が整っていれば場所を問わず申し込みが可能です。

手続きが簡単

ファクタリングは、借入ではないため利用者の情報だけでなく、売掛先や売掛債権の情報なども必要です。
対面でのファクタリングの場合、書類不備があれば何度も会社へ出向くこともあります。それに加えて、ファクタリング会社の営業時間内の取引が原則となるため、仕事に支障が出る可能性もあるのです。

しかし、オンラインファクタリングでは、インターネットでの手続きとなるため、何度も出向いたり時間を制限されることはなく、自分のペースで進めることも可能です。

手数料が安い

ファクタリングには手数料がかかります。一般的なファクタリングの手数料は、2社間ファクタリングの場合、10%～30%が相場です。
一方、オンラインファクタリングは、2社間ファクタリングでも5%〜10%と手数料を抑えることができます。

強引な営業を受けない

ファクタリング会社のなかには、強引な営業をしてくるところがあります。しかし、オンラインファクタリングは対面しての取引がないため、強引な営業を受けることはありません。

オンラインファクタリングのデメリット

オンラインファクタリングは一般的なファクタリングと違うメリットがあります。
しかし、メリットがあればデメリットもあるためデメリットをよく理解したうえで利用すればより効率的な資金調達が可能です。

審査が厳しい

オンラインファクタリングは、AIによる審査が多く採用されています。対面でヒアリングや申し込みをする際に、書類には載っていない情報を説明することで融通の利くことでも、オンラインファクタリングになると対人でない場合が多く、その融通が利かないことが多いです。

2社間ファクタリングがほとんど

オンラインファクタリングは、スピーディーな取引ができるのがメリットです。
しかし、手数料の安い3社間ファクタリングは、売掛先の承諾や審査もあり時間がかかるため、ほとんどの会社が2社間ファクタリングのみオンライン対応となっています。

ただし、2社間のオンラインファクタリングでも場合によりますが、3社間ファクタリングほどの手数料で利用できます。
　

オンラインファクタリングの手続き方法

日本でファクタリングが一般的な資金調達の方法として受け入れられるには時間がかかりました。その理由として、以下の要因が挙げられます。

・手形取引が主流であったこと
・売掛債権の譲渡による資金調達
・風評被害による取引先への信用低下を懸念
・信用調査を行う機関が未発達であった
・ファクタリングは貸金業ではないこと

ファクタリングは、貸金業に登録していなくても参入できます。
近年、新規参入する会社が急増しました。そのため、日本では、信頼のおける会社に巡り合うまでの労力やリスクを考えるとハードルの高い資金調達の方法となっているのです。

オンラインファクタリングは基本的に対面することがないため、初めて利用するにあたって不安があるかもしれません。しかし、オンラインファクタリングをうまく利用すれば、効率よく資金調達が可能です。

それでは、オンラインファクタリングでの手続き方法についてご紹介していきます。

オンラインファクタリングの手順

オンラインファクタリングの方法は、会社により多少の違いがありますが、流れはほとんど同じです。

①ファクタリング会社へのヒアリング

初めに、利用したいファクタリング会社へ債権買取の可否や資金化までの時間などのヒアリングをします。

ファクタリングには、利用者とファクタリング会社の2社間で行う2社間ファクタリングと2社に売掛先を加えた3社間ファクタリングがあります。
オンラインファクタリングの場合、ほとんどで2社間ファクタリングが採用されていますが、3社間ファクタリングの場合は事前相談後、売掛先にファクタリングを行うことを伝えて、売掛金譲渡の承諾を得ておきましょう。

また、ファクタリングは債権の売買であり、借入ではありません。
問い合わせの際、担保や保証人の有無などについて尋ねられた場合は、悪徳業者の可能性もあるため注意が必要です。

申し込み

問い合わせをして、信頼できるファクタリング会社と判断すれば申し込みをします。
オンラインでの申し込みが一般的ですが、ファクタリング会社によっては、アカウント登録やファックスでの書類送信を求められることもあります。

なお、基本的に申し込み後のキャンセルも可能なのであまり慎重になりすぎる必要はありません。

必要書類をWebで提出

ファクタリングに必要な書類は以下の通りです。

・請求書や注文書
・取引履歴が分かる通帳
・履歴事項全部証明書（法人の場合）
・決算書や確定申告書
・印鑑証明書
・代表者の身分証明証（運転免許証やパスポートなど顔写真付きのもの）

これらの書類が1枚とは限りません。決算書の内容によっては、百枚単位となることもあるのです。
オンラインファクタリングでは、書類提出の円滑化を図るため、書類をスキャンしてフォーム送信やメール送信を行う方法が一般的となっています。

審査

書類に不備がなければ、審査に入ります。
オンラインファクタリングの場合、AIを使ってのコンピューター審査が一般的な方法です。審査結果は、早ければ30分程度、遅くても翌日にわかります。

オンライン契約

審査に通ると、オンラインでの契約となります。契約内容に問題がなければ、Web署名を行い契約完了です。

入金

契約完了後、早ければ30分程度で口座に入金されます。

オンラインファクタリングのまとめ

この記事では、オンラインファクタリングのメリットやデメリット、手続きの手順について解説してきました。

以前、売掛債権を買い取ってもらい資金化するファクタリングは、資金繰りの悪化を改善する最終の方法として捉えられていました。しかし、バブル崩壊後にはより効率よく資金を回し、財務基盤の安定を持続させる方法としてファクタリングが注目されたのです。

さらに、コロナウィルス感染症の影響でオンラインファクタリングの利用率が高くなりました。オンラインファクタリングは、インターネット環境があれば全国各地から利用ができます。また、ヒアリングや面談から入金までインターネットを介して行われ、スピーディーな取引が可能です。

しかし、会社により手数料や利用限度額、申し込みの方法などに違いがあるため、スムーズな取引を行うために複数のファクタリング会社で見積もりをすることもおすすめです。

安定した財務状況を保ち安心して業務を遂行するために、オンラインファクタリングの検討を早めに行いましょう。